10代に人気!元スノーボードの世界チャンピオンが生み出した、写真共有型の新しいコミュニケーションアプリ「Povio」とは?





ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、2014年冬にY Combinatorのプログラムを卒業したばかりの写真共有型コミュニケーションアプリ「Povioの創業者Matevz Petek氏にインタビューを行った。Povioは写真共有を通じたインタラクティブなコミュニケーションツールだ(詳しくは記事下の動画を参照)。TechCrunchの記事によると、Povioは10代を中心にユーザー数を伸ばしているとのこと。今回のインタビューは、EastVenturesアソシエイトの武田義基氏によるもの。

スロベニアで生まれた、全く新しいコミュニケーションツール「Povio」


質問者(以下Y):最初に、あなたの経歴とPovioのサービスについて教えてください。

Matevz(以下M):僕は世界的にプロフェッショナルなスノーボーダーで、チャンピオンだった。4回もW杯を優勝してきたんだ。自分の人生の中でも、最も素晴らしい時期の一つだったよ。でも何年間もスノーボードを続けていくなかで、プロのレベルを保ち続けれる程のモチベーションが続かなくなってしまったんだ。


丁度その頃、僕はソーシャルメディア(FacebookやTwitter)のアカウントは持っていたんだけど、それらをアクティブには使っていなかったことに気づいた。Tweetしたり、Facebook上で何か写真などをアップデートしたりはしてこなかったんだ。SNSを継続に使う事はかなり自分にとってはストレスフルで難しい事だったんだ。


というのも、既存のSNSはシェア(自分のコンテンツを一方的に共有する)をする物だけど、現実世界においてコミュニケーションのそれはシェアではなくてエクスチェンジなんだ。例えば「Hi! How are you??」 「Yeah, pretty good!」のような感じだ。質問して、それに答えてるんだ。これはシェアというよりも、もっとインタラクティブな状態なんだと思う。一方的な発信をSNSでシェアするのは、見ている側からするととっても退屈な事なんだ。それに気付いてから、僕はSNSにおけるコミュニケーションをもっともっと良くできると考えるようになったんだ。この体験は、いわば『コミュニケーション版のUber』みたいなもんだ。Uberは、Uberを呼びたい時にそれを発信して、実際に迎えに来てくれる。これはドライバーと乗客に取ってとてもインタラクティブな交流が生み出されている状態だ。それを自分たちはコミュニケーションで実現したかったんだ。


我々は、出身国であるスロベニアでとても良いトラクションを持っている。実際スロベニアのTwitterユーザーの半分がPovioを利用しているんだ。しかもこれほどのユーザーをたった半年で獲得する事に成功したんだ。そしたらその圧倒的なトラクションにYCが気付いて連絡が来たんだよ。「このトラクションの上昇率は興味深い。」ってね。毎日毎日Povioをつかった若者同士のコミュニケーション量が増え、カジュアルなコンテンツがとても増えていたんだよね。これは将来休暇のアルバムみたいになるはずなんだ。どんどんどんどんカジュアルな内容がシェアされる事で、いずれ何気ない瞬間の写真がどんどん溜まっていく事になる。これは貴重なアルバムみたいになっていくはずだ。


将来的には今のGoogleやYahooの様に検索したいときだけ自分でそれにあわせて『情報を検索して、結果がでる』というプロセスも、もっとインタラクティブな物にする事ができるはずだと我々は考えている。自分たちのプロダクトは将来的にもっとインタラクティブになるSNSやインターネットの状態を体現したものとなっていると確信しているよ。

元プロスノーボーダー

Y:Povioの様なコミュニケーション方法にしようと思ったきっかけは何ですか?

M:さっき言ったように、自分は昔プロのスノーボーダーだった。その頃は、世界中の様々な大会に出場するために、色々な都市を飛び回っていたんだ。そんな時、現地の事について色々とブログを書いていたんだよね。そしたら友達のみんなは、それをうらやましがっていたんだ。でも、一方で、当時フランスにいた時に友達が「Hi! How are you?」ってメッセをしてきたんだ。そしてそれは彼等が自分が今どんな状態でいるのか、フランスがどんな場所なのかを気になったからした行動だと気づいた。それ以降、彼等がメッセをして自分の状態を知りたがっている時にだけ、ブログをするようになったんだ。そしてこれはとてもCoolな体験だった。その体験を元にブレストを重ね、もっともっとカジュアルなコミュニケーションツールとしてプロダクトに落とし込んだものが、今のPovioなんだ。


Y:いつ頃このプロダクトをスタートさせたのですか?

M:2年前くらい…かな。ただ、このメッセージのデマンドベースのアイディアに切り替えると決めてからは、まだ1年くらいしか経ってないんじゃないかな。


Y:どのようにそれだけのユーザーを、しかも短期間で獲得できたのですか?

M:スロベニアは僕が生まれた場所で、たくさんの友達がいたんだ。もちろん、プロのスノーボーダーだった事もあって、僕自身はスロベニアではインフルエンサーだったからね。

それだけじゃなくて、僕がさっき述べた様なブログについての問題を抱えていた時、自分の友達も自分とおなじ問題を抱えていたんだ。ブログやSNSでのコミュニケーションをデマンドベースにする事で、彼等の問題もまた解決する事ができたんだ。



Y:アメリカやスロベニア以外の国はどんな状況なのですか?日本についてもお伺いしたいです。

M:実際の所、日本はPovioにとっての3番目に大きなマーケットとなっている。特に、アジアの人々はとても礼儀正しいのが特徴だ。だから、このPovioのデマンドベースのコミュニケーションはとても彼等の気質にあっているとも思うんだ。一方的な発信を繰り返す今までのSNSよりも、Povioのデマンドベースが適していると思うんだ。


Y:日本ではどのようにユーザーを獲得したのですか?

M:以前に日本のTechCrunchや小さなtechブログに紹介された事があったんだよね。更に、僕たちは日本の投資家からも出資を受けているんだ。彼等のおかげで日本にとても展開し易くなっているよ。彼等が潜在的なマーケットの可能性について色々な質問に答えてくれるからね。


Y:どうやってco-founder(創業者)を見つけたのですか?あなたは元々プロのスノーボーダーだったので、技術者との繋がりはあまりなかったのではないかと思うのですが。

M:実は、僕は以前に2回スタートアップに失敗しているんだ。その時は適切なco-founderを見つける事はできなかったし、彼等に自分と働く事がどんなインセンティブを持っているのかを上手く説明する事ができなかったんだ。以前は自分の情熱を他の人間にどうやって伝えるか分からず、失敗してしまった。でも今回は、エンジェル投資家たちが自分にとって適切な人材を紹介してくれたんだ。そして彼等と共にとっても素晴らしいプロダクトを作り上げる事に成功した。1年前、自分は全く違う状況だったよ。自分でプロダクトを作り上げる事ができない場合、必ず適切なディベロッパーと共にスタートアップをはじめる事は本当に大切な事だ。


でも、より重要な事は、そのプロダクトに対する適切なストーリーと情熱を持った、product・founder fitのあるハスラーが、事業を立ち上げる事だ。これらの2つの要因は化学反応の様なものを起こして、素晴らしい結果をプロダクトにもたらすと思う。これが飛行機が離陸する様に、素晴らしいトラクションをもたらすプロダクトを作り上げるコツだと思う。



プロスポーツとスタートアップは似ている



僕の創業期の話は、すべての起業家にとってとても重要だ思う。プロのフリースタイルスノーボーダーの世界は、とってもスタートアップをする事に似ているんだ。なぜなら両方の世界で、いままで誰もなし得なかった事、スノーボーダーの場合はトリック、スタートアップの場合はまだ見ぬ新しいプロダクトを生み出す事が求められる。みんなが今まで誰もなし得なかった事を実現させた時、自分が世界を制覇した様な気分になる。でもそれを維持する為に必死でもっと良くならなければならない。それはとても大変で、次の瞬間には同じトリックやコピーキャットを実現させようとする人がたくさん出てくるんだ。みんなが追いつこうと必死になって食らいついてくる。毎年毎年みんながより向上して、どんどんどんどん追い抜こうとしてくる。これはアプリもスポーツも全く同じ事なんだ。スポーツではみんなもっともっと練習して大会などに挑んでくるし、アプリもどんどん機能改善を続けて、デザインも良くなる。それなのに世界的なアプリやスポーツ選手の世界の頂上付近に辿り着けるのは、全体のたった1%なんだ。ほとんど99%が死ぬ。スポーツだと3位にならないと失敗したのも同然だし、アプリも同じ事だ。スノボーだとW杯にでるのも大変なのに、3位以内に入らないと入賞できない。写真やコミュニケーションアプリも何百ものアプリがあるのに、すべてを打ち負かして勝っているのはSnapchatだけなんだ。この状況は本当にスポーツの世界と似ている。


他にも、誰もが容易に始める事ができるという点で非常にスポーツとスタートアップは近いと思っている。ボードがあればスノーボードも始められるし、パソコンがあればアプリも作れる。この点でも2つはとっても似ているんだ。毎日毎日改善や努力を続けなければいけない、とてもハードな世界だよ。



Y:そういう経験が、きっと今のあなたに活きているのですね。スノーボードの世界に戻りたいとは思わないのですか?
M:今はないけど、もし戻る場合は、本当に1番だった時にかえりたいね。中途半端にするんじゃ意味はない。するんだったら常に毎日改善を積み重ねて、素晴らしい結果、以前の自分以上の状態になりたい。僕は常にベストでいたいんだ。誰にも負けたくはない。

Y:競合はどこですか?Snapchatだけですか?
M:実際の所、今の最大の競合はSnapchatだろう。彼等もまたカジュアルなコンテンツを扱った写真ベースのコミュニケーションツールだしね。ただ、自分たちはチャットアプリも競合だと思っている。なぜなら自分たちはより自然でインタラクティブなコミュニケーションを自分たちのプロダクトで実現したいと考えている。それを考えると、いずれはチャットアプリも競合になって来ると思う。

Y:日本はとってもいいマーケットだと思います。なぜなら、Snapchatが他の国にくらべて人気じゃないですから。日本だとTwitter、LINE、Instagaramとかがとっても人気ですね。 M:そうだね、でもTwitterやInstagaramはそこまで競合だと思っていないよ。なぜなら彼等のプロダクトは完全にブロードキャスト型だからね。TwitterやInstagaramのプロダクトは、ユーザーの投稿がほとんど全ての人に見られてしまう。これは自分たちのプロダクトとはとても異なっている。もっと自分達はクローズドなPathやSnapchatをより直接的な競合だと思っているよ。

Y:英語がお上手ですね。いつ勉強したのですか?
M:上手くないんだけど、英語は1年半サンフランシスコにいるだけかな。もちろんスノーボードの大会で色々な所にいって英語を使っていたけどね。

Y:スロベニア同様、日本からY Combinatorに入りたいスタートアップはたくさんあります。入るために何かアドバイスはありますか?
M:自分は受かるために4回もアプライして、その内2回通過する事ができたんだ。もしあなたが十分に賢く、適切なトラフィックを獲得していたら、YCに入れると思う。今までYCにスロベニアからは4社しか受かっていないけど、それらのどの会社もデイリーのアクティブユーザーか、デイリーのレベニューがとても優れているね。できるだけ小さなプロダクトを作って、それをどんどんマーケットに試すのが良いと思う。アントレプレナーシップは日々チャレンジの連続だ。スタートアップには常に色々な問題がやってくる。でもそれをかわし続けて、常にチャンレンジしなきゃいけないね。

Y:日本の潜在的なユーザーにメッセージをお願いします。

M:もしあなたの友達が「今、何をしているのか」について気になった経験があるならば、一度だけでも自分たちのプロダクトを試して欲しい。「今何してるの?」「○○しているよ!」という一連のインタラクティブなコミュニケーションを自分のプロダクトで実現する事ができるはずだ。

Povioのダウンロードはこちらから。


・Povioのプロモーション動画




Povio from Povio on Vimeo.


・Y Combinatorのdemo dayの実際のPitch動画



Povio - Y Combinator's Demo Day (W14) from Povio on Vimeo.


【ホームページ】https://www.bellabeat.com/
【ダウンロードはこちら】https://itunes.apple.com/us/app/bellabeat/id802298885?mt=8

10代に人気!元スノーボードの世界チャンピオンが生み出した、写真共有型の新しいコミュニケーションアプリ「Povio」とは?





ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、2014年冬にY Combinatorのプログラムを卒業したばかりの写真共有型コミュニケーションアプリ「Povioの創業者Matevz Petek氏にインタビューを行った。Povioは写真共有を通じたインタラクティブなコミュニケーションツールだ(詳しくは記事下の動画を参照)。TechCrunchの記事によると、Povioは10代を中心にユーザー数を伸ばしているとのこと。今回のインタビューは、EastVenturesアソシエイトの武田義基氏によるもの。

スロベニアで生まれた、全く新しいコミュニケーションツール「Povio」


質問者(以下Y):最初に、あなたの経歴とPovioのサービスについて教えてください。

Matevz(以下M):僕は世界的にプロフェッショナルなスノーボーダーで、チャンピオンだった。4回もW杯を優勝してきたんだ。自分の人生の中でも、最も素晴らしい時期の一つだったよ。でも何年間もスノーボードを続けていくなかで、プロのレベルを保ち続けれる程のモチベーションが続かなくなってしまったんだ。


丁度その頃、僕はソーシャルメディア(FacebookやTwitter)のアカウントは持っていたんだけど、それらをアクティブには使っていなかったことに気づいた。Tweetしたり、Facebook上で何か写真などをアップデートしたりはしてこなかったんだ。SNSを継続に使う事はかなり自分にとってはストレスフルで難しい事だったんだ。


というのも、既存のSNSはシェア(自分のコンテンツを一方的に共有する)をする物だけど、現実世界においてコミュニケーションのそれはシェアではなくてエクスチェンジなんだ。例えば「Hi! How are you??」 「Yeah, pretty good!」のような感じだ。質問して、それに答えてるんだ。これはシェアというよりも、もっとインタラクティブな状態なんだと思う。一方的な発信をSNSでシェアするのは、見ている側からするととっても退屈な事なんだ。それに気付いてから、僕はSNSにおけるコミュニケーションをもっともっと良くできると考えるようになったんだ。この体験は、いわば『コミュニケーション版のUber』みたいなもんだ。Uberは、Uberを呼びたい時にそれを発信して、実際に迎えに来てくれる。これはドライバーと乗客に取ってとてもインタラクティブな交流が生み出されている状態だ。それを自分たちはコミュニケーションで実現したかったんだ。


我々は、出身国であるスロベニアでとても良いトラクションを持っている。実際スロベニアのTwitterユーザーの半分がPovioを利用しているんだ。しかもこれほどのユーザーをたった半年で獲得する事に成功したんだ。そしたらその圧倒的なトラクションにYCが気付いて連絡が来たんだよ。「このトラクションの上昇率は興味深い。」ってね。毎日毎日Povioをつかった若者同士のコミュニケーション量が増え、カジュアルなコンテンツがとても増えていたんだよね。これは将来休暇のアルバムみたいになるはずなんだ。どんどんどんどんカジュアルな内容がシェアされる事で、いずれ何気ない瞬間の写真がどんどん溜まっていく事になる。これは貴重なアルバムみたいになっていくはずだ。


将来的には今のGoogleやYahooの様に検索したいときだけ自分でそれにあわせて『情報を検索して、結果がでる』というプロセスも、もっとインタラクティブな物にする事ができるはずだと我々は考えている。自分たちのプロダクトは将来的にもっとインタラクティブになるSNSやインターネットの状態を体現したものとなっていると確信しているよ。

元プロスノーボーダー

Y:Povioの様なコミュニケーション方法にしようと思ったきっかけは何ですか?

M:さっき言ったように、自分は昔プロのスノーボーダーだった。その頃は、世界中の様々な大会に出場するために、色々な都市を飛び回っていたんだ。そんな時、現地の事について色々とブログを書いていたんだよね。そしたら友達のみんなは、それをうらやましがっていたんだ。でも、一方で、当時フランスにいた時に友達が「Hi! How are you?」ってメッセをしてきたんだ。そしてそれは彼等が自分が今どんな状態でいるのか、フランスがどんな場所なのかを気になったからした行動だと気づいた。それ以降、彼等がメッセをして自分の状態を知りたがっている時にだけ、ブログをするようになったんだ。そしてこれはとてもCoolな体験だった。その体験を元にブレストを重ね、もっともっとカジュアルなコミュニケーションツールとしてプロダクトに落とし込んだものが、今のPovioなんだ。


Y:いつ頃このプロダクトをスタートさせたのですか?

M:2年前くらい…かな。ただ、このメッセージのデマンドベースのアイディアに切り替えると決めてからは、まだ1年くらいしか経ってないんじゃないかな。


Y:どのようにそれだけのユーザーを、しかも短期間で獲得できたのですか?

M:スロベニアは僕が生まれた場所で、たくさんの友達がいたんだ。もちろん、プロのスノーボーダーだった事もあって、僕自身はスロベニアではインフルエンサーだったからね。

それだけじゃなくて、僕がさっき述べた様なブログについての問題を抱えていた時、自分の友達も自分とおなじ問題を抱えていたんだ。ブログやSNSでのコミュニケーションをデマンドベースにする事で、彼等の問題もまた解決する事ができたんだ。



Y:アメリカやスロベニア以外の国はどんな状況なのですか?日本についてもお伺いしたいです。

M:実際の所、日本はPovioにとっての3番目に大きなマーケットとなっている。特に、アジアの人々はとても礼儀正しいのが特徴だ。だから、このPovioのデマンドベースのコミュニケーションはとても彼等の気質にあっているとも思うんだ。一方的な発信を繰り返す今までのSNSよりも、Povioのデマンドベースが適していると思うんだ。


Y:日本ではどのようにユーザーを獲得したのですか?

M:以前に日本のTechCrunchや小さなtechブログに紹介された事があったんだよね。更に、僕たちは日本の投資家からも出資を受けているんだ。彼等のおかげで日本にとても展開し易くなっているよ。彼等が潜在的なマーケットの可能性について色々な質問に答えてくれるからね。


Y:どうやってco-founder(創業者)を見つけたのですか?あなたは元々プロのスノーボーダーだったので、技術者との繋がりはあまりなかったのではないかと思うのですが。

M:実は、僕は以前に2回スタートアップに失敗しているんだ。その時は適切なco-founderを見つける事はできなかったし、彼等に自分と働く事がどんなインセンティブを持っているのかを上手く説明する事ができなかったんだ。以前は自分の情熱を他の人間にどうやって伝えるか分からず、失敗してしまった。でも今回は、エンジェル投資家たちが自分にとって適切な人材を紹介してくれたんだ。そして彼等と共にとっても素晴らしいプロダクトを作り上げる事に成功した。1年前、自分は全く違う状況だったよ。自分でプロダクトを作り上げる事ができない場合、必ず適切なディベロッパーと共にスタートアップをはじめる事は本当に大切な事だ。


でも、より重要な事は、そのプロダクトに対する適切なストーリーと情熱を持った、product・founder fitのあるハスラーが、事業を立ち上げる事だ。これらの2つの要因は化学反応の様なものを起こして、素晴らしい結果をプロダクトにもたらすと思う。これが飛行機が離陸する様に、素晴らしいトラクションをもたらすプロダクトを作り上げるコツだと思う。



プロスポーツとスタートアップは似ている



僕の創業期の話は、すべての起業家にとってとても重要だ思う。プロのフリースタイルスノーボーダーの世界は、とってもスタートアップをする事に似ているんだ。なぜなら両方の世界で、いままで誰もなし得なかった事、スノーボーダーの場合はトリック、スタートアップの場合はまだ見ぬ新しいプロダクトを生み出す事が求められる。みんなが今まで誰もなし得なかった事を実現させた時、自分が世界を制覇した様な気分になる。でもそれを維持する為に必死でもっと良くならなければならない。それはとても大変で、次の瞬間には同じトリックやコピーキャットを実現させようとする人がたくさん出てくるんだ。みんなが追いつこうと必死になって食らいついてくる。毎年毎年みんながより向上して、どんどんどんどん追い抜こうとしてくる。これはアプリもスポーツも全く同じ事なんだ。スポーツではみんなもっともっと練習して大会などに挑んでくるし、アプリもどんどん機能改善を続けて、デザインも良くなる。それなのに世界的なアプリやスポーツ選手の世界の頂上付近に辿り着けるのは、全体のたった1%なんだ。ほとんど99%が死ぬ。スポーツだと3位にならないと失敗したのも同然だし、アプリも同じ事だ。スノボーだとW杯にでるのも大変なのに、3位以内に入らないと入賞できない。写真やコミュニケーションアプリも何百ものアプリがあるのに、すべてを打ち負かして勝っているのはSnapchatだけなんだ。この状況は本当にスポーツの世界と似ている。


他にも、誰もが容易に始める事ができるという点で非常にスポーツとスタートアップは近いと思っている。ボードがあればスノーボードも始められるし、パソコンがあればアプリも作れる。この点でも2つはとっても似ているんだ。毎日毎日改善や努力を続けなければいけない、とてもハードな世界だよ。



Y:そういう経験が、きっと今のあなたに活きているのですね。スノーボードの世界に戻りたいとは思わないのですか?
M:今はないけど、もし戻る場合は、本当に1番だった時にかえりたいね。中途半端にするんじゃ意味はない。するんだったら常に毎日改善を積み重ねて、素晴らしい結果、以前の自分以上の状態になりたい。僕は常にベストでいたいんだ。誰にも負けたくはない。

Y:競合はどこですか?Snapchatだけですか?
M:実際の所、今の最大の競合はSnapchatだろう。彼等もまたカジュアルなコンテンツを扱った写真ベースのコミュニケーションツールだしね。ただ、自分たちはチャットアプリも競合だと思っている。なぜなら自分たちはより自然でインタラクティブなコミュニケーションを自分たちのプロダクトで実現したいと考えている。それを考えると、いずれはチャットアプリも競合になって来ると思う。

Y:日本はとってもいいマーケットだと思います。なぜなら、Snapchatが他の国にくらべて人気じゃないですから。日本だとTwitter、LINE、Instagaramとかがとっても人気ですね。 M:そうだね、でもTwitterやInstagaramはそこまで競合だと思っていないよ。なぜなら彼等のプロダクトは完全にブロードキャスト型だからね。TwitterやInstagaramのプロダクトは、ユーザーの投稿がほとんど全ての人に見られてしまう。これは自分たちのプロダクトとはとても異なっている。もっと自分達はクローズドなPathやSnapchatをより直接的な競合だと思っているよ。

Y:英語がお上手ですね。いつ勉強したのですか?
M:上手くないんだけど、英語は1年半サンフランシスコにいるだけかな。もちろんスノーボードの大会で色々な所にいって英語を使っていたけどね。

Y:スロベニア同様、日本からY Combinatorに入りたいスタートアップはたくさんあります。入るために何かアドバイスはありますか?
M:自分は受かるために4回もアプライして、その内2回通過する事ができたんだ。もしあなたが十分に賢く、適切なトラフィックを獲得していたら、YCに入れると思う。今までYCにスロベニアからは4社しか受かっていないけど、それらのどの会社もデイリーのアクティブユーザーか、デイリーのレベニューがとても優れているね。できるだけ小さなプロダクトを作って、それをどんどんマーケットに試すのが良いと思う。アントレプレナーシップは日々チャレンジの連続だ。スタートアップには常に色々な問題がやってくる。でもそれをかわし続けて、常にチャンレンジしなきゃいけないね。

Y:日本の潜在的なユーザーにメッセージをお願いします。

M:もしあなたの友達が「今、何をしているのか」について気になった経験があるならば、一度だけでも自分たちのプロダクトを試して欲しい。「今何してるの?」「○○しているよ!」という一連のインタラクティブなコミュニケーションを自分のプロダクトで実現する事ができるはずだ。

Povioのダウンロードはこちらから。


・Povioのプロモーション動画




Povio from Povio on Vimeo.


・Y Combinatorのdemo dayの実際のPitch動画



Povio - Y Combinator's Demo Day (W14) from Povio on Vimeo.


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