まるで同じ空間で作業をしているような環境を提供するリモートワーク向けツール、Sqwiggleの創業者Tom Moorへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Sqwiggleの共同創業者でありBufferの創業者でもあるTom Moor氏にインタビューを行なった。Sqwiggleは、リモートワークを助けるコラボレーションサービスで、PCのインカムで定期的に送られるスナップショットや、即座に通話を始められるコミュニケーション機能などを備えており、ひとつのオフィスで共同作業をしているような環境をリモートワーカーに提供している。また、Angel Listのシンジケート機能を活用して著名投資家から資金調達を行った最初の企業でもある。

リモートワークを加速させるSqwiggle


Q:まず、Sqwiggleの説明をお願いします。
A:端的に言うと、リモートワークで働くチームのためのオンラインコラボレーションツールだよ。ビデオチャット・グループチャット・ファイルシェアリングなどを行うことができる。例えば、イギリス・東海岸・サンフランシスコ・シカゴと国や地域を跨いでのチームや、同じ会社だとしても広かったり、フロアが違う場合のチームの仕事の助けになるようなサービスだ。


Q:どのようにSqwiggleのアイディアを思いついたのですか?Bufferのチームがリモートで働いていたことに関係があるのですか?
A:そう、その通りだよ。当時の私達のチームは、4人はサンフランシスコ、2人はイギリス、他にもスウェーデン・香港・メルボルンと世界各地に住んでいる人で構成されていたんだ。リモートワークをしていると、ビデオチャットや会議を始める前に、メンバーが席に着いているのか席を外しているのか等を確認することは出来ない。Skypeを始める前に何分も時間が無駄になるんだ。オフィスで隣に座っている同僚に話しかけるときに、わざわざそこに居ることを確認するために話しかける必要はないだろう。目で見ればわかるのだから。リモートワークでも同じ事ができないかと思ったんだ。 そこで、Sqwiggleはwebカメラを利用しこの問題を解決した。Sqwiggleを起動すると、webカメラがチームメンバーの事を数秒に1回スナップショットをとり、それが白黒で表示され全員の画面に共有される。離れて仕事している感じがしないような作りになっているよ。


Q:ユースケースを教えて下さい。
A:例えば、simple.comZapierでは、Sqwiggleがとても良く使われているよ。simple.comは、スマホで完結する銀行代理店サービスを提供している会社で、Zapierは300以上のアプリケーションやwebサービスと連携できるハブのようなもので、IFTTTのような感じだ。この2つの会社は、ほとんどのディベロッパーがリモートで働いているからね。simple.comは、壁に大画面スクリーンを設けてSqwiggleを使ってくれている。すぐに始められるビデオチャットや、存在がわかるスナップショット機能は、まるでオフィスにいるような感覚で仕事できるととても好評だ。リモートワークは、チームの営業時間が非常にフレキシブルをする。タイムラインに近況がアップロードされていく、Twitterみたいに本当にシンプルなプラットフォームにしたいと考えている。誰でも、どんな会社でも、導入できるシンプルなものに。


Q:最近、リモートで仕事するチーム・会社は増えているのですか?
A:実際どんな会社でも、リモートワークをしているはずだ。ある程度の大きさの会社になれば、ほぼ全ての会社がリモートでディベロッパーを雇っているしね。例えばTwitterのような会社は、SFオフィス・South bay オフィス・Londonオフィス…etcと多くのオフィスを持っているし、アナリティクスチームは全世界オフィスのチームと一緒に仕事をしなければいけない事になる。

あとは、オフィスが大きくなっても似たような現象が起こるね。Sqwiggleのco-founderが以前働いていた会社は、フロアが6つもあったんだ。そうすると弊害は結構起きてて、ちょっとした移動のためにデスクを離れてエレベーターを使わなければ行けなかったりするんだ。加えて、一般的に中国やインドにアウトソーシングすることもあるから、リモートワークはこれからますます必要になってくると思うよ。


Q:何がリモートワークの問題だと考えますか?加えて良い点もお伺いしたいです。
A:一番大きい問題は、コミュニケーションだ。PCを介してだから、コミュニケーション障害はよく起こるものなんだ。テキストチャットだけでも、声だけでも 伝わらない事が多い。ビデオチャットでないと、今みたいにジェスチャーも使えないからね。だからコミュニケーションが一番の課題だ。

良い点も結構あって、チームメンバーがより生産的に働けることだ。コアワーキングスペースでも自宅でもコーヒーショップでも時間と場所に囚われず働くことが できるからね。通勤を避け、子供や家族との時間をもっと充実にしたものにできる。金曜を休みにしたり旅をすることだってできる。これらは、リモートワーク では日常的に行われている事だ。
Timezoneの違いは、開発やカスタマーサポートを24時間止める必要がなくなるという利点もあるよ。会社としては、サンフランシスコだと給料が高すぎて雇うことができないような素晴らしい人材を世界中から雇うことができるのが一番のメリットだね。


Angel Listのシンジケートで資金調達を行ったはじめてのスタートアップ



Q:今のところ、どの国が一番市場規模が大きいのですか、やはりアメリカでしょうか?
A:やっぱりアメリカが一番大きい。ここに拠点を置いていることもあるし、他の国よりこっちの方が詳しいっていうのもあるよ。


Q:将来的に日本版をリリースする予定はありますか?

A:将来的には全ての言語でリリースするつもりだ。


Q:アメリカ以外の国の優先順位はどこですか?
A:文字通り、ユーザーが多い順にサポートしていく予定となっている。既に使っているユーザーの割合も見つつね。スペイン語を次はリリースするつもりで、9 月には対応予定で翻訳中だ。スペイン語ネイティブの人口が世界で2位なこともあるよ。その次は、innovation works(VC)あたりにアプローチして中国に進出したいと考えている。


Q:どのくらいのトラクションを獲得していますか?
A:既に数百人の課金ユーザーがいるよ。アクティブユーザーは、5000~7000人にも依るし、サービス的にもアクティブユーザーの幅があるからね。


Q:どのようにトラクションを獲得したのですか?
A:口コミでバイラル的に広がる部分もあるし、マーケティングも行なっているし、TechCrunchやブログなどで記事にしてもらったりしている。 また、アドワーズでで”remote work” , “remoteworking” , “teleworking” などのワードを狙ったり色々やってきたよ。


Q:Sqwiggleの投資家はElad Gil氏(Vice President @ Twitter)、Kevin Henrikson氏(VP of Engineering / Co-Founder @ Acompli)など錚々たるメンバーですね。このような投資家をAngel ListのSyndicate機能を利用して集めたとお伺いしました。何かTipsがあれば教えていただけないでしょうか。
A:そこまで多くは語れない。なぜなら最初に利用した企業だからね。私達が使った機能と体験は、今ではとても違うものになっているはずだ。まず最初に、1、2週間でSyndicate機能を使ったラウンドはクローズする決まりになっていた。その後、Angel ListのfounderのNaval氏にメールを送ったよ。“Hey , How much money do you have , guys?”ってね。そしたら返事が来てすぐに話しがまとまったんだ。 合計調達額の$1.1 mの30%をこの機能で調達している。


Q:彼らとは元々知り合いだったのですか?

A:いや全く(笑)


Q:最後に、日本の潜在ユーザーにメッセージをお願いします。

A:Sqwiggleを使えば、チームのカルチャーを作るのにも役立つ。例えば、毎朝botがチャットストリームに”hey get down & push up!”と書くようにしたりね。リビングや自分の部屋や顔を写しっぱなしにしているから、思いもよらない写真や変顔が映ったりするんだ。僕らのTumblrにある-#onlyonsqwiggleを見ると、楽しそうな様子が伝わるはずだよ。是非、Sqwiggleを使って見てみて欲しい。

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まるで同じ空間で作業をしているような環境を提供するリモートワーク向けツール、Sqwiggleの創業者Tom Moorへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Sqwiggleの共同創業者でありBufferの創業者でもあるTom Moor氏にインタビューを行なった。Sqwiggleは、リモートワークを助けるコラボレーションサービスで、PCのインカムで定期的に送られるスナップショットや、即座に通話を始められるコミュニケーション機能などを備えており、ひとつのオフィスで共同作業をしているような環境をリモートワーカーに提供している。また、Angel Listのシンジケート機能を活用して著名投資家から資金調達を行った最初の企業でもある。

リモートワークを加速させるSqwiggle


Q:まず、Sqwiggleの説明をお願いします。
A:端的に言うと、リモートワークで働くチームのためのオンラインコラボレーションツールだよ。ビデオチャット・グループチャット・ファイルシェアリングなどを行うことができる。例えば、イギリス・東海岸・サンフランシスコ・シカゴと国や地域を跨いでのチームや、同じ会社だとしても広かったり、フロアが違う場合のチームの仕事の助けになるようなサービスだ。


Q:どのようにSqwiggleのアイディアを思いついたのですか?Bufferのチームがリモートで働いていたことに関係があるのですか?
A:そう、その通りだよ。当時の私達のチームは、4人はサンフランシスコ、2人はイギリス、他にもスウェーデン・香港・メルボルンと世界各地に住んでいる人で構成されていたんだ。リモートワークをしていると、ビデオチャットや会議を始める前に、メンバーが席に着いているのか席を外しているのか等を確認することは出来ない。Skypeを始める前に何分も時間が無駄になるんだ。オフィスで隣に座っている同僚に話しかけるときに、わざわざそこに居ることを確認するために話しかける必要はないだろう。目で見ればわかるのだから。リモートワークでも同じ事ができないかと思ったんだ。 そこで、Sqwiggleはwebカメラを利用しこの問題を解決した。Sqwiggleを起動すると、webカメラがチームメンバーの事を数秒に1回スナップショットをとり、それが白黒で表示され全員の画面に共有される。離れて仕事している感じがしないような作りになっているよ。


Q:ユースケースを教えて下さい。
A:例えば、simple.comZapierでは、Sqwiggleがとても良く使われているよ。simple.comは、スマホで完結する銀行代理店サービスを提供している会社で、Zapierは300以上のアプリケーションやwebサービスと連携できるハブのようなもので、IFTTTのような感じだ。この2つの会社は、ほとんどのディベロッパーがリモートで働いているからね。simple.comは、壁に大画面スクリーンを設けてSqwiggleを使ってくれている。すぐに始められるビデオチャットや、存在がわかるスナップショット機能は、まるでオフィスにいるような感覚で仕事できるととても好評だ。リモートワークは、チームの営業時間が非常にフレキシブルをする。タイムラインに近況がアップロードされていく、Twitterみたいに本当にシンプルなプラットフォームにしたいと考えている。誰でも、どんな会社でも、導入できるシンプルなものに。


Q:最近、リモートで仕事するチーム・会社は増えているのですか?
A:実際どんな会社でも、リモートワークをしているはずだ。ある程度の大きさの会社になれば、ほぼ全ての会社がリモートでディベロッパーを雇っているしね。例えばTwitterのような会社は、SFオフィス・South bay オフィス・Londonオフィス…etcと多くのオフィスを持っているし、アナリティクスチームは全世界オフィスのチームと一緒に仕事をしなければいけない事になる。

あとは、オフィスが大きくなっても似たような現象が起こるね。Sqwiggleのco-founderが以前働いていた会社は、フロアが6つもあったんだ。そうすると弊害は結構起きてて、ちょっとした移動のためにデスクを離れてエレベーターを使わなければ行けなかったりするんだ。加えて、一般的に中国やインドにアウトソーシングすることもあるから、リモートワークはこれからますます必要になってくると思うよ。


Q:何がリモートワークの問題だと考えますか?加えて良い点もお伺いしたいです。
A:一番大きい問題は、コミュニケーションだ。PCを介してだから、コミュニケーション障害はよく起こるものなんだ。テキストチャットだけでも、声だけでも 伝わらない事が多い。ビデオチャットでないと、今みたいにジェスチャーも使えないからね。だからコミュニケーションが一番の課題だ。

良い点も結構あって、チームメンバーがより生産的に働けることだ。コアワーキングスペースでも自宅でもコーヒーショップでも時間と場所に囚われず働くことが できるからね。通勤を避け、子供や家族との時間をもっと充実にしたものにできる。金曜を休みにしたり旅をすることだってできる。これらは、リモートワーク では日常的に行われている事だ。
Timezoneの違いは、開発やカスタマーサポートを24時間止める必要がなくなるという利点もあるよ。会社としては、サンフランシスコだと給料が高すぎて雇うことができないような素晴らしい人材を世界中から雇うことができるのが一番のメリットだね。


Angel Listのシンジケートで資金調達を行ったはじめてのスタートアップ



Q:今のところ、どの国が一番市場規模が大きいのですか、やはりアメリカでしょうか?
A:やっぱりアメリカが一番大きい。ここに拠点を置いていることもあるし、他の国よりこっちの方が詳しいっていうのもあるよ。


Q:将来的に日本版をリリースする予定はありますか?

A:将来的には全ての言語でリリースするつもりだ。


Q:アメリカ以外の国の優先順位はどこですか?
A:文字通り、ユーザーが多い順にサポートしていく予定となっている。既に使っているユーザーの割合も見つつね。スペイン語を次はリリースするつもりで、9 月には対応予定で翻訳中だ。スペイン語ネイティブの人口が世界で2位なこともあるよ。その次は、innovation works(VC)あたりにアプローチして中国に進出したいと考えている。


Q:どのくらいのトラクションを獲得していますか?
A:既に数百人の課金ユーザーがいるよ。アクティブユーザーは、5000~7000人にも依るし、サービス的にもアクティブユーザーの幅があるからね。


Q:どのようにトラクションを獲得したのですか?
A:口コミでバイラル的に広がる部分もあるし、マーケティングも行なっているし、TechCrunchやブログなどで記事にしてもらったりしている。 また、アドワーズでで”remote work” , “remoteworking” , “teleworking” などのワードを狙ったり色々やってきたよ。


Q:Sqwiggleの投資家はElad Gil氏(Vice President @ Twitter)、Kevin Henrikson氏(VP of Engineering / Co-Founder @ Acompli)など錚々たるメンバーですね。このような投資家をAngel ListのSyndicate機能を利用して集めたとお伺いしました。何かTipsがあれば教えていただけないでしょうか。
A:そこまで多くは語れない。なぜなら最初に利用した企業だからね。私達が使った機能と体験は、今ではとても違うものになっているはずだ。まず最初に、1、2週間でSyndicate機能を使ったラウンドはクローズする決まりになっていた。その後、Angel ListのfounderのNaval氏にメールを送ったよ。“Hey , How much money do you have , guys?”ってね。そしたら返事が来てすぐに話しがまとまったんだ。 合計調達額の$1.1 mの30%をこの機能で調達している。


Q:彼らとは元々知り合いだったのですか?

A:いや全く(笑)


Q:最後に、日本の潜在ユーザーにメッセージをお願いします。

A:Sqwiggleを使えば、チームのカルチャーを作るのにも役立つ。例えば、毎朝botがチャットストリームに”hey get down & push up!”と書くようにしたりね。リビングや自分の部屋や顔を写しっぱなしにしているから、思いもよらない写真や変顔が映ったりするんだ。僕らのTumblrにある-#onlyonsqwiggleを見ると、楽しそうな様子が伝わるはずだよ。是非、Sqwiggleを使って見てみて欲しい。

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