不在受け取り、もう困らない!深夜でも荷物が届く「Doorman」を使ってみた!



オンラインショッピングの利用がどんどん増加する昨今。
スマホから手軽に注文できることや、配達の効率化も相まって、Amazonや楽天などのECは既に生活の一部になりつつある。
しかし、いくら配達が早くなっても残る大きな問題がある。「不在受け取り」だ。


「注文した商品、翌日には届いているのに、不在のため受け取れるのは結局週末…」
「仕事で帰りはいつも深夜。荷物が受け取れないのでオンラインショッピングができない…」

こんな思いをしたことがある方は多いのではないだろうか?
日本のように細かな時間指定配達が機能していないUSでは、さらに深刻な問題だ。

これを解決すべく生まれたサービスがDoorman。500Startupsの8期生として、現在プログラムの最中だ。
"The End of Missed Deliveries"というタグラインの通り、Doormanは「不在で荷物が受け取れない」悲劇をこの世からなくす。その仕組みはこうだ。
まずオンラインショッピングをする際、品物の届け先住所を自分の家ではなくDoormanが提供する住所に設定する。
次に商品が最寄りのDoormanの住所に届くので、午後6時から深夜0時までの間の好きな時間(1時間刻みで指定可能)に配達を依頼する。
すると配達人が時間通りに家まで荷物を持ってきてくれる。
こうして仕事で帰りが遅いビジネスマンでも、深夜に受け取ることができるというソリューションだ。


早速使ってみた



メールアドレス・パスワードを入力してサインアップすると、初めてのユーザー向けに説明が。

こちらがDoormanに用意された住所。
住所から察するに自宅から数kmのあたりのようだ。
この住所をAmazonなどに登録することになる。

いま特にAmazonで買うものもないかなぁ・・と思っていると、
荷物の一覧に「Welcome Gift」が用意されている!
これはただのチュートリアルか?それとも本当にギフトが届くのか?
とりあえず進めてみる。


「Schedule Delivery」との指示にしたがって、次の画面へ。


ここではじめて自分の住所を入力。
電話番号も必須だ。

次に名前と入力。アドレスはサインアップ時に入力したものが入っている。

最後にデリバリーの時間を決める。
この時点で深夜の3:42なのだが、最速は当日の6PMからとなっていた。
確実に家にいそうな9PM-10PMを選択してみる。

これでデリバリーの登録は終わり。
「Reschedule Delivery」で届ける日時を変更できるようだ。

感動のウェルカムギフト!


当日の12PM、登録した電話番号に「今日届けるからね」と確認のSMSが届いた。
さらに、登録した9PMすぎになると
「Your Doorman delivery is on the way and will arrive shortly」とのSMSが!
半信半疑だったがどうやら本当に来るらしい。

待っているとアパートのベルが鳴った!
ドアを開けると、胸にDoormanのシールを貼った配達人が、ワインの瓶を持って立っている!?
「It's for you!」と言われ、高級ホテルに泊まっているかのような気持ちになった。

Doormanのリボンがついた立派なボトル。
実はワインではなくぶどうの炭酸ジュースだった。地元カリフォルニア産。
無料なのにここまでしてくれるとは…かなりのサプライズに感動!

配達はクラウドソーシング

せっかくなので配達人の彼に色々と訪ねてみた。

Q.「Doormanはメインの仕事なの?」
A.「Doormanの配達はパートタイムで、別にフルタイムの仕事をしているよ。仕事が終わった後に配達をしているんだ。」
先日紹介した即日配送のInstacartと同じく、クラウドソーシングの仕組みのようだ。


Q.「いつからこの仕事をしているの?」
A.「去年の11月かな」

Q.「配達の件数は増えている?」
A.「徐々に増えていると思うよ」

気さくで優しい彼は次の配達に向かっていった。

500StartupsがメンタリングしたGrowth Hack事例

感動の体験のあとDoormanについて調べていると、500Startups内のユーザー獲得・マーケティング等に特化したメンターのチーム「500Distribution」のブログで彼らのサービス改善の事例が紹介されていた。


まず彼らがやったことは、「どこでユーザーは離脱するのか?」の見極めだ。次の3点がDoormanにとって重要なポイントだった。

1.登録する
2.登録して、1回利用する
3.登録して、2回利用する

当初Doormanでは、登録した後に一切使わないユーザーが75%を占めていた。つまり「2.登録して、1回利用する」までの離脱が多いということだ。
そこで彼らが行った施策は、登録したユーザーに送られるWelcomeメールの中に、Doormanの住所をそのままAmazonに登録するリンクをはるというものだった。

赤線部分をクリックするとAmazonに直接アドレスを追加できる


次に、登録した後に使っていないユーザーの課題を探るべく、インタビューを行った。
そこでの発見は、「ユーザーはDoormanを使うような "大切な買い物" のチャンスを待っていた」ということだった。しかしそれでは、使う機会は永遠に訪れない。
そこで、彼らは無料のウェルカムギフトをユーザーに届けることにした。
実行しはじめた日には、早速5人のユーザーがギフトの配達を注文し、その日の夜に受け取ったのだ。これは大きな感動の体験だ。
結果として、この施策は1回以上Doormanを使うユーザーを増やしただけでなく、次回利用までの日数を半減させることにも成功したとのことだ。

日本でのニーズは大きい?

Doormanが解決しようとしている「不在受け取り」は日本でも大きな問題であることは間違いない。
荷物を預かるための宅配ボックスが設置されているマンションもあるが、それでも数が足りなかったり、配達業者が持って帰ってしまうことも多いと聞く。また、一人暮らしではコンビニ受け取りを利用しているケースもある。

Doormanのようなサービスを提供するスタートアップが日本でも現れるのだろうか?
また、日本の環境では、コンビニ受け取りの延長としてセブンイレブンのようなコンビニが行う可能性も考えられるだろう。

Techwatchでは先日DoormanのCEOへのインタビューを行い、近日掲載する予定だ。
Doormanのサービスへの感想・意見など、ぜひTechwatchのTwitterに寄せてほしい。

参考:

投稿者:中澤理香 @r1ccha

不在受け取り、もう困らない!深夜でも荷物が届く「Doorman」を使ってみた!



オンラインショッピングの利用がどんどん増加する昨今。
スマホから手軽に注文できることや、配達の効率化も相まって、Amazonや楽天などのECは既に生活の一部になりつつある。
しかし、いくら配達が早くなっても残る大きな問題がある。「不在受け取り」だ。


「注文した商品、翌日には届いているのに、不在のため受け取れるのは結局週末…」
「仕事で帰りはいつも深夜。荷物が受け取れないのでオンラインショッピングができない…」

こんな思いをしたことがある方は多いのではないだろうか?
日本のように細かな時間指定配達が機能していないUSでは、さらに深刻な問題だ。

これを解決すべく生まれたサービスがDoorman。500Startupsの8期生として、現在プログラムの最中だ。
"The End of Missed Deliveries"というタグラインの通り、Doormanは「不在で荷物が受け取れない」悲劇をこの世からなくす。その仕組みはこうだ。
まずオンラインショッピングをする際、品物の届け先住所を自分の家ではなくDoormanが提供する住所に設定する。
次に商品が最寄りのDoormanの住所に届くので、午後6時から深夜0時までの間の好きな時間(1時間刻みで指定可能)に配達を依頼する。
すると配達人が時間通りに家まで荷物を持ってきてくれる。
こうして仕事で帰りが遅いビジネスマンでも、深夜に受け取ることができるというソリューションだ。


早速使ってみた



メールアドレス・パスワードを入力してサインアップすると、初めてのユーザー向けに説明が。

こちらがDoormanに用意された住所。
住所から察するに自宅から数kmのあたりのようだ。
この住所をAmazonなどに登録することになる。

いま特にAmazonで買うものもないかなぁ・・と思っていると、
荷物の一覧に「Welcome Gift」が用意されている!
これはただのチュートリアルか?それとも本当にギフトが届くのか?
とりあえず進めてみる。


「Schedule Delivery」との指示にしたがって、次の画面へ。


ここではじめて自分の住所を入力。
電話番号も必須だ。

次に名前と入力。アドレスはサインアップ時に入力したものが入っている。

最後にデリバリーの時間を決める。
この時点で深夜の3:42なのだが、最速は当日の6PMからとなっていた。
確実に家にいそうな9PM-10PMを選択してみる。

これでデリバリーの登録は終わり。
「Reschedule Delivery」で届ける日時を変更できるようだ。

感動のウェルカムギフト!


当日の12PM、登録した電話番号に「今日届けるからね」と確認のSMSが届いた。
さらに、登録した9PMすぎになると
「Your Doorman delivery is on the way and will arrive shortly」とのSMSが!
半信半疑だったがどうやら本当に来るらしい。

待っているとアパートのベルが鳴った!
ドアを開けると、胸にDoormanのシールを貼った配達人が、ワインの瓶を持って立っている!?
「It's for you!」と言われ、高級ホテルに泊まっているかのような気持ちになった。

Doormanのリボンがついた立派なボトル。
実はワインではなくぶどうの炭酸ジュースだった。地元カリフォルニア産。
無料なのにここまでしてくれるとは…かなりのサプライズに感動!

配達はクラウドソーシング

せっかくなので配達人の彼に色々と訪ねてみた。

Q.「Doormanはメインの仕事なの?」
A.「Doormanの配達はパートタイムで、別にフルタイムの仕事をしているよ。仕事が終わった後に配達をしているんだ。」
先日紹介した即日配送のInstacartと同じく、クラウドソーシングの仕組みのようだ。


Q.「いつからこの仕事をしているの?」
A.「去年の11月かな」

Q.「配達の件数は増えている?」
A.「徐々に増えていると思うよ」

気さくで優しい彼は次の配達に向かっていった。

500StartupsがメンタリングしたGrowth Hack事例

感動の体験のあとDoormanについて調べていると、500Startups内のユーザー獲得・マーケティング等に特化したメンターのチーム「500Distribution」のブログで彼らのサービス改善の事例が紹介されていた。


まず彼らがやったことは、「どこでユーザーは離脱するのか?」の見極めだ。次の3点がDoormanにとって重要なポイントだった。

1.登録する
2.登録して、1回利用する
3.登録して、2回利用する

当初Doormanでは、登録した後に一切使わないユーザーが75%を占めていた。つまり「2.登録して、1回利用する」までの離脱が多いということだ。
そこで彼らが行った施策は、登録したユーザーに送られるWelcomeメールの中に、Doormanの住所をそのままAmazonに登録するリンクをはるというものだった。

赤線部分をクリックするとAmazonに直接アドレスを追加できる


次に、登録した後に使っていないユーザーの課題を探るべく、インタビューを行った。
そこでの発見は、「ユーザーはDoormanを使うような "大切な買い物" のチャンスを待っていた」ということだった。しかしそれでは、使う機会は永遠に訪れない。
そこで、彼らは無料のウェルカムギフトをユーザーに届けることにした。
実行しはじめた日には、早速5人のユーザーがギフトの配達を注文し、その日の夜に受け取ったのだ。これは大きな感動の体験だ。
結果として、この施策は1回以上Doormanを使うユーザーを増やしただけでなく、次回利用までの日数を半減させることにも成功したとのことだ。

日本でのニーズは大きい?

Doormanが解決しようとしている「不在受け取り」は日本でも大きな問題であることは間違いない。
荷物を預かるための宅配ボックスが設置されているマンションもあるが、それでも数が足りなかったり、配達業者が持って帰ってしまうことも多いと聞く。また、一人暮らしではコンビニ受け取りを利用しているケースもある。

Doormanのようなサービスを提供するスタートアップが日本でも現れるのだろうか?
また、日本の環境では、コンビニ受け取りの延長としてセブンイレブンのようなコンビニが行う可能性も考えられるだろう。

Techwatchでは先日DoormanのCEOへのインタビューを行い、近日掲載する予定だ。
Doormanのサービスへの感想・意見など、ぜひTechwatchのTwitterに寄せてほしい。

参考:

投稿者:中澤理香 @r1ccha