Peter Thielが認めた19歳『オープンソースのライセンス問題を解決する』TLDRLegalの創業者Kevin Wangへのインタビュー




ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、TLDRLegalの創業者であるKevin Wang氏にインタビューを行なった。TLDRLegalは、オープンソースコミュニティの人々のためにオープンソースライセンスについてもっとよく知ってもらうためのプロジェクトだ。また、彼はPayPalの創業者の1人であるPeter Thiel氏が優秀な若者に投資をするという名目で立上げたThiel Fellowshipに採択されたうちの1人。現在19歳。

人々がオープンソースのライセンスを容易に理解できるようにしたい


Q1. TLDRLegalについて教えてください。
TLDRLegalは人々にオープンソースコミュニティの人々のためにオープンソースライセンスについてもっとよく知ってもらうためのプロジェクトなんだ。オープンソースとはソフトウェアの設計図にあたるソースコードのことで、ソースコードがあれば、そのソフトウェアの類似品を作成したり、そのソフトウェアで利用されている技術を転用することが容易に可能になる。ソースコードの活用は活発化するものの、それに伴いライセンスの問題もすごく深刻化している。近頃のアプリやソフトウェアはほとんどと言っていいほど何らかのオープンスソースライセンスの規約を犯している。

根本的な問題になっているのは人々がオープンソースライセンスのことをほとんど理解せず、ソースコードを使っているということ。それによって多くのコンテンツクリエイターが被害にあっているんだ。 例えば君がソフトウェアベースのスタートアップを始めたとする。もちろんソフトウェアベースだからそれを作っていく段階でたくさんのオープンソースを使うよね。そして誰かが君の会社をいざ買収しようってなった時、必ず監査がはいる。監査をする人間は君の使っているオープンソースをチェックし、それらに問題がないかをチェックする。そこで浮き上がってくるライセンスにまつわる問題の多くはどうにかなるが、その問題が時には深刻なダメージを及ぼすものもある。ソースの帰属認識の違いによって買収期間中に公式なものとしてサービスが使えなくなったりするケースも少なからずあるんだよ。問題が発覚する度に弁護士に相談するってわけにも行かないしね。

でも、もちろんディベロッパーやコンテンツクリエイターがただ面倒くさいからライセンスに関して無視している訳でもないと思うんだ。彼らの多くがいろいろなことを理解しようとしてくれている。ただライセンスに関することとなると複雑すぎるというのが本音だと思うんだ。ライセンスのリストをいきなり渡されてそれが15枚や20枚もあればもちろん本当に必要な情報の理解に苦しむよね。

TLDRLegalはそんな彼らのために、このライセンスはこれをしてはダメで、これはしなければならないと言ったライセンスの内容をできるだけ短く分かりやすくまとまった状態にして、それらの情報をクラウドソースできるようにしたものなんだよ。現段階で95%以上のライセンスはTLDRLegal上でカバーされていて、毎月5万人以上もの人達がライセンスの情報を調べにサイトを訪れてくれている。この5万人のうちのほとんどの人達が大きな企業の商品開発に携わる人達なんだ。TLDRLegalはサイト上で分からないケースもポストすることによってTLDRLegalコミュニティ内でディスカッションできるようになっている。


Q2. どのようにしてこのTLDRLegalを思いついたのですか?
僕は9歳の頃からCodingをしていて起業にまつわるいろいろなことを勉強してきた。当時僕はゲームを作っていたんだけど、作る過程でたくさんのオープンソースを使うしアプリケーションをコンパイルするにしてもゲームを作るにしても、根本的に自分の中で苦労していたのがこのライセンスに関する問題なんだよ。すごく基礎的で、誰もが悩んでいる事で、逆に言うとこの問題を解決するためのサービスが未だに存在していないというのが不思議だった。だから一度週末に時間をかけて今のTLDRLegalの半分の状態まで作りあげたんだ。

そこからはすごく面白かったんだ。なぜかというと当時のTLDRLegalを見つけようと思うと誰かがURLバーに”tldrlegal"とでも打ち込まない限りサイトには行き着けないはずなのに、ある朝起きるとHacker Newsのフロントページに取り上げられていて、Twitterでは3000回以上のShare。何が起きているんだと思ったよ。それ以降マーケットのリアクションも評価もよくって、コミュニティの人達にリサーチもかねて取材をしているうちに、自分が思っている以上のもっと大きなニーズがそこにあることに気付いたんだ。どんな業界のどんな会社でも必ずこのライセンスの問題と向き合わなければいけない。Samsung社の人がある日メディアの前でTLDRLegalを取り上げ、こう言ったんだ。「これはいわばライセンシングのプレイブックのようなもの。本来ソフトウェア業界の人間はこういったものの開発に注力すべきなんだ。」と


Q3. どのようにしてユーザーを獲得したのですか?
僕は本当に広告活動なんて何にもしていないんだ。すべてオーガニックで、Hacker Newsには2度程取り上げられているけれど誰かにコンタクトをした訳でもない。いろんな分野のコミュニティの人達が広めていってくれたといった感じかな。特にゲーム業界の人達なんかは会話の中でTLDRLegalのリンクを貼付けてみんなにすすめあっていたみたいだよ。

でもこういったマーケットのリアクションから分かるのはオープンソースを利用しているたくさんの人がこういったサービスを待ち望んでいたということ。マーケットをよく調べてみると、オープンソースを使っている人間はたくさんいるのにオープンソースライセンスに関する専門家はほとんどいないんだ。弁護士に相談するといってもほとんどのオープンソースに関する詳細は実際に使っている人間でないと理解に苦しむし、ほとんどの弁護士もその分野に関しては知識が薄い。本当の専門家というと一番最初にソースを作りあげ、ライセンスを形作ったハードコアなディベロッパー達だけなんだよ。


Q4.  メインユーザーはやはりアメリカにいる人達なのですか?
それに関してはすごく面白いのだけど、サイトは全て英語だし何かユニバーサルに対応できる機能がついている訳でもないんだけれど、30%以上のアクセスがロシアや日本、南米からなんだ。英語が母国語でない人間にとってライセンスの内容を英語で理解するのは難しいはずなのに。多分地理的には離れていてもTech系のスタートアップは世界基準で皆共通のリソースを共有しているからなんだろうね。


Q5. あなたのバックグラウンドについて教えてください。
今年僕は20歳になったばっかりで、さっきも言ったけれど僕は9歳の頃からCodingをしていて、その他にもPhotoshopで写真を加工したり、音楽をつくったりすることが何せ楽しくって夢中になっていたんだ。ゲームを作るためには、アートを加工したり、音楽も自分でつくらなければいけないしね。小さい頃から他のことはほったらかしてただひたすらゲーム作りに没頭したよ。

16歳になってゲームコンストラクションにおける基礎的な問題解決するための研究なんかもしたりしてた。そしたらある高校からお誘いがあって、ある日をきっかけにIllinois Mathematics and Science Academyという高校に編入したんだ。そこは本当に特殊な教育を実施する高校で、みんなすごく優秀でありながらすごく個性的なバックグラウンドをもっている生徒ばかりだった。そこではじめてEntrepreneurshipに興味を持ち始めたんだ。

でも自分はまだ16歳、いったい何ができるのだろうと考えながら、Chicagoの起業家コミュニティに参加したんだ。パーティにいけばほとんどの人が40歳以上のおじさんでみんな子供の話をしている。そんなコミュニティの中でPower Pitchと呼ばれるピッチコンテストに何回か出場し、自分の考えるビジネスを発表していると、Tech Stars ChicagoのAccelerate Labsから声がかかってインターンシップをすることになった。そこにはいろんな業種の専門家達がいて、彼らのライフスタイルに憧れたよ。そこで経験が僕の人生の転機になったと言えるね。その夏にTLDRLegalをはじめて、それと同時にUC Berkeleyのコースもとり始めた。

でも高校に通いながら大学のコースもとる生活となると課題に時間をとられてしまって、自分のための活動がぴたりと止まってしまったんだ。少し飽き飽きしている内にThiel Fellowsというプログラムのことを知ったんだ。そのプログラムが何かというと、Peter Thielから20歳以下の若者達に2年間の自由な時間と資金を提供してもらうかわりに自分のつくりたいものを作るというもので、資金だけでなくいろいろなネットワークともつながることができる素晴らしいプラグラムだったんだ。そのプログラムに参加しつつ今に至るといった感じかな。


Q6. Thiel Fellowsを知るきっかけは何だったのですか?
僕の高校の数学の先生がある日僕のスキルを見込んで、「ケビン、20歳以下の子供にどこぞのすごい金持ちがお金を提供して作りたいものを作らせてくれるプログラムがあるらしいよ。」と教えてくれたのだけど、その時は「そんなプログラムすごくうさん臭いね。」って笑って聞き流していたんだ。するとある日UC Berkeleyのハッカソンコミュニティでイベントをした時にThiel Foundationの人達とたまたま話すきっかけがあって、自分のしていることを話すと「アプライしてみなよ。」って言われて本格的に考えてみたんだ。だけどそれがもうすでに申し込み期日2日前で、急いでアプリケーションを作って何とか期限の2時間前滑り込みで提出したよ。


Q7. プログラムに参加することによってどういったサポートが受けられるのですか?
どこまで話して良いのかは分からないのだけれど、簡単に言うと膨大なネットワークへのアクセスと自分の作っているプロジェクトに必要なリソースを提供してくれる。ある部屋もかしだしてくれて、そこはシリコンバレーの中でもすごく有名な起業家達と話す機会が設けられたり、セミナーに参加して最先端の技術を教えてくれたりもする。このプログラムからアクセスできるネットワークにはすごいものがあるよ。だがもちろん何もしなくても彼らが勝ってに助けてくれるという訳ではないから、自分なりに思考錯誤を重ねて一生懸命取り組まなければいけないけどね。 


Q8. あなたにとっての起業家として大切な精神とはなんですか?
うーんすごく難しい質問だね。あえて言うのなら、「成長し続けること」 かな。起業家となるとワークライフバランスという面では仕事とプライベートが分けずらくもなる。 一日中不安要素と向き合わなければならない時もでてくるし、ProgressionとRegressionの対立、つまりある一つの分野で自分は成長していても、ある分野では日に日に衰えていく自分を感じる。そんな日常の中に身を置くことによって以前よりずっと自分のことが分かったように感じる。自分と向き合いながら次の課題を見つけて挑戦し成長していくというのが大事だと思う。


Q9. あなたの次のゴールを教えてください。
昔は自分が欲しいと思っていたものは、眺めの良いオフィスと優秀な社員と過ごす毎日。でも今はそんなことは別に重要じゃないんだなと感じてきている。質問に対してあまりはっきりとした答えにはならないけれど、今までは自分のことばっかり考えていた。今はどちらかというと社会に何を作り出すべきか、起こすべきか、ということにフォーカスしているかな。

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Peter Thielが認めた19歳『オープンソースのライセンス問題を解決する』TLDRLegalの創業者Kevin Wangへのインタビュー




ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、TLDRLegalの創業者であるKevin Wang氏にインタビューを行なった。TLDRLegalは、オープンソースコミュニティの人々のためにオープンソースライセンスについてもっとよく知ってもらうためのプロジェクトだ。また、彼はPayPalの創業者の1人であるPeter Thiel氏が優秀な若者に投資をするという名目で立上げたThiel Fellowshipに採択されたうちの1人。現在19歳。

人々がオープンソースのライセンスを容易に理解できるようにしたい


Q1. TLDRLegalについて教えてください。
TLDRLegalは人々にオープンソースコミュニティの人々のためにオープンソースライセンスについてもっとよく知ってもらうためのプロジェクトなんだ。オープンソースとはソフトウェアの設計図にあたるソースコードのことで、ソースコードがあれば、そのソフトウェアの類似品を作成したり、そのソフトウェアで利用されている技術を転用することが容易に可能になる。ソースコードの活用は活発化するものの、それに伴いライセンスの問題もすごく深刻化している。近頃のアプリやソフトウェアはほとんどと言っていいほど何らかのオープンスソースライセンスの規約を犯している。

根本的な問題になっているのは人々がオープンソースライセンスのことをほとんど理解せず、ソースコードを使っているということ。それによって多くのコンテンツクリエイターが被害にあっているんだ。 例えば君がソフトウェアベースのスタートアップを始めたとする。もちろんソフトウェアベースだからそれを作っていく段階でたくさんのオープンソースを使うよね。そして誰かが君の会社をいざ買収しようってなった時、必ず監査がはいる。監査をする人間は君の使っているオープンソースをチェックし、それらに問題がないかをチェックする。そこで浮き上がってくるライセンスにまつわる問題の多くはどうにかなるが、その問題が時には深刻なダメージを及ぼすものもある。ソースの帰属認識の違いによって買収期間中に公式なものとしてサービスが使えなくなったりするケースも少なからずあるんだよ。問題が発覚する度に弁護士に相談するってわけにも行かないしね。

でも、もちろんディベロッパーやコンテンツクリエイターがただ面倒くさいからライセンスに関して無視している訳でもないと思うんだ。彼らの多くがいろいろなことを理解しようとしてくれている。ただライセンスに関することとなると複雑すぎるというのが本音だと思うんだ。ライセンスのリストをいきなり渡されてそれが15枚や20枚もあればもちろん本当に必要な情報の理解に苦しむよね。

TLDRLegalはそんな彼らのために、このライセンスはこれをしてはダメで、これはしなければならないと言ったライセンスの内容をできるだけ短く分かりやすくまとまった状態にして、それらの情報をクラウドソースできるようにしたものなんだよ。現段階で95%以上のライセンスはTLDRLegal上でカバーされていて、毎月5万人以上もの人達がライセンスの情報を調べにサイトを訪れてくれている。この5万人のうちのほとんどの人達が大きな企業の商品開発に携わる人達なんだ。TLDRLegalはサイト上で分からないケースもポストすることによってTLDRLegalコミュニティ内でディスカッションできるようになっている。


Q2. どのようにしてこのTLDRLegalを思いついたのですか?
僕は9歳の頃からCodingをしていて起業にまつわるいろいろなことを勉強してきた。当時僕はゲームを作っていたんだけど、作る過程でたくさんのオープンソースを使うしアプリケーションをコンパイルするにしてもゲームを作るにしても、根本的に自分の中で苦労していたのがこのライセンスに関する問題なんだよ。すごく基礎的で、誰もが悩んでいる事で、逆に言うとこの問題を解決するためのサービスが未だに存在していないというのが不思議だった。だから一度週末に時間をかけて今のTLDRLegalの半分の状態まで作りあげたんだ。

そこからはすごく面白かったんだ。なぜかというと当時のTLDRLegalを見つけようと思うと誰かがURLバーに”tldrlegal"とでも打ち込まない限りサイトには行き着けないはずなのに、ある朝起きるとHacker Newsのフロントページに取り上げられていて、Twitterでは3000回以上のShare。何が起きているんだと思ったよ。それ以降マーケットのリアクションも評価もよくって、コミュニティの人達にリサーチもかねて取材をしているうちに、自分が思っている以上のもっと大きなニーズがそこにあることに気付いたんだ。どんな業界のどんな会社でも必ずこのライセンスの問題と向き合わなければいけない。Samsung社の人がある日メディアの前でTLDRLegalを取り上げ、こう言ったんだ。「これはいわばライセンシングのプレイブックのようなもの。本来ソフトウェア業界の人間はこういったものの開発に注力すべきなんだ。」と


Q3. どのようにしてユーザーを獲得したのですか?
僕は本当に広告活動なんて何にもしていないんだ。すべてオーガニックで、Hacker Newsには2度程取り上げられているけれど誰かにコンタクトをした訳でもない。いろんな分野のコミュニティの人達が広めていってくれたといった感じかな。特にゲーム業界の人達なんかは会話の中でTLDRLegalのリンクを貼付けてみんなにすすめあっていたみたいだよ。

でもこういったマーケットのリアクションから分かるのはオープンソースを利用しているたくさんの人がこういったサービスを待ち望んでいたということ。マーケットをよく調べてみると、オープンソースを使っている人間はたくさんいるのにオープンソースライセンスに関する専門家はほとんどいないんだ。弁護士に相談するといってもほとんどのオープンソースに関する詳細は実際に使っている人間でないと理解に苦しむし、ほとんどの弁護士もその分野に関しては知識が薄い。本当の専門家というと一番最初にソースを作りあげ、ライセンスを形作ったハードコアなディベロッパー達だけなんだよ。


Q4.  メインユーザーはやはりアメリカにいる人達なのですか?
それに関してはすごく面白いのだけど、サイトは全て英語だし何かユニバーサルに対応できる機能がついている訳でもないんだけれど、30%以上のアクセスがロシアや日本、南米からなんだ。英語が母国語でない人間にとってライセンスの内容を英語で理解するのは難しいはずなのに。多分地理的には離れていてもTech系のスタートアップは世界基準で皆共通のリソースを共有しているからなんだろうね。


Q5. あなたのバックグラウンドについて教えてください。
今年僕は20歳になったばっかりで、さっきも言ったけれど僕は9歳の頃からCodingをしていて、その他にもPhotoshopで写真を加工したり、音楽をつくったりすることが何せ楽しくって夢中になっていたんだ。ゲームを作るためには、アートを加工したり、音楽も自分でつくらなければいけないしね。小さい頃から他のことはほったらかしてただひたすらゲーム作りに没頭したよ。

16歳になってゲームコンストラクションにおける基礎的な問題解決するための研究なんかもしたりしてた。そしたらある高校からお誘いがあって、ある日をきっかけにIllinois Mathematics and Science Academyという高校に編入したんだ。そこは本当に特殊な教育を実施する高校で、みんなすごく優秀でありながらすごく個性的なバックグラウンドをもっている生徒ばかりだった。そこではじめてEntrepreneurshipに興味を持ち始めたんだ。

でも自分はまだ16歳、いったい何ができるのだろうと考えながら、Chicagoの起業家コミュニティに参加したんだ。パーティにいけばほとんどの人が40歳以上のおじさんでみんな子供の話をしている。そんなコミュニティの中でPower Pitchと呼ばれるピッチコンテストに何回か出場し、自分の考えるビジネスを発表していると、Tech Stars ChicagoのAccelerate Labsから声がかかってインターンシップをすることになった。そこにはいろんな業種の専門家達がいて、彼らのライフスタイルに憧れたよ。そこで経験が僕の人生の転機になったと言えるね。その夏にTLDRLegalをはじめて、それと同時にUC Berkeleyのコースもとり始めた。

でも高校に通いながら大学のコースもとる生活となると課題に時間をとられてしまって、自分のための活動がぴたりと止まってしまったんだ。少し飽き飽きしている内にThiel Fellowsというプログラムのことを知ったんだ。そのプログラムが何かというと、Peter Thielから20歳以下の若者達に2年間の自由な時間と資金を提供してもらうかわりに自分のつくりたいものを作るというもので、資金だけでなくいろいろなネットワークともつながることができる素晴らしいプラグラムだったんだ。そのプログラムに参加しつつ今に至るといった感じかな。


Q6. Thiel Fellowsを知るきっかけは何だったのですか?
僕の高校の数学の先生がある日僕のスキルを見込んで、「ケビン、20歳以下の子供にどこぞのすごい金持ちがお金を提供して作りたいものを作らせてくれるプログラムがあるらしいよ。」と教えてくれたのだけど、その時は「そんなプログラムすごくうさん臭いね。」って笑って聞き流していたんだ。するとある日UC Berkeleyのハッカソンコミュニティでイベントをした時にThiel Foundationの人達とたまたま話すきっかけがあって、自分のしていることを話すと「アプライしてみなよ。」って言われて本格的に考えてみたんだ。だけどそれがもうすでに申し込み期日2日前で、急いでアプリケーションを作って何とか期限の2時間前滑り込みで提出したよ。


Q7. プログラムに参加することによってどういったサポートが受けられるのですか?
どこまで話して良いのかは分からないのだけれど、簡単に言うと膨大なネットワークへのアクセスと自分の作っているプロジェクトに必要なリソースを提供してくれる。ある部屋もかしだしてくれて、そこはシリコンバレーの中でもすごく有名な起業家達と話す機会が設けられたり、セミナーに参加して最先端の技術を教えてくれたりもする。このプログラムからアクセスできるネットワークにはすごいものがあるよ。だがもちろん何もしなくても彼らが勝ってに助けてくれるという訳ではないから、自分なりに思考錯誤を重ねて一生懸命取り組まなければいけないけどね。 


Q8. あなたにとっての起業家として大切な精神とはなんですか?
うーんすごく難しい質問だね。あえて言うのなら、「成長し続けること」 かな。起業家となるとワークライフバランスという面では仕事とプライベートが分けずらくもなる。 一日中不安要素と向き合わなければならない時もでてくるし、ProgressionとRegressionの対立、つまりある一つの分野で自分は成長していても、ある分野では日に日に衰えていく自分を感じる。そんな日常の中に身を置くことによって以前よりずっと自分のことが分かったように感じる。自分と向き合いながら次の課題を見つけて挑戦し成長していくというのが大事だと思う。


Q9. あなたの次のゴールを教えてください。
昔は自分が欲しいと思っていたものは、眺めの良いオフィスと優秀な社員と過ごす毎日。でも今はそんなことは別に重要じゃないんだなと感じてきている。質問に対してあまりはっきりとした答えにはならないけれど、今までは自分のことばっかり考えていた。今はどちらかというと社会に何を作り出すべきか、起こすべきか、ということにフォーカスしているかな。

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