イスラエルからシリコンバレーへ、世界1000万ダウンロードを超えたToDoアプリ、Any.do創業者Omer Perchikへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Any.doの創業者兼CEOであるOmer Perchik氏にインタビューを行った。Any.doは、デザインとユーザーエクスペリエンスの優れたToDo管理ツールを提供しており、ダウンロード数は世界で1000万を超えている。ToDoツール意外にもCalというカレンダーアプリやMail、Memoといったツールのローンチも準備中だ。Perchik氏は、イスラエル出身の起業家で自身はベイエリアを拠点に、チームはイスラエルを拠点に活動している。

世界で1000万ダウンロードを超えたToDoアプリのこれまで



Q1. まず始めに、プロダクトについて聞かせて下さい。Any. doはどのようなサービスですか?
Any. doは、生活を整え、物事を成し遂げるためのツールだよ。やりたいことを書き出して、Any. doがそれに優先順位をつけたり、リマインドをしたり、他の人と協力してより多くのことを成し遂げるのを手助けするんだ。そして、第二のプロダクトとしてカレンダーがあって、それは時間を上手く管理して、優先順位を設定することができるよ。


Q2. Any.doと他のタスクマネジメントツールの違いはなんですか?

たくさんのタスクマネジメントツールがあるけど、Any. doはいくつかの点で差別化しているよ。1つはデザインだね。最初は特にデザインに力を入れていて、とてもシンプルでなめらかな、物事を整理しやすいデザインになっているよ。一方で様々な機能がありそれを見つけて使うことができるけど、それらがユーザー体験を損なわせないようにできているんだ。3つめに、私たちはAny.do momentという機能を通してAny.doを日々の計画に使ってもらえるようにしたいんだ、Any.doのコアユーザーは一日に何度もアプリを開いて全てのことを優先順位付けし、整理したがる。そのような人に対して、1日のタスクやスケジュールを自分が決めた時間に、直感的に楽しくマネージメントできる機能なんだ。

あと、10月の上旬にぼくらは大きなリリースを打つんだ。現在は個人のユーザーにフォーカスしているけど、今後より様々な機能がついたチーム向けの機能も公開予定なんだ。もし、他の人と一緒に働いてタスクをアサインしたかったら、それも可能だし、一緒にタスクに取り組むこともできるし、コミュニケートすることもできるよ。ファイルや写真を添付もできる、そんなシンプルでライトなプロジェクト管理ツールになる予定だよ。


Q3. トラクションについて聞かせて下さい。

1000万ユーザーまで成長したよ。Any.doの全てのユーザーはオーガニックのみで、ユーザーが見つけてダウンロードしてくれるんだ。プロダクトにフォーカスして、広告は打たなかったけど、アプリストアの最適化などは行ったよ。でも、一番大切なのはユーザーに気に入ってもらえて、人に伝えたくなるようなプロダクトをつくることだね。もうすぐリリースする新しいバージョンのプロダクトではあなただけではなくチームでも使えるから、素晴らしいプロダクトだったら自然に同僚に伝えるだろうね。


Q4. どの国のユーザーが最も多いですか?

アメリカが一番多いけど、ドイツ、イギリス、韓国、日本、中国、インド、イスラエルなど10カ国が30%のユーザーを占めているね。


Q5. このスタートアップを始めるまでは何をしていましたか?

それまでは学生で法律会計を学んでいたよ。その前はSEOなどを行うマーケティングエージェンシーで働いていて、さらにその前はイスラエルの軍隊で働いていたね。


Q6. どのようにAny.doのアイディアを思いついたのですか?

私の友達がアメリカに留学していた際に、アメリカに遊びにいこうとしたときにビザを発行する必要があった。そのときにTO DOリストをつくったんだけど、紙のリストの隣にボタンがあって、それで管理ができたらなと思ったんだ。それが原体験で、人々が生活を整え、物事を成し遂げることを手助けするツールをつくりたいと思ったんだ。これが私たちのビジョンで、これからもやっていきたいことだよ。


Q7. イスラエルのスタートアップエコシステムに関して教えて下さい。

イスラエルは起業に最も適した国のひとつだよ。ひとつは、イスラエルは自然にイノベーティブな国になったんだ。なぜなら、イスラエルは多くの敵国に囲まれていて、リソースが少なく、持続していくにはイノベーティブにならざるを得なかったんだ。それがイスラエルにおいてとっても重要なメンタリティだよ。特にテクノロジーに限定して言えば、イスラエルでは18歳でみんなが軍隊にいくんだけど、その中でも技術ユニットに入ると、若いうちから解決するのがほぼ不可能に見えるような問題に取組まなければならないんだ。そこで、問題を解決する能力を身につける。3年間の中でそれらの問題を解決することができたらそれはとても重要なことで、これができたんだからなんでもできるだろうという自信を持つことができるんだ。

そして、このような訓練された技術となんでもできるという自信の組み合わせがすばらしいスタートアップを生み出すんだ。また、イスラエルのマーケットはとても興味深くて、アメリカのVCがイスラエルに子会社を持っていたり、MacBookのパーツの一部もイスラエルでつくられていたりするよ。


Q8. Y Combinatorや500 Startupsのようなシードアクセラレーターはいくつぐらいありますか?

5~6個はあるよ。それにスタートアップは何千もある。


Q9. なぜたくさんのイスラエル人の起業家がアメリカいるのですか?

イスラエルはとても小さくて、マーケットも限られているため、早いタイミングでグローバルなアプローチをする必要があるんだ。シリコンバレーはテクノロジーのメッカで、大部分の投資家、大部分のノウハウはここにある。だから、たくさんのスタートアップはイスラエルにR&Dの部隊やプロダクトチームを置いて、シリコンバレーにマーケティングやビジネスでベロップメントのチームを置いているよ。


Q10. いつアメリカに来たのですか?

2年前だよ。


Q11. チームはどのような構成ですか?

私以外のチームはみんなイスラエルのテルアビブにいるよ。12人がイスラエルにいて、アメリカは私が1人だよ。


Q12. アメリカの投資家から資金調達する際のメリットや重要なことはなんですか?

投資家の豊富な経験から良いアドバイスを得られること。次に彼らの協力なネットワークは、採用や、将来の潜在的な投資家を見つけるのに役立つ。最後に投資家がつくことで、企業として信頼が得やすくなり、さらに、良い投資家がついていると次のラウンドで調達できる可能性がより高くなる。アメリカの投資家は国内外問わず、たくさんのスタートアップを見ていて、他の国から来て資金調達することは難しい。なぜなら、彼らと一緒に大学に通ったわけでも、個人的な関係があるわけでも、FacebookやGoogleのような会社で一緒に働いたわけでもないからだ。だから、ハイレベルなエクセキューションを行い、ローカルのスタートアップに対して競争力を持つのはとても大事なんだ。またCEOや資金調達をする人にとって投資家と良い関係を築くことはとても大切だよ。


Q13. どのようにして、素晴らしい投資家達に出会うことができたのですか?

私にとっては自然に起こったことで、説明するのは難しいけど、例えばGoogle Mapの開発配車に会いたいとしたらその人のリンクドインを見て、自分のネットワークの中からどのようにアプローチするか考えるよ。自分のネットワークから会いたい人にアプローチする方法を考えて、紹介してもらうね。


Q14. 日本版のマーケットに関してはどのように考えていますか?

日本語版も出していて、既に数十万人のユーザーがいるよ。今後はグローバルな企業とパートナーシップを組んで日本でのマーケティングも積極的に展開していきたいと考えているよ。


Q15. 最後に、日本の潜在的なユーザーに対してメッセージがあればお願いします。

もし、あなたが人生の中で生産性や、効率を求める人なら、Any. doは最も適したプロダクトだよ。私の認識では日本人は生産性を意識しているし、とてもクオリティーの高い製品を生み出しているね。そういう意味では私はAny.doが日本人が生産的に働く手助けをできると信じているよ。

Any.doのページはこちら

イスラエルからシリコンバレーへ、世界1000万ダウンロードを超えたToDoアプリ、Any.do創業者Omer Perchikへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Any.doの創業者兼CEOであるOmer Perchik氏にインタビューを行った。Any.doは、デザインとユーザーエクスペリエンスの優れたToDo管理ツールを提供しており、ダウンロード数は世界で1000万を超えている。ToDoツール意外にもCalというカレンダーアプリやMail、Memoといったツールのローンチも準備中だ。Perchik氏は、イスラエル出身の起業家で自身はベイエリアを拠点に、チームはイスラエルを拠点に活動している。

世界で1000万ダウンロードを超えたToDoアプリのこれまで



Q1. まず始めに、プロダクトについて聞かせて下さい。Any. doはどのようなサービスですか?
Any. doは、生活を整え、物事を成し遂げるためのツールだよ。やりたいことを書き出して、Any. doがそれに優先順位をつけたり、リマインドをしたり、他の人と協力してより多くのことを成し遂げるのを手助けするんだ。そして、第二のプロダクトとしてカレンダーがあって、それは時間を上手く管理して、優先順位を設定することができるよ。


Q2. Any.doと他のタスクマネジメントツールの違いはなんですか?

たくさんのタスクマネジメントツールがあるけど、Any. doはいくつかの点で差別化しているよ。1つはデザインだね。最初は特にデザインに力を入れていて、とてもシンプルでなめらかな、物事を整理しやすいデザインになっているよ。一方で様々な機能がありそれを見つけて使うことができるけど、それらがユーザー体験を損なわせないようにできているんだ。3つめに、私たちはAny.do momentという機能を通してAny.doを日々の計画に使ってもらえるようにしたいんだ、Any.doのコアユーザーは一日に何度もアプリを開いて全てのことを優先順位付けし、整理したがる。そのような人に対して、1日のタスクやスケジュールを自分が決めた時間に、直感的に楽しくマネージメントできる機能なんだ。

あと、10月の上旬にぼくらは大きなリリースを打つんだ。現在は個人のユーザーにフォーカスしているけど、今後より様々な機能がついたチーム向けの機能も公開予定なんだ。もし、他の人と一緒に働いてタスクをアサインしたかったら、それも可能だし、一緒にタスクに取り組むこともできるし、コミュニケートすることもできるよ。ファイルや写真を添付もできる、そんなシンプルでライトなプロジェクト管理ツールになる予定だよ。


Q3. トラクションについて聞かせて下さい。

1000万ユーザーまで成長したよ。Any.doの全てのユーザーはオーガニックのみで、ユーザーが見つけてダウンロードしてくれるんだ。プロダクトにフォーカスして、広告は打たなかったけど、アプリストアの最適化などは行ったよ。でも、一番大切なのはユーザーに気に入ってもらえて、人に伝えたくなるようなプロダクトをつくることだね。もうすぐリリースする新しいバージョンのプロダクトではあなただけではなくチームでも使えるから、素晴らしいプロダクトだったら自然に同僚に伝えるだろうね。


Q4. どの国のユーザーが最も多いですか?

アメリカが一番多いけど、ドイツ、イギリス、韓国、日本、中国、インド、イスラエルなど10カ国が30%のユーザーを占めているね。


Q5. このスタートアップを始めるまでは何をしていましたか?

それまでは学生で法律会計を学んでいたよ。その前はSEOなどを行うマーケティングエージェンシーで働いていて、さらにその前はイスラエルの軍隊で働いていたね。


Q6. どのようにAny.doのアイディアを思いついたのですか?

私の友達がアメリカに留学していた際に、アメリカに遊びにいこうとしたときにビザを発行する必要があった。そのときにTO DOリストをつくったんだけど、紙のリストの隣にボタンがあって、それで管理ができたらなと思ったんだ。それが原体験で、人々が生活を整え、物事を成し遂げることを手助けするツールをつくりたいと思ったんだ。これが私たちのビジョンで、これからもやっていきたいことだよ。


Q7. イスラエルのスタートアップエコシステムに関して教えて下さい。

イスラエルは起業に最も適した国のひとつだよ。ひとつは、イスラエルは自然にイノベーティブな国になったんだ。なぜなら、イスラエルは多くの敵国に囲まれていて、リソースが少なく、持続していくにはイノベーティブにならざるを得なかったんだ。それがイスラエルにおいてとっても重要なメンタリティだよ。特にテクノロジーに限定して言えば、イスラエルでは18歳でみんなが軍隊にいくんだけど、その中でも技術ユニットに入ると、若いうちから解決するのがほぼ不可能に見えるような問題に取組まなければならないんだ。そこで、問題を解決する能力を身につける。3年間の中でそれらの問題を解決することができたらそれはとても重要なことで、これができたんだからなんでもできるだろうという自信を持つことができるんだ。

そして、このような訓練された技術となんでもできるという自信の組み合わせがすばらしいスタートアップを生み出すんだ。また、イスラエルのマーケットはとても興味深くて、アメリカのVCがイスラエルに子会社を持っていたり、MacBookのパーツの一部もイスラエルでつくられていたりするよ。


Q8. Y Combinatorや500 Startupsのようなシードアクセラレーターはいくつぐらいありますか?

5~6個はあるよ。それにスタートアップは何千もある。


Q9. なぜたくさんのイスラエル人の起業家がアメリカいるのですか?

イスラエルはとても小さくて、マーケットも限られているため、早いタイミングでグローバルなアプローチをする必要があるんだ。シリコンバレーはテクノロジーのメッカで、大部分の投資家、大部分のノウハウはここにある。だから、たくさんのスタートアップはイスラエルにR&Dの部隊やプロダクトチームを置いて、シリコンバレーにマーケティングやビジネスでベロップメントのチームを置いているよ。


Q10. いつアメリカに来たのですか?

2年前だよ。


Q11. チームはどのような構成ですか?

私以外のチームはみんなイスラエルのテルアビブにいるよ。12人がイスラエルにいて、アメリカは私が1人だよ。


Q12. アメリカの投資家から資金調達する際のメリットや重要なことはなんですか?

投資家の豊富な経験から良いアドバイスを得られること。次に彼らの協力なネットワークは、採用や、将来の潜在的な投資家を見つけるのに役立つ。最後に投資家がつくことで、企業として信頼が得やすくなり、さらに、良い投資家がついていると次のラウンドで調達できる可能性がより高くなる。アメリカの投資家は国内外問わず、たくさんのスタートアップを見ていて、他の国から来て資金調達することは難しい。なぜなら、彼らと一緒に大学に通ったわけでも、個人的な関係があるわけでも、FacebookやGoogleのような会社で一緒に働いたわけでもないからだ。だから、ハイレベルなエクセキューションを行い、ローカルのスタートアップに対して競争力を持つのはとても大事なんだ。またCEOや資金調達をする人にとって投資家と良い関係を築くことはとても大切だよ。


Q13. どのようにして、素晴らしい投資家達に出会うことができたのですか?

私にとっては自然に起こったことで、説明するのは難しいけど、例えばGoogle Mapの開発配車に会いたいとしたらその人のリンクドインを見て、自分のネットワークの中からどのようにアプローチするか考えるよ。自分のネットワークから会いたい人にアプローチする方法を考えて、紹介してもらうね。


Q14. 日本版のマーケットに関してはどのように考えていますか?

日本語版も出していて、既に数十万人のユーザーがいるよ。今後はグローバルな企業とパートナーシップを組んで日本でのマーケティングも積極的に展開していきたいと考えているよ。


Q15. 最後に、日本の潜在的なユーザーに対してメッセージがあればお願いします。

もし、あなたが人生の中で生産性や、効率を求める人なら、Any. doは最も適したプロダクトだよ。私の認識では日本人は生産性を意識しているし、とてもクオリティーの高い製品を生み出しているね。そういう意味では私はAny.doが日本人が生産的に働く手助けをできると信じているよ。

Any.doのページはこちら