900万ユーザーを持つ、会員制ファッションEコマースのGILT - CEO Michelle Pelusoへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、GILT GroupeのCEOであるMichelle Peluso氏 にインタビューを行った。GILTは、会員制のファッション商品を中心に扱うEコマースウェブサービスだ。シリーズEまでの資金調達で合計2億ドル以上を著名投資家から調達している。

900万ユーザーを持つファッションEコマースGILT




Q1. GILTはどのようなサービスなのでしょうか。
GILTはEコーマスをベースにファッション商品を提供しているオンラインファッションサービスです。オンラインを主体にやっていて、どのファッションブランドからも購入できますが、ニューヨークやシカゴ、サンフランシスコなど、各ユーザーの住んでいる地域のファッション店舗と提携して商品を提供したりもしています。


Q2. 何万人のユーザーがいるのでしょうか。
現在は900万のアクティブユーザーがいます。そして、200万人弱(登録会員ベース)が日本人ユーザーです。そして3000のファッションブランドと提携しており、オンラインではなく、各都市のローカルファッションブランドを含めると6000のブランドと提携しています。


Q3. ファッション業界はすごく閉鎖的だと思われますが、どうやって数多くのファッションブランドとの提携を可能にしたのでしょうか。
私達が提供している36時間限定のセールが鍵ですね。提携したブランドを私達のサイト上で魅力的かつクリエイティブに見せることで、36時間という短時間の内にしっかりと売上を出せるような仕組みにしています。これは各ブランドにとって、掘り出し物市の開催やセールス用の洋服を自分で売り出す以上に遥かに効率的です。このようなセールの仕組みや、ブランドを魅力的に見せることが数多くのブランドとの提携を可能にしたものだと思っています。


Q4. 何がGILTにとって最も重要なバリューなのでしょうか。
GILTが持っている価値は4つあります。1つがショッピングをすごく面白く、魅力的に見せること。2つ目がキュレーションです。言い換えれば、各ユーザーが好みであろう新しいブランドを発見する導線がしっかりできている点。3つ目がセールを通して低価格を提供する以外に、GILT限定の洋服を扱っていること。最後に、4つ目がパーソナライズ。ユーザーのデータを取って、各ユーザーに合った商品、ブランドを紹介している点です。


Q5. どうやって900万ものユーザーを獲得したのでしょうか。
ユーザー獲得の際のマーケティング戦略が2つあります。ショッピングする楽しさを押し出していることと、ユーザがほんとに欲しがるような商品を提供することです。加えて言うと、メンバーに頻繁にコンタクトを取り、エンゲージメントを強くするという点もユーザー獲得という面で重視しています。


Q6. 競合はどこだと思われますか。
長くEコマースの分野で成功を収めている企業です。アメリカで言えばAmazonなどが挙げられます。ちなみに、特にモバイルやソーシャル上で上手く行っている競合企業を分析し、自社サービスの向上を目指しています。


Q7. 年内に上場するという噂がありますが、その点に関してはいかがでしょうか。
今のところ、上場に関しては急いでいないというのが現状です。


Q8. GILTのプロダクトをより良いものにするために、今後スタートアップを買収する可能性もあるのでしょうか。
事業拡大する上で買収することは今後あると思います。ゆくゆく分かることだと思われます。


Q9. アメリカと日本での戦略の違いはなんでしょうか。
一言で言うとしっかりとローカライズすることです。日本人好みのブランドを紹介したりすることはもちろん、日本市場を専門に担当するマーケティングチームを組織しています。マーケティング施策の例を挙げるとすると、コピーライターを雇って、日本語サイトでは、各商品の説明文を詳細に書いています。


Q10. なぜSoftBankとジョイント・ベンチャーという形で提携したのでしょうか。
大きな理由としては、日本市場をよく知っている点、Yahoo!などのEコマース市場の大企業と強い結び付きがあることが挙げらます。また、日本市場でもすごくいいファイナルシャルカンパニーでもあり、文化的な面でも、オペレーション面でもサポートしてくれる点が提携理由として挙げられます。


Q11. 日本以外に重視している市場はどこでしょうか。
中国、韓国、オーストラリア、カナダですね。特に中国では恐らく今後提携先を探すことになると思います。


Q12. 次のステップはなんでしょうか。
世界中の市場で、多くの人に望まれるファッションプロバイダーになることです。東京、ニューヨーク、サンフランシスコなど、多くの街で独自の「ファッション」というものが発信されると思います。それら各国、各都市で望まれている旬の「ファッション」をしっかりと提供できるサービスとなることが次のステップです。


GILTのページはこちら

【追記】GILTの日本市場データ(2014年9月)
・会員の67%が女性、33%が男性
・44%の会員が40歳以下
・67%の女性メンバーが会社員
・55%の会員が関東在住
・30%の会員が月々$300以上をファッションに費やしている
・4%の会員が月々$1,000以上をファッションに費やしている
・平均購入額は$140

・モバイルアプリのダウンロード数は約350,000 


900万ユーザーを持つ、会員制ファッションEコマースのGILT - CEO Michelle Pelusoへのインタビュー



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、GILT GroupeのCEOであるMichelle Peluso氏 にインタビューを行った。GILTは、会員制のファッション商品を中心に扱うEコマースウェブサービスだ。シリーズEまでの資金調達で合計2億ドル以上を著名投資家から調達している。

900万ユーザーを持つファッションEコマースGILT




Q1. GILTはどのようなサービスなのでしょうか。
GILTはEコーマスをベースにファッション商品を提供しているオンラインファッションサービスです。オンラインを主体にやっていて、どのファッションブランドからも購入できますが、ニューヨークやシカゴ、サンフランシスコなど、各ユーザーの住んでいる地域のファッション店舗と提携して商品を提供したりもしています。


Q2. 何万人のユーザーがいるのでしょうか。
現在は900万のアクティブユーザーがいます。そして、200万人弱(登録会員ベース)が日本人ユーザーです。そして3000のファッションブランドと提携しており、オンラインではなく、各都市のローカルファッションブランドを含めると6000のブランドと提携しています。


Q3. ファッション業界はすごく閉鎖的だと思われますが、どうやって数多くのファッションブランドとの提携を可能にしたのでしょうか。
私達が提供している36時間限定のセールが鍵ですね。提携したブランドを私達のサイト上で魅力的かつクリエイティブに見せることで、36時間という短時間の内にしっかりと売上を出せるような仕組みにしています。これは各ブランドにとって、掘り出し物市の開催やセールス用の洋服を自分で売り出す以上に遥かに効率的です。このようなセールの仕組みや、ブランドを魅力的に見せることが数多くのブランドとの提携を可能にしたものだと思っています。


Q4. 何がGILTにとって最も重要なバリューなのでしょうか。
GILTが持っている価値は4つあります。1つがショッピングをすごく面白く、魅力的に見せること。2つ目がキュレーションです。言い換えれば、各ユーザーが好みであろう新しいブランドを発見する導線がしっかりできている点。3つ目がセールを通して低価格を提供する以外に、GILT限定の洋服を扱っていること。最後に、4つ目がパーソナライズ。ユーザーのデータを取って、各ユーザーに合った商品、ブランドを紹介している点です。


Q5. どうやって900万ものユーザーを獲得したのでしょうか。
ユーザー獲得の際のマーケティング戦略が2つあります。ショッピングする楽しさを押し出していることと、ユーザがほんとに欲しがるような商品を提供することです。加えて言うと、メンバーに頻繁にコンタクトを取り、エンゲージメントを強くするという点もユーザー獲得という面で重視しています。


Q6. 競合はどこだと思われますか。
長くEコマースの分野で成功を収めている企業です。アメリカで言えばAmazonなどが挙げられます。ちなみに、特にモバイルやソーシャル上で上手く行っている競合企業を分析し、自社サービスの向上を目指しています。


Q7. 年内に上場するという噂がありますが、その点に関してはいかがでしょうか。
今のところ、上場に関しては急いでいないというのが現状です。


Q8. GILTのプロダクトをより良いものにするために、今後スタートアップを買収する可能性もあるのでしょうか。
事業拡大する上で買収することは今後あると思います。ゆくゆく分かることだと思われます。


Q9. アメリカと日本での戦略の違いはなんでしょうか。
一言で言うとしっかりとローカライズすることです。日本人好みのブランドを紹介したりすることはもちろん、日本市場を専門に担当するマーケティングチームを組織しています。マーケティング施策の例を挙げるとすると、コピーライターを雇って、日本語サイトでは、各商品の説明文を詳細に書いています。


Q10. なぜSoftBankとジョイント・ベンチャーという形で提携したのでしょうか。
大きな理由としては、日本市場をよく知っている点、Yahoo!などのEコマース市場の大企業と強い結び付きがあることが挙げらます。また、日本市場でもすごくいいファイナルシャルカンパニーでもあり、文化的な面でも、オペレーション面でもサポートしてくれる点が提携理由として挙げられます。


Q11. 日本以外に重視している市場はどこでしょうか。
中国、韓国、オーストラリア、カナダですね。特に中国では恐らく今後提携先を探すことになると思います。


Q12. 次のステップはなんでしょうか。
世界中の市場で、多くの人に望まれるファッションプロバイダーになることです。東京、ニューヨーク、サンフランシスコなど、多くの街で独自の「ファッション」というものが発信されると思います。それら各国、各都市で望まれている旬の「ファッション」をしっかりと提供できるサービスとなることが次のステップです。


GILTのページはこちら

【追記】GILTの日本市場データ(2014年9月)
・会員の67%が女性、33%が男性
・44%の会員が40歳以下
・67%の女性メンバーが会社員
・55%の会員が関東在住
・30%の会員が月々$300以上をファッションに費やしている
・4%の会員が月々$1,000以上をファッションに費やしている
・平均購入額は$140

・モバイルアプリのダウンロード数は約350,000