英語版Gunosyの競合!?驚異のアグリゲーション精度を誇る「Prismatic」を使ってみた!





今回は海外のニュースアグリゲーターであるPrismaticについてご紹介致します。
日本だとこの分野は非常に競争が熾烈で、先日テレビCMを公開したGunosyを筆頭に、Smartnewsやvingowなど様々なサービスが存在します。また、特にGunosyは英語版をリリースする事も発表致しましたし、海外の競合としても代表的なPrismaticについて今回はご紹介致します。

まずはPrismaticをFounderと投資家という視点から見てみたいと思います。

Founderと投資家について




PrismaticのFounder兼CEOは、Bradford Cross氏です。先日TechWatchとしてイタンビューしたのですが、とても器が大きく、気さくな方でした。インタビュー記事は後日また掲載致します。

彼は、バージニア工科大学でCPE(Continuing Professional Educationの訳で、直訳すると継続的専門能力開発。)とファイナンスを学習。卒業後、ThoughtWorksという世界的なアジャイル開発のコンサルとしてGoogleにジョインし、インフラ関係の開発に従事。その後、2009年5月にY Combinatorにも採択された「FlightCaster」という、機械学習を用いて飛行機のフライト時刻の遅延を予想するサービスを立ち上げ、Next Jumpというアドテクの会社へ2010年12月に売却(HQをNYに持ち、SFのRocketSpaceにもオフィスを持つ)。売却後すぐに、今回のPrismaticのサービスを開始します。彼自身は現在Prismaticにおいてデータ関連の部分とデザインを担当しているようです。また、そんなPrismaticの活動の一方で、2012年8月にData CollectiveというVCに参画。ビックデータ関連のデータ分析を専門としたアーリーステージのスタートアップを中心に投資活動も行っているようです。
※ちなみに、現在もUCバークレーにて数学についての研究も続けているようです。

こんな「YC卒、売却経験済み2発目のシリアルアントレプレナー」というキラッキラな経歴のBradford Crossですが、もちろん入ってる投資家もキラッキラです。
FacebookやSupercell、DropboxLook outなどへの投資に成功しているAccel PartersやそのAccelのco-founderであるJim Breyer、そしてDigital Sky Technologies(通称DST)としてFacebookやTwitter、Spotifyなど数々の投資に成功しているユリ・ミルナーなどからシリーズAにて2012年に$15Mの資金調達に成功しています。
入っている投資家もこのようにかなりの良い投資家に入れてもらっているようです。


(写真左がユリ・ミルナー)



Prismaticについて

そんな素晴らしい起業家によって生み出されたPrismaticですが、ユーザー数やDL数に関してはどの様な状態なのでしょか?

上記の資金調達直後(2012年12月)当時のTechCrunchの記事によると、少しアバウトな数値であるものの、週間のアクティブユーザーは25kを達成し、その内10kがFacebook経由のログインをしているそうです。また、一度Prismaticに訪れたユーザーはその一週間のうちに6、7日は再訪問しているようです。Prismaticが驚異的なUXを提供している事が分かります。また、デイリーのアクティブユーザーの内、約5%がアグリゲートされた記事をSNSやemail上でシェアしていたようです。

資金調達(2012年12月)から約1年半が経ちますが、iOSにおけるDL数は400kほどで、
Simillerwebによると、マンスリーのトラフィックとしては2.4Mもの訪問者がいます。これはつまり週間(月を4.5週間とみなす)で500k以上の訪問者を有しているということになります。これは資金調達の時のウィークリーのページ訪問者数から16倍にも成長しています。
驚異的な成長スピードです。


彼等のサービスは日本のGunosyの様なニュースアグリゲーションです。
つまり、ユーザーが自分では全てを把握しきれない膨大なネット上の情報の中から、それぞれのユーザーに最適化された情報を自動で集めてくれます。そして何より、彼等の最大の強みにして極めて本質的な強みは、そのアグリゲーションの精度にあります。
ユーザーは潜在的にユーザーが求めている情報だが、実際には知る事ができていない情報をニュースアグリゲーターに求めているはずです。そのため、そのユーザーのニーズに応えるには、各ユーザーにより適切な情報を提供する事が求められます。そして、Prismaticはこの適切な情報を提供する精度が極めて高く、非常に本質的な部分に強みとしています。
実際にどれほど提供される情報がユーザーに最適化されているかというのは、自分の感覚値でしか表現できませんが、本当に精度が高いです。
個人的に、今年に入って衝撃を受けたサービスは2つあるのですが、その内の1つがこのPrismaticです。それほど衝撃的でした。

さて、どの様にしてそのような高精度の情報提供やユーザーへの最適化を行っているのかについて以下でご紹介致します。
一般的に、通常のアグリゲーションサービスだと基本的にはログイン時にTwitterかFacebookのどちらかでログインさせ、そのSNS上での活動で確認された各URLをカテゴリー化させ、そこから興味分野を割り出して新しい情報をサジェストするようです。
しかし、精度に強みを持つPrismaticはより詳しく興味分野やカテゴリー化をしているようです。具体的には、ページごとのカテゴライズに留まらず、そのページ上の単語単位のレベルまで詳細にクローリングしているようです。また、彼等はその高度な機械学習の知見を活かして、Prismatic内でのユーザーのアクティビティをその後のアグリゲーションに活かせるようです。
というのも、例えば記事Aを最初にPrismaticがユーザーSさんに提示した時、その記事AにSさんがBadマークを付けたとします。そうすると、ユーザー情報としてSさんには記事Aのカテゴリの情報は以後提示されにくくなります。また、逆にPrismaticがSさんに記事Bを提示し、それに対してSさんがシェアやGoodマークなどのアクティビティを行うと、その記事がSさんに最適な記事だという情報がストックされ、以後はよりSさんに最適な情報が提示され易くなるのです。つまり、ユーザーがPrismaticを使えば使うほどそのアグリゲーション精度は高まり、より最適化された情報がユーザーに提示されるようになるのです。また、それはより優れたUXをユーザーに提供する事を可能とするという事です。

FounderのBradford Crossは上記にも記載したように以前Googleのチームに参画していました。その時の経験や大学からの専攻のせいもあってか、このアグリゲーション精度は極めて高い様に思われます。また、ユリ・ミルナーなどから$15Mの資金調達をしてから、彼等は更にその精度を上昇させたようです。と言うのも、彼等はその時調達した資金の多くを機械学習を専攻として博士号を獲得したような、アグリゲーションの精度を向上させてくれる人材を確保するために使ったようです。彼等のような知識労働者をチームに確保した事で、より高度なアグリゲーション精度を獲得したPrismaticは、上記のように驚異的なスピードで成長していったのです。



それではPrismaticは実際にどのように使用されているのかを次以降で見てみましょう!

Prismaticの実際の画面


【PC画面】
<Home>
この画面こそがPrismaticの真骨頂です。
海外のブログやメディアなどから自分の好みに適した情報を集めてきてくれます。しかも、海外の既にバズった記事のみを集めてきてくれるのではなく、ある記事の被拡散数に関係なくユーザーに非常に最適化された情報を集めてきてくれます。
実際自分が使っていても、海外で12tweet程度しか拡散されていないような記事の非常に質の良い物が提示されたりしていました。
また、Prismaticのアグリゲーション精度を高めるユーザーのアクティビィティが行われ易い様に、比較的見易くシェアボタンなどが設置されています.






<Social>
この画面ではPrismaticに連携させたSNS上で人気になっている情報の中から、各ユーザーに最適な情報だけを取得して表示してくれます。この機能は比較的Nuzzelに似ていると思います。Nuzzelの場合はどの友達がシェアしているかを表示させたり、どれほどシェアされたのかなども数値として表示するのでよりソーシャル色が強い様に思われます。



※参考までにNuzzleの画面もご紹介致します。




<Global>
世界中のメディアなどからより拡散されているニュースを最適化させてここに集めてきています。




<Explore>
Prismaticは最初にサービスに登録する時にPrismatic内での活動をユーザー単位でフォローする事が出来るのですが、登録後も随時それをする事が可能です。








ちなみに、iPhoneの画面上では以下の様になります。

【iPhone画面】
<Home>
基本的にはPC上の画面とほとんど変わりませんが、画面が小さい分ユーザーがシェアなどを行ない易い様にボタン等がよりはっきりと付けられています。

<Profile>
PC版にもプロフィール画面は存在しますが、Prismaticにはアプリ内のPocketのような機能が「save」としてクリップできるのですが、そこへのアクセスのし易さを確保するためにプロフィール画面がPCに比べて強調されて表示されています。




<Activity>
モバイルだとよりユーザー同士の活動をソーシャル感として出そうとしているのでしょうか。自分の場合は勝手に一人で使うのが好きなのでHasegawaさんのみの表示となっていますが(苦笑




<Explore>



Prismatic、本当に精度の高いニュースアグリゲーションとして是非使ってみてください。自分は完全にハマってしまいました。必見です!!


ダウンロード画面:https://itunes.apple.com/us/app/prismatic-always-interesting/id551206444?mt=8
投稿者:@goleador0322

英語版Gunosyの競合!?驚異のアグリゲーション精度を誇る「Prismatic」を使ってみた!





今回は海外のニュースアグリゲーターであるPrismaticについてご紹介致します。
日本だとこの分野は非常に競争が熾烈で、先日テレビCMを公開したGunosyを筆頭に、Smartnewsやvingowなど様々なサービスが存在します。また、特にGunosyは英語版をリリースする事も発表致しましたし、海外の競合としても代表的なPrismaticについて今回はご紹介致します。

まずはPrismaticをFounderと投資家という視点から見てみたいと思います。

Founderと投資家について




PrismaticのFounder兼CEOは、Bradford Cross氏です。先日TechWatchとしてイタンビューしたのですが、とても器が大きく、気さくな方でした。インタビュー記事は後日また掲載致します。

彼は、バージニア工科大学でCPE(Continuing Professional Educationの訳で、直訳すると継続的専門能力開発。)とファイナンスを学習。卒業後、ThoughtWorksという世界的なアジャイル開発のコンサルとしてGoogleにジョインし、インフラ関係の開発に従事。その後、2009年5月にY Combinatorにも採択された「FlightCaster」という、機械学習を用いて飛行機のフライト時刻の遅延を予想するサービスを立ち上げ、Next Jumpというアドテクの会社へ2010年12月に売却(HQをNYに持ち、SFのRocketSpaceにもオフィスを持つ)。売却後すぐに、今回のPrismaticのサービスを開始します。彼自身は現在Prismaticにおいてデータ関連の部分とデザインを担当しているようです。また、そんなPrismaticの活動の一方で、2012年8月にData CollectiveというVCに参画。ビックデータ関連のデータ分析を専門としたアーリーステージのスタートアップを中心に投資活動も行っているようです。
※ちなみに、現在もUCバークレーにて数学についての研究も続けているようです。

こんな「YC卒、売却経験済み2発目のシリアルアントレプレナー」というキラッキラな経歴のBradford Crossですが、もちろん入ってる投資家もキラッキラです。
FacebookやSupercell、DropboxLook outなどへの投資に成功しているAccel PartersやそのAccelのco-founderであるJim Breyer、そしてDigital Sky Technologies(通称DST)としてFacebookやTwitter、Spotifyなど数々の投資に成功しているユリ・ミルナーなどからシリーズAにて2012年に$15Mの資金調達に成功しています。
入っている投資家もこのようにかなりの良い投資家に入れてもらっているようです。


(写真左がユリ・ミルナー)



Prismaticについて

そんな素晴らしい起業家によって生み出されたPrismaticですが、ユーザー数やDL数に関してはどの様な状態なのでしょか?

上記の資金調達直後(2012年12月)当時のTechCrunchの記事によると、少しアバウトな数値であるものの、週間のアクティブユーザーは25kを達成し、その内10kがFacebook経由のログインをしているそうです。また、一度Prismaticに訪れたユーザーはその一週間のうちに6、7日は再訪問しているようです。Prismaticが驚異的なUXを提供している事が分かります。また、デイリーのアクティブユーザーの内、約5%がアグリゲートされた記事をSNSやemail上でシェアしていたようです。

資金調達(2012年12月)から約1年半が経ちますが、iOSにおけるDL数は400kほどで、
Simillerwebによると、マンスリーのトラフィックとしては2.4Mもの訪問者がいます。これはつまり週間(月を4.5週間とみなす)で500k以上の訪問者を有しているということになります。これは資金調達の時のウィークリーのページ訪問者数から16倍にも成長しています。
驚異的な成長スピードです。


彼等のサービスは日本のGunosyの様なニュースアグリゲーションです。
つまり、ユーザーが自分では全てを把握しきれない膨大なネット上の情報の中から、それぞれのユーザーに最適化された情報を自動で集めてくれます。そして何より、彼等の最大の強みにして極めて本質的な強みは、そのアグリゲーションの精度にあります。
ユーザーは潜在的にユーザーが求めている情報だが、実際には知る事ができていない情報をニュースアグリゲーターに求めているはずです。そのため、そのユーザーのニーズに応えるには、各ユーザーにより適切な情報を提供する事が求められます。そして、Prismaticはこの適切な情報を提供する精度が極めて高く、非常に本質的な部分に強みとしています。
実際にどれほど提供される情報がユーザーに最適化されているかというのは、自分の感覚値でしか表現できませんが、本当に精度が高いです。
個人的に、今年に入って衝撃を受けたサービスは2つあるのですが、その内の1つがこのPrismaticです。それほど衝撃的でした。

さて、どの様にしてそのような高精度の情報提供やユーザーへの最適化を行っているのかについて以下でご紹介致します。
一般的に、通常のアグリゲーションサービスだと基本的にはログイン時にTwitterかFacebookのどちらかでログインさせ、そのSNS上での活動で確認された各URLをカテゴリー化させ、そこから興味分野を割り出して新しい情報をサジェストするようです。
しかし、精度に強みを持つPrismaticはより詳しく興味分野やカテゴリー化をしているようです。具体的には、ページごとのカテゴライズに留まらず、そのページ上の単語単位のレベルまで詳細にクローリングしているようです。また、彼等はその高度な機械学習の知見を活かして、Prismatic内でのユーザーのアクティビティをその後のアグリゲーションに活かせるようです。
というのも、例えば記事Aを最初にPrismaticがユーザーSさんに提示した時、その記事AにSさんがBadマークを付けたとします。そうすると、ユーザー情報としてSさんには記事Aのカテゴリの情報は以後提示されにくくなります。また、逆にPrismaticがSさんに記事Bを提示し、それに対してSさんがシェアやGoodマークなどのアクティビティを行うと、その記事がSさんに最適な記事だという情報がストックされ、以後はよりSさんに最適な情報が提示され易くなるのです。つまり、ユーザーがPrismaticを使えば使うほどそのアグリゲーション精度は高まり、より最適化された情報がユーザーに提示されるようになるのです。また、それはより優れたUXをユーザーに提供する事を可能とするという事です。

FounderのBradford Crossは上記にも記載したように以前Googleのチームに参画していました。その時の経験や大学からの専攻のせいもあってか、このアグリゲーション精度は極めて高い様に思われます。また、ユリ・ミルナーなどから$15Mの資金調達をしてから、彼等は更にその精度を上昇させたようです。と言うのも、彼等はその時調達した資金の多くを機械学習を専攻として博士号を獲得したような、アグリゲーションの精度を向上させてくれる人材を確保するために使ったようです。彼等のような知識労働者をチームに確保した事で、より高度なアグリゲーション精度を獲得したPrismaticは、上記のように驚異的なスピードで成長していったのです。



それではPrismaticは実際にどのように使用されているのかを次以降で見てみましょう!

Prismaticの実際の画面


【PC画面】
<Home>
この画面こそがPrismaticの真骨頂です。
海外のブログやメディアなどから自分の好みに適した情報を集めてきてくれます。しかも、海外の既にバズった記事のみを集めてきてくれるのではなく、ある記事の被拡散数に関係なくユーザーに非常に最適化された情報を集めてきてくれます。
実際自分が使っていても、海外で12tweet程度しか拡散されていないような記事の非常に質の良い物が提示されたりしていました。
また、Prismaticのアグリゲーション精度を高めるユーザーのアクティビィティが行われ易い様に、比較的見易くシェアボタンなどが設置されています.






<Social>
この画面ではPrismaticに連携させたSNS上で人気になっている情報の中から、各ユーザーに最適な情報だけを取得して表示してくれます。この機能は比較的Nuzzelに似ていると思います。Nuzzelの場合はどの友達がシェアしているかを表示させたり、どれほどシェアされたのかなども数値として表示するのでよりソーシャル色が強い様に思われます。



※参考までにNuzzleの画面もご紹介致します。




<Global>
世界中のメディアなどからより拡散されているニュースを最適化させてここに集めてきています。




<Explore>
Prismaticは最初にサービスに登録する時にPrismatic内での活動をユーザー単位でフォローする事が出来るのですが、登録後も随時それをする事が可能です。








ちなみに、iPhoneの画面上では以下の様になります。

【iPhone画面】
<Home>
基本的にはPC上の画面とほとんど変わりませんが、画面が小さい分ユーザーがシェアなどを行ない易い様にボタン等がよりはっきりと付けられています。

<Profile>
PC版にもプロフィール画面は存在しますが、Prismaticにはアプリ内のPocketのような機能が「save」としてクリップできるのですが、そこへのアクセスのし易さを確保するためにプロフィール画面がPCに比べて強調されて表示されています。




<Activity>
モバイルだとよりユーザー同士の活動をソーシャル感として出そうとしているのでしょうか。自分の場合は勝手に一人で使うのが好きなのでHasegawaさんのみの表示となっていますが(苦笑




<Explore>



Prismatic、本当に精度の高いニュースアグリゲーションとして是非使ってみてください。自分は完全にハマってしまいました。必見です!!


ダウンロード画面:https://itunes.apple.com/us/app/prismatic-always-interesting/id551206444?mt=8
投稿者:@goleador0322