胎児の成長を見守るデバイスBellabeatとは?YCやSV Angelから資金を集めたギリシャ出身の起業家Sandro Murへのインタビュー





ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、リアルタイムで胎児の状態を確認・管理できるデバイスを開発しているBellabeatの創業者Sandro Mur氏にインタビューを行った。Bellabeatは、今年Y Combinatorのプログラムを卒業し、SV AngelやCrunch fund等の著名投資家などからシードラウンドで$4.5Mを調達した、ギリシャ出身のスタートアップだ。今回のインタビューは、EastVenturesアソシエイトの武田義基氏によるもの。

妊婦の不安を解消するデバイス


質問者(以下Y):まずはじめに、あなたのバックグラウンドについて教えてください。
Sandro Mur(以下S):以前私は数学のエンジニアだった。ディベロッパーとして、リアルタイムのキャッシュマネジメントシステムを銀行向けに開発していたんだ。

Y:その会社はFintech(金融関連)のstartupだったのですか?
S:いや、これはスタートアップではなかった。B2Bの銀行向けのソフトウェアを開発していたんだ。銀行向けに株価などの推測を助けて、リスクを計算するソフトウェアを開発していたんだよね。その時に、自分はスロベニアの医療系の大学において一つのプロジェクトに参加するのを許可されたんだ。それもまたリアルタイムのモニタリングシステムを用いたプロジェクトだった。webベースで、医者が患者の状態をリアルタイムで知る事のできるものだ。その時、自分はスタートアップを立ち上げるべきだと感じたんだ。スロベニアではとっても医療が大きな問題になっていて、妊婦の人の医療費に$98Bも費やされていたんだ。だから色々な人が医者に見てもらう必要なく、毎日自分の健康状態を知り、維持できるような物を生み出したいと考えたんだ。また妊婦は赤ちゃんの状態を知るすべがなく、それが彼女らにはとてもストレスで、悪影響な事だったんだ。だから自分はコンシューマー向けにそれを解決するサービスを作ろうと考えた。全ての妊婦が自身でリアルタイムのモニタリングシステムを通じて健康状態を維持できることを目指したんだ。

私たちは、リアルタイムでのモニタリングシステムを扱えるように、ハードウェアとアプリを一緒に妊婦の方々に紹介し、使ってもらおうとしている。これらは一見すると、ビジネスモデル的にはハードウェアを販売しているだけに見えるんだけど、本質的にはアプリのソフトウェアにこそ価値があるんだ。データを上手く扱う事ができれば、そのデータから胎児の状態を推測して、今後どのような状態になるか、いつ生まれてくるのかなどが正確に割り出せるからね。これこそがBellabeatなんだ。


Y:あなたはシリアルアントレプレナーですよね?今まででいくつの会社を設立したのですか?
合計で4つだよ。Bellabeat以外に、ギリシャに2つ、アメリカに1つ作り、今ももう一つの会社のfounderなんだ。

Y:英語がお上手ですね。どこで学んだのですか?
いやいや、下手だよ(笑) 
ギリシャは言語の形式がとっても英語とは違うんだ。日本も一緒だろ?(笑) でも、日本のことをアメリカ人はよく知って。君らの国は独特の文化をもっていてとても有名だからね。でも一方で、ギリシャの事をアメリカの人たちは全く知らないんだ。ギリシャはシーフードとか美味しいし、文化的な神殿とかも有名なんだけどね。でも経済面では本当に酷くて、有名なスタートアップはほとんど出てこない。だからスタートアップで成功するには、必死に英語を勉強して外に出るしかないよね。


Y:最初のスタートアップを立ち上げたのはいつですか?
そうだね、最初のは自分が小学校の頃だったよ。

Y:小学校!? とっても早いですね…。
うん。でも、それはただのプロジェクトなんだけどね。自分はその時、とにかくコードを書く事が好きで、ずっとコードを書いていた。それは決してスタートアップではなかったんだけど、実際にやっている事は本当にスタートアップとほとんど変わらなかったね。そのプロジェクトは学校向けに生徒の成績などを保存し、親が観察できるソフトウェアだった。その経験は本当に自分にとって素晴らしいものだったよ。だから、ディベロッパーであり、ずっとコードを書いていた学生時代は本当に色々なプロジェクトをしていたよ。
そんな経験のおかげで、私は自分でプロダクトをリリースする事には何の抵抗感もなかったんだ。

Y:今もコードは書くのですか?
いや、今はたくさんのミーティングだったり打ち合わせなどCEOの仕事で忙しいからね。時々コードをいじったりするけど、今は投資家やユーザーと話したり、お金を獲得したりで忙しくて、ほとんどしないね。

Y:いつ最初の「会社」を立ち上げたのですか?
最初のきちんとした会社は高校生のときだったね。ただのwebページだったんだけど、webページのテンプレートを作って色々な人がそれらをDLできるようにしたんだ。でも分かると思うけど、本当に僅かな売上げだったよ(笑)

Y:今Bellabeatは何人のチームなのですか?
今は全員で13人だけど、資金調達もしたし、来月には20人になる予定だ。

Y:どんなペースで人を雇っているのですか?
最初は自分とco-founderだったが、ディベロッパーとして自分の大学の頃の友人をどんどん誘っているんだ。また、ギリシャではディベロッパーの給与はとても安くて、€100Kくらいしかないんだ。シリコンバレーの人はみんな良いエンジニアを探すのに必死なんだけど、ギリシャのエンジニア達は実はとっても優秀なんだ。みんなGoogleやSpaceXなど本当に優れた会社で働いているよ。

プロダクトに集中すれば、結果も投資家も後からついてくる




Y:ギリシャのスタートアップにおけるエコシステムはどうなってるのですか?
全くダメだね。0ポイントだ。
彼等はギリシャからでないと本当の意味ではやっていけないんだ。

Y:ギリシャからY Combinatorに入ったスタートアップは何個くらいあるのですか?
自分達が初めてなんだ。というかシリコンバレーに来たギリシャのスタートアップとしても自分が初めてじゃないかな(笑)?
皆シリコンバレーは別世界だと思っているんだ。ギリシャ人のメンタリィはみんな「アメリカだ…」って怖じ気づいてしまうような感じ。自分はただ毎日、何としてでも生き残ろうとしているだけなんだけどね。

Y:どうしてそんなに安い価格($129)でハードウェアデバイスを供給できるのですか?
大半のハードウェアデバイスはほとんどの機能をハードウェアのデバイス自身に詰め込んでいるんだ。だから値段が高い。iPhoneもその一例だ。Bellabeatと同様の機能を持った通常の医療器具はとても高価だ。でもこれは全ての機能をハードウェアにまとめているからなんだよね。Bellabeatがあれだけ安価に、全く変わらない機能をもったプロダクトを供給できるのは、データなどのコアな機能の大半をすべてソフトウェアにまとめてしまったからなんだ。これが安価にハードウェアを供給できる秘訣さ。
【Bellabeatの販売ページ】:https://www.bellabeat.com/buy


Y:今のところ競合はいるのですか?
自分たちは大きなくくりにすれば競合がたくさんいるんだけど、あんまり直接的な競合はいないかな。自分たちにとっては妊婦向けになにかトラッキングをしているスタートアップを競合とすると思うんだけど、それは今のところほとんどいない。fitbitとか、ユーザーの何かをリアルタイムでトラッキングするような物を競合とした場合はそれなりにいるけどね。あとコピーキャットも存在する。でも彼等はまだとても小さなレベルだから、競合ではないね。

Y:ユーザーはどれくらいいるのですか?また、一番のマーケットはどこになるのですか?
自分たちのユーザーはグローバルに存在するんだけど、60%がアメリカにいるね。50,000のダウンロードユーザーがいて、13,000のデバイスが売れている。自分たちは既に日本からもユーザーをたくさん獲得しているよ。日本で一度取り上げられてから、いくらかのユーザーを獲得する事に成功したね。自分たちは日本をとっても良いマーケットだと思っている。でもそこには言語的な壁があるから、もう少し時間が必要かもね。

Y:Crunch FundだったりSV Angelだったり有名なVCからシードラウンドの資金調達に成功しているけど、なにかコネクションはあったのですか?
いや、特にコネクションとかはなかったよ。自分はギリシャからコネ無しで出てきたからね(笑)。とにかく自分たちは一生懸命自分のプロダクトについて考えて、改善を続けてきただけなんだ。本当に一生懸命に改善を続けていたら、きっと誰かがそれに気付いてくれる。それが自分達の場合はY Combinatorだったんだ。そしてプログラムに招待してくれた。SV AngelもCrunch Fundも同様だよ。とにかくプロダクトにフォーカスする必要があるんだ。また、トランザクションが本当に大事だ。トランザクションこそがすべてなんだ。だからこそ、プロダクトにフォーカスする必要がある。

Y:SV AngelやCrunch Fund達はどんな風にあなた達の助けになってくれるのですか?
SV Angelは特に色々な人を紹介してくれるね。本当に助けになってくれる。自分たちが抱えている問題を話すと、それについてアドバイスをくれたり、また適切な人を紹介してくれるんだ。SV Angelは本当に素晴らしいね…。
本当はSV Angelの事もY Combinatorのことも昔は知らなかったんだけどね(笑)


Y:日本のスタートアップがYC に参加する為になにか特別なアドバイスはありますか?
さっきもいったけど、YCについては昔は知らなかったんだ。ヨーロッパでチャレンジをしている時にたまたま紹介してもらって。うん…。難しいね…。アドバイスか…。
自分の友達も何度も何度も参加しようとして、上手くいかなかった。YCは本当にたくさんのfounder達を目にしている。だから、彼等はfounderに関して、潜在的な成功パターンをを知っているかもしれないね。でもそれは自分には分からない。YCは全てを見抜いているから、彼等にはフェイクはきかない。正直にすべてを話して、一生懸命アプリケーションを書くのが結局いいんじゃないかな。

Y:エンジェル投資もしているようですが、どんなところに投資をしているのですか?
実際エンジェル投資はしているんだけど、本当にごく僅かな量なんだ。投資額としても$10Kくらいなんだよね。自分はプロのエンジェル投資家になりたくてしてる訳じゃないんだ。ただ友達を助けたくて僅かな投資をしている。実際の所、投資をしてる2社は友達のスタートアップなんだ。それが上手くいくかは分からない。うまくいったらそれはそれで良い事だけどね。一つはYCバックのPovioに投資して、もう一個はつぶれちゃったんだ(笑)。でも、彼等ももう一度挑戦しようとしているよ。

Y:いつ頃日本語のバージョンをリリースする予定ですか?
多分今年(2014年)の夏以降になると思うね。今は英語版だけリリースしていて、フランス語版、ポルトガル語版、日本語版という順番でローンチしていく予定だ。

Bellabeatの販売ページはこちら


以下の動画はTechCrunchで紹介されたBellabeatの動画です。
プロダクトの特徴がとてもよくわかるので、是非ご覧ください。



【ホームページ】:https://www.bellabeat.com/
【ダウンロードリンク】:https://itunes.apple.com/us/app/bellabeat/id802298885?ls=1&mt=8


以下2014年の冬季プログラムにおいて注目すべきスタートアップとして数々のメディアに取り上げられています。
【参考リンク】:
http://mashable.com/2014/03/26/10-y-combinator-startups-to-watch/
http://www.bizjournals.com/sanjose/news/2014/03/26/6-top-picks-and-more-from-paul-grahams-last-y.html?page=all
http://techcrunch.com/2014/03/27/y-combinator-top-three-startups/

胎児の成長を見守るデバイスBellabeatとは?YCやSV Angelから資金を集めたギリシャ出身の起業家Sandro Murへのインタビュー





ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、リアルタイムで胎児の状態を確認・管理できるデバイスを開発しているBellabeatの創業者Sandro Mur氏にインタビューを行った。Bellabeatは、今年Y Combinatorのプログラムを卒業し、SV AngelやCrunch fund等の著名投資家などからシードラウンドで$4.5Mを調達した、ギリシャ出身のスタートアップだ。今回のインタビューは、EastVenturesアソシエイトの武田義基氏によるもの。

妊婦の不安を解消するデバイス


質問者(以下Y):まずはじめに、あなたのバックグラウンドについて教えてください。
Sandro Mur(以下S):以前私は数学のエンジニアだった。ディベロッパーとして、リアルタイムのキャッシュマネジメントシステムを銀行向けに開発していたんだ。

Y:その会社はFintech(金融関連)のstartupだったのですか?
S:いや、これはスタートアップではなかった。B2Bの銀行向けのソフトウェアを開発していたんだ。銀行向けに株価などの推測を助けて、リスクを計算するソフトウェアを開発していたんだよね。その時に、自分はスロベニアの医療系の大学において一つのプロジェクトに参加するのを許可されたんだ。それもまたリアルタイムのモニタリングシステムを用いたプロジェクトだった。webベースで、医者が患者の状態をリアルタイムで知る事のできるものだ。その時、自分はスタートアップを立ち上げるべきだと感じたんだ。スロベニアではとっても医療が大きな問題になっていて、妊婦の人の医療費に$98Bも費やされていたんだ。だから色々な人が医者に見てもらう必要なく、毎日自分の健康状態を知り、維持できるような物を生み出したいと考えたんだ。また妊婦は赤ちゃんの状態を知るすべがなく、それが彼女らにはとてもストレスで、悪影響な事だったんだ。だから自分はコンシューマー向けにそれを解決するサービスを作ろうと考えた。全ての妊婦が自身でリアルタイムのモニタリングシステムを通じて健康状態を維持できることを目指したんだ。

私たちは、リアルタイムでのモニタリングシステムを扱えるように、ハードウェアとアプリを一緒に妊婦の方々に紹介し、使ってもらおうとしている。これらは一見すると、ビジネスモデル的にはハードウェアを販売しているだけに見えるんだけど、本質的にはアプリのソフトウェアにこそ価値があるんだ。データを上手く扱う事ができれば、そのデータから胎児の状態を推測して、今後どのような状態になるか、いつ生まれてくるのかなどが正確に割り出せるからね。これこそがBellabeatなんだ。


Y:あなたはシリアルアントレプレナーですよね?今まででいくつの会社を設立したのですか?
合計で4つだよ。Bellabeat以外に、ギリシャに2つ、アメリカに1つ作り、今ももう一つの会社のfounderなんだ。

Y:英語がお上手ですね。どこで学んだのですか?
いやいや、下手だよ(笑) 
ギリシャは言語の形式がとっても英語とは違うんだ。日本も一緒だろ?(笑) でも、日本のことをアメリカ人はよく知って。君らの国は独特の文化をもっていてとても有名だからね。でも一方で、ギリシャの事をアメリカの人たちは全く知らないんだ。ギリシャはシーフードとか美味しいし、文化的な神殿とかも有名なんだけどね。でも経済面では本当に酷くて、有名なスタートアップはほとんど出てこない。だからスタートアップで成功するには、必死に英語を勉強して外に出るしかないよね。


Y:最初のスタートアップを立ち上げたのはいつですか?
そうだね、最初のは自分が小学校の頃だったよ。

Y:小学校!? とっても早いですね…。
うん。でも、それはただのプロジェクトなんだけどね。自分はその時、とにかくコードを書く事が好きで、ずっとコードを書いていた。それは決してスタートアップではなかったんだけど、実際にやっている事は本当にスタートアップとほとんど変わらなかったね。そのプロジェクトは学校向けに生徒の成績などを保存し、親が観察できるソフトウェアだった。その経験は本当に自分にとって素晴らしいものだったよ。だから、ディベロッパーであり、ずっとコードを書いていた学生時代は本当に色々なプロジェクトをしていたよ。
そんな経験のおかげで、私は自分でプロダクトをリリースする事には何の抵抗感もなかったんだ。

Y:今もコードは書くのですか?
いや、今はたくさんのミーティングだったり打ち合わせなどCEOの仕事で忙しいからね。時々コードをいじったりするけど、今は投資家やユーザーと話したり、お金を獲得したりで忙しくて、ほとんどしないね。

Y:いつ最初の「会社」を立ち上げたのですか?
最初のきちんとした会社は高校生のときだったね。ただのwebページだったんだけど、webページのテンプレートを作って色々な人がそれらをDLできるようにしたんだ。でも分かると思うけど、本当に僅かな売上げだったよ(笑)

Y:今Bellabeatは何人のチームなのですか?
今は全員で13人だけど、資金調達もしたし、来月には20人になる予定だ。

Y:どんなペースで人を雇っているのですか?
最初は自分とco-founderだったが、ディベロッパーとして自分の大学の頃の友人をどんどん誘っているんだ。また、ギリシャではディベロッパーの給与はとても安くて、€100Kくらいしかないんだ。シリコンバレーの人はみんな良いエンジニアを探すのに必死なんだけど、ギリシャのエンジニア達は実はとっても優秀なんだ。みんなGoogleやSpaceXなど本当に優れた会社で働いているよ。

プロダクトに集中すれば、結果も投資家も後からついてくる




Y:ギリシャのスタートアップにおけるエコシステムはどうなってるのですか?
全くダメだね。0ポイントだ。
彼等はギリシャからでないと本当の意味ではやっていけないんだ。

Y:ギリシャからY Combinatorに入ったスタートアップは何個くらいあるのですか?
自分達が初めてなんだ。というかシリコンバレーに来たギリシャのスタートアップとしても自分が初めてじゃないかな(笑)?
皆シリコンバレーは別世界だと思っているんだ。ギリシャ人のメンタリィはみんな「アメリカだ…」って怖じ気づいてしまうような感じ。自分はただ毎日、何としてでも生き残ろうとしているだけなんだけどね。

Y:どうしてそんなに安い価格($129)でハードウェアデバイスを供給できるのですか?
大半のハードウェアデバイスはほとんどの機能をハードウェアのデバイス自身に詰め込んでいるんだ。だから値段が高い。iPhoneもその一例だ。Bellabeatと同様の機能を持った通常の医療器具はとても高価だ。でもこれは全ての機能をハードウェアにまとめているからなんだよね。Bellabeatがあれだけ安価に、全く変わらない機能をもったプロダクトを供給できるのは、データなどのコアな機能の大半をすべてソフトウェアにまとめてしまったからなんだ。これが安価にハードウェアを供給できる秘訣さ。
【Bellabeatの販売ページ】:https://www.bellabeat.com/buy


Y:今のところ競合はいるのですか?
自分たちは大きなくくりにすれば競合がたくさんいるんだけど、あんまり直接的な競合はいないかな。自分たちにとっては妊婦向けになにかトラッキングをしているスタートアップを競合とすると思うんだけど、それは今のところほとんどいない。fitbitとか、ユーザーの何かをリアルタイムでトラッキングするような物を競合とした場合はそれなりにいるけどね。あとコピーキャットも存在する。でも彼等はまだとても小さなレベルだから、競合ではないね。

Y:ユーザーはどれくらいいるのですか?また、一番のマーケットはどこになるのですか?
自分たちのユーザーはグローバルに存在するんだけど、60%がアメリカにいるね。50,000のダウンロードユーザーがいて、13,000のデバイスが売れている。自分たちは既に日本からもユーザーをたくさん獲得しているよ。日本で一度取り上げられてから、いくらかのユーザーを獲得する事に成功したね。自分たちは日本をとっても良いマーケットだと思っている。でもそこには言語的な壁があるから、もう少し時間が必要かもね。

Y:Crunch FundだったりSV Angelだったり有名なVCからシードラウンドの資金調達に成功しているけど、なにかコネクションはあったのですか?
いや、特にコネクションとかはなかったよ。自分はギリシャからコネ無しで出てきたからね(笑)。とにかく自分たちは一生懸命自分のプロダクトについて考えて、改善を続けてきただけなんだ。本当に一生懸命に改善を続けていたら、きっと誰かがそれに気付いてくれる。それが自分達の場合はY Combinatorだったんだ。そしてプログラムに招待してくれた。SV AngelもCrunch Fundも同様だよ。とにかくプロダクトにフォーカスする必要があるんだ。また、トランザクションが本当に大事だ。トランザクションこそがすべてなんだ。だからこそ、プロダクトにフォーカスする必要がある。

Y:SV AngelやCrunch Fund達はどんな風にあなた達の助けになってくれるのですか?
SV Angelは特に色々な人を紹介してくれるね。本当に助けになってくれる。自分たちが抱えている問題を話すと、それについてアドバイスをくれたり、また適切な人を紹介してくれるんだ。SV Angelは本当に素晴らしいね…。
本当はSV Angelの事もY Combinatorのことも昔は知らなかったんだけどね(笑)


Y:日本のスタートアップがYC に参加する為になにか特別なアドバイスはありますか?
さっきもいったけど、YCについては昔は知らなかったんだ。ヨーロッパでチャレンジをしている時にたまたま紹介してもらって。うん…。難しいね…。アドバイスか…。
自分の友達も何度も何度も参加しようとして、上手くいかなかった。YCは本当にたくさんのfounder達を目にしている。だから、彼等はfounderに関して、潜在的な成功パターンをを知っているかもしれないね。でもそれは自分には分からない。YCは全てを見抜いているから、彼等にはフェイクはきかない。正直にすべてを話して、一生懸命アプリケーションを書くのが結局いいんじゃないかな。

Y:エンジェル投資もしているようですが、どんなところに投資をしているのですか?
実際エンジェル投資はしているんだけど、本当にごく僅かな量なんだ。投資額としても$10Kくらいなんだよね。自分はプロのエンジェル投資家になりたくてしてる訳じゃないんだ。ただ友達を助けたくて僅かな投資をしている。実際の所、投資をしてる2社は友達のスタートアップなんだ。それが上手くいくかは分からない。うまくいったらそれはそれで良い事だけどね。一つはYCバックのPovioに投資して、もう一個はつぶれちゃったんだ(笑)。でも、彼等ももう一度挑戦しようとしているよ。

Y:いつ頃日本語のバージョンをリリースする予定ですか?
多分今年(2014年)の夏以降になると思うね。今は英語版だけリリースしていて、フランス語版、ポルトガル語版、日本語版という順番でローンチしていく予定だ。

Bellabeatの販売ページはこちら


以下の動画はTechCrunchで紹介されたBellabeatの動画です。
プロダクトの特徴がとてもよくわかるので、是非ご覧ください。



【ホームページ】:https://www.bellabeat.com/
【ダウンロードリンク】:https://itunes.apple.com/us/app/bellabeat/id802298885?ls=1&mt=8


以下2014年の冬季プログラムにおいて注目すべきスタートアップとして数々のメディアに取り上げられています。
【参考リンク】:
http://mashable.com/2014/03/26/10-y-combinator-startups-to-watch/
http://www.bizjournals.com/sanjose/news/2014/03/26/6-top-picks-and-more-from-paul-grahams-last-y.html?page=all
http://techcrunch.com/2014/03/27/y-combinator-top-three-startups/