クリエイターのコンテンツ販売を最も手軽にするツール「Gumroad」 - 創業者Sahil Lavingia氏へのインタビュー



ベイエリアの起業家インタビューシリーズ。今回はGumroadの創業者のSahil Lavingia氏にインタビューを行った。Gumroadは、クリエイターが最も手軽に自分のコンテンツを販売できるサービスである。クリエイターが自分の作品をアップすると販売コンテンツページへのURLがもらえ、それをSNS上で拡散できる。このURLを通じて、クリエイターは買い手に直接コンテンツを販売することができる。Gumroadはこれまでに、著名VCであるSV AngelやAccel Partnersなどからの資金調達に成功した、個人間決済の領域で注目を浴びているスタートアップの1つである。

創作コンテンツの売買をよりシンプルに



Q1. まずGumroadの説明をお願いします。
Gumroadは、ミュージシャンや小説作家などが制作したコンテンツの販売を最も手軽にするツールです。Gumroadは、クリエイターが自分の作品をアップする際に販売コンテンツページへのURLを付与します。クリエイターは、そのURLをSNS上で拡散することでプロモーションに役立てられますし、買い手はURL経由で直接コンテンツを、とても簡単に購入することができます。

クリエイターは、創作にはものすごく熱意を持ちますが、販売というプロセスに入るととたんに消極的になる傾向があります。しかし私はクリエイターが自分の作品を売買できる手段が大事だと考え、その問題を解決するためにGumroadを立ち上げました。


Q2. 具体的なターゲット層を教えてください。
基本的にはどのタイプのクリエイターもターゲットです。しかし、ある程度業種は絞ってサービス展開をしています。主に音楽、映像、本、ゲームなどが挙げられます。


Q3. Gumroadの特徴を1つ挙げるとしたらなんでしょうか。
買い手に直接コンテンツを届けられる点です。様々なマーケットプレイスサービスがありますが、その多くは、ユーザー自身が、コンテンツ販売するために、さまざまなアクションやコミュニケーションをしなければなりません。しかし、Gumroadにはそのようなコミュニケーションは存在せず、シンプルなアクションで、クリエイターが直接的に買い手とつながれることができるのです。料金設定もシンプルですし、レビューやレーティングシステムも存在しません。そのため、マーケットプレイスでのオペレーションという、煩わしいプロセスが存在しないのです。それがクリエーターにとっての、利便性につながっています。


Q4. 日本での最も売り買いされる業種は何でしょうか。
主に3つあります。ビデオゲーム、本、そしてアニメなどのイラストです。


Q5. 何人のクリエイターがGumroadを使っているのでしょうか。
いままでに作品を売ったクリエイターの数で言うと、1万人います。


Q6. クリエイターと買い手のどっちから先に獲得したのでしょうか。
最初は、私達のサービス内容を多くのクリエイターに話しました。自分の作品を簡単に売ることができる点が評価され、興味本位でクリエイターの方が使ってくれたことをきっかけに買い手側も自ずと集まりました。


Q7. 世界中で使われているサービスですが、各国向けにローカライズをしているのでしょうか。
言語面に関してはローカライズしました。具体的には日本、中国、ドイツ、スペイン語です。

UXに関してはローカライズはしません。なぜなら世界どこへ行っても通じるようなUXを意識しているからです。国、人種が変わった瞬間、なかなか理解できない点やストレスを感じる点が出てきたらそれは失敗したUXデザインと言えるでしょう。そのため、どの国の人が使っても、次のアクションがわかるようなUXにしています。


Q8. どの国の市場がGumroadにとって一番大きいのでしょうか。
アメリカが1番大きくて、日本が2番目に大きな市場です。個人的には、日本人がクリエイティブなものを作ることに長けているからこそ、このような結果になっていると感じていますね。


Q9. 競合はいるのでしょうか。
強いて言うならAmazon.comやNetflixが挙げられます。ですが、お互いに正面から市場を取り合って、潰し合おうとはしていません。Gumroadは最もシンプルに創作コンテンツを売り買いできるサービスをただ作りたいだけなので、マーケットプレイス型のAmazon.comや映像に特化したNetflixとは直接の競合とは言えないでしょう。


Q10. Gumroadは著名VCから資金調達をされていますが、資金調達前から面識はあったのですか。
面識はありました。Gumroadの立ち上げ当初からフィードバックをもらっていました。


Q11. 改めてこれまでのご経歴を教えて頂けないでしょうか。
高校時代からiOSのアプリを製作していました。アメリカに移住してから大学に通いましたが、1学期が経ってからすぐに退学しましたね。そこからはPinterestに参加してiOSアプリの開発やウェブプロジェクトに参画。その後、Turntable.comに入り、同じくモバイル開発に参加し、そしてGumroadを創設しました。


Q12. チーム運営で大変なことは何でしょうか。
コードを書き、プログラムを動かせば基本的にはずっと機能し続けるかもしれませんが、人は違います。人を雇ったとしてもそれぞれの個性があるし、アウトプットの波があります。そこを上手くマネージメントするのが大変ですね。特にスタートアップでは、自分でモチベーションをコントロールする人でなければいけないので大変です。


Q13. 雇用する際の基準点などはあるのでしょうか。
各分野の専門家を雇うことです。例えばGumroadはプロダクト製作に最も力を入れています。そのため、プロダクト開発に情熱を注げて、自分でモチベーションを常に高く持ち、解決策を提示できる人を雇います。このように、各会社が特化したい分野のチームにすることが大事です。チームが良ければ成功しますし、悪ければ必ず失敗します。


Q14. Gumroadをこれからどのように発展させていきますか。
今まで以上に創作コンテンツの売買を簡単にしていきます。コンテンツ売買をよりシンプルにし、そしてクリエイターを増やしていくこと。それが、Gumroadの目標です。


Gumroadのページはこちらから

クリエイターのコンテンツ販売を最も手軽にするツール「Gumroad」 - 創業者Sahil Lavingia氏へのインタビュー



ベイエリアの起業家インタビューシリーズ。今回はGumroadの創業者のSahil Lavingia氏にインタビューを行った。Gumroadは、クリエイターが最も手軽に自分のコンテンツを販売できるサービスである。クリエイターが自分の作品をアップすると販売コンテンツページへのURLがもらえ、それをSNS上で拡散できる。このURLを通じて、クリエイターは買い手に直接コンテンツを販売することができる。Gumroadはこれまでに、著名VCであるSV AngelやAccel Partnersなどからの資金調達に成功した、個人間決済の領域で注目を浴びているスタートアップの1つである。

創作コンテンツの売買をよりシンプルに



Q1. まずGumroadの説明をお願いします。
Gumroadは、ミュージシャンや小説作家などが制作したコンテンツの販売を最も手軽にするツールです。Gumroadは、クリエイターが自分の作品をアップする際に販売コンテンツページへのURLを付与します。クリエイターは、そのURLをSNS上で拡散することでプロモーションに役立てられますし、買い手はURL経由で直接コンテンツを、とても簡単に購入することができます。

クリエイターは、創作にはものすごく熱意を持ちますが、販売というプロセスに入るととたんに消極的になる傾向があります。しかし私はクリエイターが自分の作品を売買できる手段が大事だと考え、その問題を解決するためにGumroadを立ち上げました。


Q2. 具体的なターゲット層を教えてください。
基本的にはどのタイプのクリエイターもターゲットです。しかし、ある程度業種は絞ってサービス展開をしています。主に音楽、映像、本、ゲームなどが挙げられます。


Q3. Gumroadの特徴を1つ挙げるとしたらなんでしょうか。
買い手に直接コンテンツを届けられる点です。様々なマーケットプレイスサービスがありますが、その多くは、ユーザー自身が、コンテンツ販売するために、さまざまなアクションやコミュニケーションをしなければなりません。しかし、Gumroadにはそのようなコミュニケーションは存在せず、シンプルなアクションで、クリエイターが直接的に買い手とつながれることができるのです。料金設定もシンプルですし、レビューやレーティングシステムも存在しません。そのため、マーケットプレイスでのオペレーションという、煩わしいプロセスが存在しないのです。それがクリエーターにとっての、利便性につながっています。


Q4. 日本での最も売り買いされる業種は何でしょうか。
主に3つあります。ビデオゲーム、本、そしてアニメなどのイラストです。


Q5. 何人のクリエイターがGumroadを使っているのでしょうか。
いままでに作品を売ったクリエイターの数で言うと、1万人います。


Q6. クリエイターと買い手のどっちから先に獲得したのでしょうか。
最初は、私達のサービス内容を多くのクリエイターに話しました。自分の作品を簡単に売ることができる点が評価され、興味本位でクリエイターの方が使ってくれたことをきっかけに買い手側も自ずと集まりました。


Q7. 世界中で使われているサービスですが、各国向けにローカライズをしているのでしょうか。
言語面に関してはローカライズしました。具体的には日本、中国、ドイツ、スペイン語です。

UXに関してはローカライズはしません。なぜなら世界どこへ行っても通じるようなUXを意識しているからです。国、人種が変わった瞬間、なかなか理解できない点やストレスを感じる点が出てきたらそれは失敗したUXデザインと言えるでしょう。そのため、どの国の人が使っても、次のアクションがわかるようなUXにしています。


Q8. どの国の市場がGumroadにとって一番大きいのでしょうか。
アメリカが1番大きくて、日本が2番目に大きな市場です。個人的には、日本人がクリエイティブなものを作ることに長けているからこそ、このような結果になっていると感じていますね。


Q9. 競合はいるのでしょうか。
強いて言うならAmazon.comやNetflixが挙げられます。ですが、お互いに正面から市場を取り合って、潰し合おうとはしていません。Gumroadは最もシンプルに創作コンテンツを売り買いできるサービスをただ作りたいだけなので、マーケットプレイス型のAmazon.comや映像に特化したNetflixとは直接の競合とは言えないでしょう。


Q10. Gumroadは著名VCから資金調達をされていますが、資金調達前から面識はあったのですか。
面識はありました。Gumroadの立ち上げ当初からフィードバックをもらっていました。


Q11. 改めてこれまでのご経歴を教えて頂けないでしょうか。
高校時代からiOSのアプリを製作していました。アメリカに移住してから大学に通いましたが、1学期が経ってからすぐに退学しましたね。そこからはPinterestに参加してiOSアプリの開発やウェブプロジェクトに参画。その後、Turntable.comに入り、同じくモバイル開発に参加し、そしてGumroadを創設しました。


Q12. チーム運営で大変なことは何でしょうか。
コードを書き、プログラムを動かせば基本的にはずっと機能し続けるかもしれませんが、人は違います。人を雇ったとしてもそれぞれの個性があるし、アウトプットの波があります。そこを上手くマネージメントするのが大変ですね。特にスタートアップでは、自分でモチベーションをコントロールする人でなければいけないので大変です。


Q13. 雇用する際の基準点などはあるのでしょうか。
各分野の専門家を雇うことです。例えばGumroadはプロダクト製作に最も力を入れています。そのため、プロダクト開発に情熱を注げて、自分でモチベーションを常に高く持ち、解決策を提示できる人を雇います。このように、各会社が特化したい分野のチームにすることが大事です。チームが良ければ成功しますし、悪ければ必ず失敗します。


Q14. Gumroadをこれからどのように発展させていきますか。
今まで以上に創作コンテンツの売買を簡単にしていきます。コンテンツ売買をよりシンプルにし、そしてクリエイターを増やしていくこと。それが、Gumroadの目標です。


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