Uberの相乗り版?UberXでもバスでもない、新しい移動の形を提供するHitchとは、創業者SnirとNoamへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、マルチピックアッププラットフォームを提供するHitchの創業者Snir Kodeshon氏とNoam Szpiro氏にインタビューを行った。Hitchは、乗車位置と後者位置をあらかじめ入力すると、相乗り用の車が迎えにきてくれ、UcerXやLyftの半額以下で移動することを可能にするアプリだ。Wordpressの創業者Matt Mullenweg氏や、AngelList創業者のNaval Ravikant氏など、名立たるエンジェル投資家が出資している注目のスタートアップ。


UberXでもバスでもない、新しい移動の形を提供する


S:まず、Hitchというプロダクトについて教えてください。
Hitchの創業者達(以下H):Hitchは、マルチピックアッププラットフォームだよ。人々が予めどこで乗車して、どこで降車したいのかを伝えると、そこまで車がピックアップしに来てくれるといったもの。その過程で他の人もピックアップすることで、値段をUber XやLyftなどの半額以下に抑えることができるんだ。しかも乗車中に多くの人と出会えるソーシャルなツールとしても機能するよ。あと環境にも良いんだ。例えば3人が1つの車に乗ることになるから、車の数を減らすことができる。


S:どのようにこのアイディアを思いついたのですか?
H:前回の職場で思いついたんだ。従来のトランスポーテーションは非効率過ぎると日々感じていた。それを解消するかのように、UberやLyftなどが表れ、さらに移動手段をアグリゲーションするようなアプリも登場した。UberやLyft、バスを利用した際のコストを計算してくれて、比較できるといったものだ。

そこで入力する2つの情報を利用すれば、もっと効率的な移動手段を提供できるんじゃないかと考えたんだ。どこで乗車し、どこで降車したいのかという情報があれば、新しい交通の形を提供できる。もっとバスを柔軟に利用できるようにするといった形でね。クレイジーな考えだけど、サンフランシスコなら小さく始めることができる。僕達は個人的に5つのシートがある大きな車を保有して試してみたんだ。


S:何が最も典型的なユースケースですか?また、誰が主なターゲットになりますか?
H:UberXに乗ろうが、Lyftに乗ろうが、はたまたタクシーに乗ろうが運賃を気にしないという人は我々のターゲットじゃないんだ。毎日バスに乗っていて、UberXに乗ることなんて考えたこともないという人も対象じゃないね。その中間にいる人がターゲットになる。タクシーに乗るお金はないけど、バスには不便さを感じているといった人だ。また、ユースケースだと通勤用も考えられる。自宅からオフィスまで最適な形で移動したいのだけど、タクシーやUberXでは高すぎるといったケースだ。そこでHitchを使うことで、今までなら20ドルかかっていたコストを10ドル以下に抑えることができる。これなら支払えるって人は多いと思うよ。これなら、バスやタクシーなどの競合と比較しても、とてもお得感がある。


S:運転手はどのような報酬体系で雇用しているのですか?
H:まだ初期のローンチフェーズなので、固定で時給を支払っているよ。1時間で25ドルを稼げるといった形でね。これから成果に応じて弾力的な価格設定にしていくつもりだ。


S:現在どれくらいのユーザーとドライバーを獲得しているのですか?
H:このプロジェクトは1年程度前にスタートさせて、ローンチしたのが2014年5月の下旬だ。だからまだユーザー数を公表できるレベルじゃないんだよね。運転手は、コントラクト(契約社員)ベースのドライバーを直接抱えている。面接やテストを重ねて、スマートで礼儀正しいトップレベルのドライバーを雇用しているんだ。現在は40人のドライバーがいるよ。


S:創業者のバックグランドについて教えてください。
H(Noam):僕はイスラエルで生まれたんだ。ケンブリッジでCSを専攻していた。卒業後、シリコンバレーのカルチャーに惹かれて、ベイエリアに越してきたんだ。そこで入社した会社で彼に出会った。

H(Snir):僕は、US(シアトル)で生まれ育ったよ。そしてスタンフォードに進学、Amazon、MS、Boxなどでインターンをしていたよ。でも大きな会社は楽しくなかったから最終的には自分でスタートアップをはじめたんだ。


S:AngelList創業者のNaval氏やWordpress創業者のMatt氏をはじめ著名なエンジェル投資家から資金を調達していますね。どのようにこのような調達を達成したのですか?
H:もともと全員が直接の知り合いだったわけではないんだ。知り合いの起業家に紹介してもらったり、Angel Listなどを活用して情報を公開することで、投資家を惹きつけることができ。特にAngel Listは良いよ。効率よく、優れた投資家に自分のチームのことを知ってもらえるからね。最初のラウンドは成功したから、後は働くまでだ!また、海外のネットワークが欲しくて、日本のエンジェル投資家のTadaaki Kimura氏にも支援してもらっているよ。


S:将来的には日本に進出する予定はあるのですか?
H:日本にも行きたいよ。まずSFはテストするのに最適な場所だから、そこを攻めたいね。次は、米国内の都市に徐々に広めていくつもりさ。各々の都市で異なった特徴を持ったユーザーがいるから、そこの攻略に集中したい。数ヶ月後とか1年後とか明確な予定についてはまだ言及できないけど、いずれ海外には出るつもりだ。

また、このサービスを通じて素晴らしいストーリーが生まれているんだ。例えば、乗車中にソフトウェアの会社で働くエンジニア同士がお互いのフィードバックなんかをしているんだよ。テックの街ならではの出来事だよね。バーで人に会って意気投合するのと同じ感覚さ。普通に帰るより、こういった出会いを楽しみながら帰る方が知的だよね。こういう体験は他の国でも楽しんで貰えると思う。


S:どのように初期のユーザーを獲得しているのですか?そう言えば、街でポスターを貼ってあるのを見ました。

H:HackerNewsに掲載したり、街にポスターを貼るなど色々試したよ。一番効果的だったのは、イベントと組むことだったね。例えばコメディーショーの会場で宣伝してもらって、帰り道にHitchを体験してもらうのさ。ショーの感想を話しながら帰るのはとても印象的な体験になるからね。



S:最後に、読者に向けて何かひとことメッセージをください。
H:まだ日本では起動させても何も見ることはできないけど、新しい移動手段を実現させたいと考えている。将来的には、日本の都市部(東京や京都など)でローンチする予定だ。人々が効率よく移動できる手段を提供するから待っていてね!

Hitchのダウンロードはこちら

Uberの相乗り版?UberXでもバスでもない、新しい移動の形を提供するHitchとは、創業者SnirとNoamへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、マルチピックアッププラットフォームを提供するHitchの創業者Snir Kodeshon氏とNoam Szpiro氏にインタビューを行った。Hitchは、乗車位置と後者位置をあらかじめ入力すると、相乗り用の車が迎えにきてくれ、UcerXやLyftの半額以下で移動することを可能にするアプリだ。Wordpressの創業者Matt Mullenweg氏や、AngelList創業者のNaval Ravikant氏など、名立たるエンジェル投資家が出資している注目のスタートアップ。


UberXでもバスでもない、新しい移動の形を提供する


S:まず、Hitchというプロダクトについて教えてください。
Hitchの創業者達(以下H):Hitchは、マルチピックアッププラットフォームだよ。人々が予めどこで乗車して、どこで降車したいのかを伝えると、そこまで車がピックアップしに来てくれるといったもの。その過程で他の人もピックアップすることで、値段をUber XやLyftなどの半額以下に抑えることができるんだ。しかも乗車中に多くの人と出会えるソーシャルなツールとしても機能するよ。あと環境にも良いんだ。例えば3人が1つの車に乗ることになるから、車の数を減らすことができる。


S:どのようにこのアイディアを思いついたのですか?
H:前回の職場で思いついたんだ。従来のトランスポーテーションは非効率過ぎると日々感じていた。それを解消するかのように、UberやLyftなどが表れ、さらに移動手段をアグリゲーションするようなアプリも登場した。UberやLyft、バスを利用した際のコストを計算してくれて、比較できるといったものだ。

そこで入力する2つの情報を利用すれば、もっと効率的な移動手段を提供できるんじゃないかと考えたんだ。どこで乗車し、どこで降車したいのかという情報があれば、新しい交通の形を提供できる。もっとバスを柔軟に利用できるようにするといった形でね。クレイジーな考えだけど、サンフランシスコなら小さく始めることができる。僕達は個人的に5つのシートがある大きな車を保有して試してみたんだ。


S:何が最も典型的なユースケースですか?また、誰が主なターゲットになりますか?
H:UberXに乗ろうが、Lyftに乗ろうが、はたまたタクシーに乗ろうが運賃を気にしないという人は我々のターゲットじゃないんだ。毎日バスに乗っていて、UberXに乗ることなんて考えたこともないという人も対象じゃないね。その中間にいる人がターゲットになる。タクシーに乗るお金はないけど、バスには不便さを感じているといった人だ。また、ユースケースだと通勤用も考えられる。自宅からオフィスまで最適な形で移動したいのだけど、タクシーやUberXでは高すぎるといったケースだ。そこでHitchを使うことで、今までなら20ドルかかっていたコストを10ドル以下に抑えることができる。これなら支払えるって人は多いと思うよ。これなら、バスやタクシーなどの競合と比較しても、とてもお得感がある。


S:運転手はどのような報酬体系で雇用しているのですか?
H:まだ初期のローンチフェーズなので、固定で時給を支払っているよ。1時間で25ドルを稼げるといった形でね。これから成果に応じて弾力的な価格設定にしていくつもりだ。


S:現在どれくらいのユーザーとドライバーを獲得しているのですか?
H:このプロジェクトは1年程度前にスタートさせて、ローンチしたのが2014年5月の下旬だ。だからまだユーザー数を公表できるレベルじゃないんだよね。運転手は、コントラクト(契約社員)ベースのドライバーを直接抱えている。面接やテストを重ねて、スマートで礼儀正しいトップレベルのドライバーを雇用しているんだ。現在は40人のドライバーがいるよ。


S:創業者のバックグランドについて教えてください。
H(Noam):僕はイスラエルで生まれたんだ。ケンブリッジでCSを専攻していた。卒業後、シリコンバレーのカルチャーに惹かれて、ベイエリアに越してきたんだ。そこで入社した会社で彼に出会った。

H(Snir):僕は、US(シアトル)で生まれ育ったよ。そしてスタンフォードに進学、Amazon、MS、Boxなどでインターンをしていたよ。でも大きな会社は楽しくなかったから最終的には自分でスタートアップをはじめたんだ。


S:AngelList創業者のNaval氏やWordpress創業者のMatt氏をはじめ著名なエンジェル投資家から資金を調達していますね。どのようにこのような調達を達成したのですか?
H:もともと全員が直接の知り合いだったわけではないんだ。知り合いの起業家に紹介してもらったり、Angel Listなどを活用して情報を公開することで、投資家を惹きつけることができ。特にAngel Listは良いよ。効率よく、優れた投資家に自分のチームのことを知ってもらえるからね。最初のラウンドは成功したから、後は働くまでだ!また、海外のネットワークが欲しくて、日本のエンジェル投資家のTadaaki Kimura氏にも支援してもらっているよ。


S:将来的には日本に進出する予定はあるのですか?
H:日本にも行きたいよ。まずSFはテストするのに最適な場所だから、そこを攻めたいね。次は、米国内の都市に徐々に広めていくつもりさ。各々の都市で異なった特徴を持ったユーザーがいるから、そこの攻略に集中したい。数ヶ月後とか1年後とか明確な予定についてはまだ言及できないけど、いずれ海外には出るつもりだ。

また、このサービスを通じて素晴らしいストーリーが生まれているんだ。例えば、乗車中にソフトウェアの会社で働くエンジニア同士がお互いのフィードバックなんかをしているんだよ。テックの街ならではの出来事だよね。バーで人に会って意気投合するのと同じ感覚さ。普通に帰るより、こういった出会いを楽しみながら帰る方が知的だよね。こういう体験は他の国でも楽しんで貰えると思う。


S:どのように初期のユーザーを獲得しているのですか?そう言えば、街でポスターを貼ってあるのを見ました。

H:HackerNewsに掲載したり、街にポスターを貼るなど色々試したよ。一番効果的だったのは、イベントと組むことだったね。例えばコメディーショーの会場で宣伝してもらって、帰り道にHitchを体験してもらうのさ。ショーの感想を話しながら帰るのはとても印象的な体験になるからね。



S:最後に、読者に向けて何かひとことメッセージをください。
H:まだ日本では起動させても何も見ることはできないけど、新しい移動手段を実現させたいと考えている。将来的には、日本の都市部(東京や京都など)でローンチする予定だ。人々が効率よく移動できる手段を提供するから待っていてね!

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