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eBayへの売却の次はプロフェッショナルの出会い系?連続起業家ブライアン・マーが狙う次の事業とは?
今回は、米国シアトルで価格比較サイトのDecide.com をスタートし、2013年9月にeBayへ売却。そして、2014年の1月に、プロフェッショナル向けのマッチングアプリWeave をローンチした連続起業家のブライアン・マー(Brian Ma)氏にインタビューを行った。
Weaveとは?
プロフェッショナル向けのマッチングアプリ。プロフェッショナル版Tinderと表現すると分かりやすいかもしれない。UIはTinderと同様で、会いたい人間かどうかを○☓(Pass or Meet)で振り分けていき、お互いに○(Meet)を選択した場合に、チャットが開始されるといったもの。プロフィールはLinkedInのものが反映される仕様。ダウンロードはこちら から。
出会いを通じて起業家を支援していきたい
筆者(以下S):現在のユーザ数を教えてください。
Brian(以下B):1月にローンチして、8週間が経ったよ。大体登録ベースで1600人くらいかな。マッチングの数は3500を超えた。(当時4月3日)S:すごいですね。広告無しでここまで伸びたのですか? B:広告は使っていないよ(笑)。ほとんどは口コミで広まっているね。ユーザがWeaveを好きになって、これはクールだと言って他の人に広めてくれているイメージ。S:なぜこのプロダクトをスタートさせたのですか? B:僕は、Decide.comをeBayに売却後、何かしらの形で起業家たちを支援したかった。特に、投資や経営に関するアドバイスをしたかったんだ。ただ、人と会って自己紹介をお願いしたりするのは本当に時間がかかる。ネットワーキングイベントに行っても本当に出会いたいような人には全く出会えない。だからもっと優れた人とのつながり方を実現したかった。それがこのWeaveのコンセプト。この街にどんな人がいるのかを見てみたかったというのもあるね。S:前の会社のDecide.comについてお聞きします。Co-founderとの出会いはいつですか? B:以前zillowに居た頃、友達30人くらいに会ってCo-Founderの勧誘をしていた。「これからスタートアップをやるつもりなんだけど、僕と一緒にやらない?」と。でもほとんどが「うーん分からないなあ」と。ようするにNOなんだよね(笑)。そんな時ひとりの友人が「やろうぜ!」と言ってくれたんだ。思わずWhat’sと言ってしまったよ。それが彼との出会いだね。彼には兄がいて「彼にも話してみる?」と。ただ僕は待ってと、お金がないから、まだ誘わないでくれと。お金もないし、給料もなし、そんな中で始めたのがDecide.comだね。S:Decide.comの売却を決めたのはいつですか? B:売却したのは去年(2013年)。シリーズCの調達を終えた後だったね。Decideは5年目になるよ。諦めようとしていたわけではなく、資金調達をしていたんだ。そんな中で興味を持ってくれたのがeBayだった。話し合いには全体で9ヶ月かかったかな。そして最終的に売却を決めたんだ。S:eBayの他にも話をした企業はありました? B:Yahooとか、EcommerceではないけれどFacebookとか、あとはAmazonかな。S:$60M以上の資金調達をしていたのですよね? B:3つの企業から合計60Mの資金調達をしたよ。初期のeBayに投資したMeveron、初期のAmazonに投資したMadrona、そしてマイクロソフト共同創業者Paul Allenが経営するVulcan。すべてシアトルに拠点を置くVCだよ。S:シアトルはスタートアップを始めるのに良い場所ですか? B:とてもいい場所だと思う。起業家のコミュニティは今も拡大しているし、皆ものすごく他人に対して協力的で互いに助け合う雰囲気がある。サンフランシスコとの大きな違いは、ここでは実に多くの人達がモバイル分野でスタートアップをやっていることと、シアトルでのスタートアップコミュニティはそれに比べて小さいということ。S:Y Combinatorに参加したいと言っていたけど、どうしてですか?あなたは一度成功した起業家だから、参加する必要がないようにも感じますが。 B:そんなことはないよ!(笑) 僕は参加したことがないけれどすごく良いプログラムだと思うし、沢山の友人が参加しているし、本当にハードに働くことを求められるし(笑)、素晴らしい人たちとのコネクションも手に入る。それが理由かな。ただ必ずしも全てのスタートアップの成長に必要ではないと思うよ。S:YCのプログラムはあなたのアプリにもマッチすると思いますか。 B:ある種のブランドだよね。スタンフォードやハーバードみたいなね。S:今のところ資金調達の必要はなさそうですね。 B:そうだね。ただ彼らはパートナーのようなもので、僕は自分がやっていることやビジョンを信じてサポートシてくれる人たち、投資してくれる人たちと一緒にチームを作り、アイデアを大きく育てていくことがとても好きなんだ。S:そういえば、Danielもあなたの会社に投資していますね!どのように投資が決まったのですか?※Danielについてはこちら の記事を参照。 B:Danielとは、Weaveを通じて出会ったんだ。このコンセプトをとても気に入ってくれたよ!出会ってから2週間後に投資が決まった。最高の形だね。S:Weaveの次のステップは何ですか? B:Tinderが盛り上がっているけど、僕らは違う路線をいくよ。Tinderでは美男美女が出会いを探している。ただ、プロフェッショナルたちは異なる方法でつながりたいと考えている。例えば情報共有とか、投資とか。そういうつながりはTinderでは難しい。たから、普通の人たちがオフィス以外で休日に外部の人達と会える機会をつくるのは本当にわくわくすることだし、それを実現させたいんだ。S:あなたは日本のマーケットに興味がありますか? B:もちろんだよ!プロフェッショナルのネットワーキングは世界共通で人々の関心事だと思う。みんなが自分を手助けしてくれる人との出会いを求めている。日本含めアジアのマーケットでWeaveを展開することにはとても興味があるよ。日本に行くときにはよろしく頼むね。S:私は、Weaveを沢山使っていて、毎日10、20人とか、それ以上にメッセージを送っています。Weaveを通じてたくさんの人とのアポを獲得できました。私がこうしてWeaveで成功体験を得られたのはどうしてなのでしょうか?もしLinkedin上でコンタクトをとっていたらうまくいかなかったと思うのですが。 B:それはお互いに会いたいと思っていることが理由だと思う。直接会うことは、オンラインや電話でのコミュニケーション以上に相手がどんな人なのかを本当に理解出来るから、とても重要なことだよね。S:どのくらいの人たちがこれまでにマッチングに成功したのですか? B:3000人、そろそろ4000人に到達するくらいかな。面白いのが、みんながみんな結構な数のマッチングをしていること。とてもびっくりしたよ。シアトルやNY、SXSWなどのイベントでも多くの人に会えるよ。特に新しくSFに越してきて知り合いが全くいない人にとっては役立つツールだよね。S:Weaveを通じて人に会うためのTipsをいただけないでしょうか? B:時間と場所を提案することだね。ミーティングの調整はなかなか難しい。だから例えば「火曜日の10amに会えない?」と言うのがおすすめ。そうすれば相手はYesかNoで答えられるしね。もし「Hi.」で始めると、相手からも「Hi.」と返ってきてしまうからね(笑)。だから、「やあ、君のデザインワークがとても気に入ったのだけど、コーヒーでも飲みながら話さない?こっちは火曜日10amなら空いているよ」と話しかけるようにしているよ。 S:自己紹介から始めるのはどうですか? B:共通点を見つけて会話を始めるのがいいね。「僕はスタートアップをやっているんだ。君もスタートアップをやっている。話さない?」。もしくは共通の友人にふれるのもいいね。これは結構盛り上がる。「どうやって〇〇と知り合ったの?」というような感じで。S:最後に、日本のユーザーに向けて何かメッセージがあれば。 B:人と会うのはとても楽しいことだよ。是非Weaveを使って! ※Weaveのダウンロードはこちら から。 投稿者:@satoruitter
eBayへの売却の次はプロフェッショナルの出会い系?連続起業家ブライアン・マーが狙う次の事業とは?
今回は、米国シアトルで価格比較サイトのDecide.com をスタートし、2013年9月にeBayへ売却。そして、2014年の1月に、プロフェッショナル向けのマッチングアプリWeave をローンチした連続起業家のブライアン・マー(Brian Ma)氏にインタビューを行った。
Weaveとは?
プロフェッショナル向けのマッチングアプリ。プロフェッショナル版Tinderと表現すると分かりやすいかもしれない。UIはTinderと同様で、会いたい人間かどうかを○☓(Pass or Meet)で振り分けていき、お互いに○(Meet)を選択した場合に、チャットが開始されるといったもの。プロフィールはLinkedInのものが反映される仕様。ダウンロードはこちら から。
出会いを通じて起業家を支援していきたい
筆者(以下S):現在のユーザ数を教えてください。
Brian(以下B):1月にローンチして、8週間が経ったよ。大体登録ベースで1600人くらいかな。マッチングの数は3500を超えた。(当時4月3日)S:すごいですね。広告無しでここまで伸びたのですか? B:広告は使っていないよ(笑)。ほとんどは口コミで広まっているね。ユーザがWeaveを好きになって、これはクールだと言って他の人に広めてくれているイメージ。S:なぜこのプロダクトをスタートさせたのですか? B:僕は、Decide.comをeBayに売却後、何かしらの形で起業家たちを支援したかった。特に、投資や経営に関するアドバイスをしたかったんだ。ただ、人と会って自己紹介をお願いしたりするのは本当に時間がかかる。ネットワーキングイベントに行っても本当に出会いたいような人には全く出会えない。だからもっと優れた人とのつながり方を実現したかった。それがこのWeaveのコンセプト。この街にどんな人がいるのかを見てみたかったというのもあるね。S:前の会社のDecide.comについてお聞きします。Co-founderとの出会いはいつですか? B:以前zillowに居た頃、友達30人くらいに会ってCo-Founderの勧誘をしていた。「これからスタートアップをやるつもりなんだけど、僕と一緒にやらない?」と。でもほとんどが「うーん分からないなあ」と。ようするにNOなんだよね(笑)。そんな時ひとりの友人が「やろうぜ!」と言ってくれたんだ。思わずWhat’sと言ってしまったよ。それが彼との出会いだね。彼には兄がいて「彼にも話してみる?」と。ただ僕は待ってと、お金がないから、まだ誘わないでくれと。お金もないし、給料もなし、そんな中で始めたのがDecide.comだね。S:Decide.comの売却を決めたのはいつですか? B:売却したのは去年(2013年)。シリーズCの調達を終えた後だったね。Decideは5年目になるよ。諦めようとしていたわけではなく、資金調達をしていたんだ。そんな中で興味を持ってくれたのがeBayだった。話し合いには全体で9ヶ月かかったかな。そして最終的に売却を決めたんだ。S:eBayの他にも話をした企業はありました? B:Yahooとか、EcommerceではないけれどFacebookとか、あとはAmazonかな。S:$60M以上の資金調達をしていたのですよね? B:3つの企業から合計60Mの資金調達をしたよ。初期のeBayに投資したMeveron、初期のAmazonに投資したMadrona、そしてマイクロソフト共同創業者Paul Allenが経営するVulcan。すべてシアトルに拠点を置くVCだよ。S:シアトルはスタートアップを始めるのに良い場所ですか? B:とてもいい場所だと思う。起業家のコミュニティは今も拡大しているし、皆ものすごく他人に対して協力的で互いに助け合う雰囲気がある。サンフランシスコとの大きな違いは、ここでは実に多くの人達がモバイル分野でスタートアップをやっていることと、シアトルでのスタートアップコミュニティはそれに比べて小さいということ。S:Y Combinatorに参加したいと言っていたけど、どうしてですか?あなたは一度成功した起業家だから、参加する必要がないようにも感じますが。 B:そんなことはないよ!(笑) 僕は参加したことがないけれどすごく良いプログラムだと思うし、沢山の友人が参加しているし、本当にハードに働くことを求められるし(笑)、素晴らしい人たちとのコネクションも手に入る。それが理由かな。ただ必ずしも全てのスタートアップの成長に必要ではないと思うよ。S:YCのプログラムはあなたのアプリにもマッチすると思いますか。 B:ある種のブランドだよね。スタンフォードやハーバードみたいなね。S:今のところ資金調達の必要はなさそうですね。 B:そうだね。ただ彼らはパートナーのようなもので、僕は自分がやっていることやビジョンを信じてサポートシてくれる人たち、投資してくれる人たちと一緒にチームを作り、アイデアを大きく育てていくことがとても好きなんだ。S:そういえば、Danielもあなたの会社に投資していますね!どのように投資が決まったのですか?※Danielについてはこちら の記事を参照。 B:Danielとは、Weaveを通じて出会ったんだ。このコンセプトをとても気に入ってくれたよ!出会ってから2週間後に投資が決まった。最高の形だね。S:Weaveの次のステップは何ですか? B:Tinderが盛り上がっているけど、僕らは違う路線をいくよ。Tinderでは美男美女が出会いを探している。ただ、プロフェッショナルたちは異なる方法でつながりたいと考えている。例えば情報共有とか、投資とか。そういうつながりはTinderでは難しい。たから、普通の人たちがオフィス以外で休日に外部の人達と会える機会をつくるのは本当にわくわくすることだし、それを実現させたいんだ。S:あなたは日本のマーケットに興味がありますか? B:もちろんだよ!プロフェッショナルのネットワーキングは世界共通で人々の関心事だと思う。みんなが自分を手助けしてくれる人との出会いを求めている。日本含めアジアのマーケットでWeaveを展開することにはとても興味があるよ。日本に行くときにはよろしく頼むね。S:私は、Weaveを沢山使っていて、毎日10、20人とか、それ以上にメッセージを送っています。Weaveを通じてたくさんの人とのアポを獲得できました。私がこうしてWeaveで成功体験を得られたのはどうしてなのでしょうか?もしLinkedin上でコンタクトをとっていたらうまくいかなかったと思うのですが。 B:それはお互いに会いたいと思っていることが理由だと思う。直接会うことは、オンラインや電話でのコミュニケーション以上に相手がどんな人なのかを本当に理解出来るから、とても重要なことだよね。S:どのくらいの人たちがこれまでにマッチングに成功したのですか? B:3000人、そろそろ4000人に到達するくらいかな。面白いのが、みんながみんな結構な数のマッチングをしていること。とてもびっくりしたよ。シアトルやNY、SXSWなどのイベントでも多くの人に会えるよ。特に新しくSFに越してきて知り合いが全くいない人にとっては役立つツールだよね。S:Weaveを通じて人に会うためのTipsをいただけないでしょうか? B:時間と場所を提案することだね。ミーティングの調整はなかなか難しい。だから例えば「火曜日の10amに会えない?」と言うのがおすすめ。そうすれば相手はYesかNoで答えられるしね。もし「Hi.」で始めると、相手からも「Hi.」と返ってきてしまうからね(笑)。だから、「やあ、君のデザインワークがとても気に入ったのだけど、コーヒーでも飲みながら話さない?こっちは火曜日10amなら空いているよ」と話しかけるようにしているよ。 S:自己紹介から始めるのはどうですか? B:共通点を見つけて会話を始めるのがいいね。「僕はスタートアップをやっているんだ。君もスタートアップをやっている。話さない?」。もしくは共通の友人にふれるのもいいね。これは結構盛り上がる。「どうやって〇〇と知り合ったの?」というような感じで。S:最後に、日本のユーザーに向けて何かメッセージがあれば。 B:人と会うのはとても楽しいことだよ。是非Weaveを使って! ※Weaveのダウンロードはこちら から。 投稿者:@satoruitter