『僕がジョブズを採用した理由と死ぬまで事業をやめない理由』ATARI、BrainRush創業者Nolan Bushnellへのインタビュー(後編)



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、ATARIの創業者で『ビデオゲームの父』と称されるNolan Bushnell氏にインタビューを行った。ATARIは世界ではじめてビデオゲームを作るために設立された会社で、Appleの創業者であるSteve Jobs氏が40人目の社員として採用されたことで有名。また、Appleの共同創業者であるウォズニアック(Stephen Wozniak)氏を巻き込んでBreakout(ブロックくずし)を改良した物語もよく知られている。現在、BrainRushというゲーム教育のプロダクトを開発中。前編はこちら

ジョブズは誰よりも情熱的で成功に飢えていた



Q9. 今年、「ぼくがジョブズに教えたこと」というタイトルでノーランさんの本が日本でも出版されました。当時アタリで共に働いていたスティーブはどんな人でしたか?
スティーブは当時のアタリの社員の中でも仕事に対して一番情熱的で、一生懸命な社員だったよ。そして誰よりも成功に飢えていた人間だったね。なにせ人あたりも態度もすごくキツいやつでね、彼は話している相手が馬鹿だと思えば「お前はどうしようもない馬鹿だ」とすぐにはっきり言うやつだったよ。だから友達もすくなかったね。


Q10. クレイジーかつ人あたりもきつい。そんな彼をどうして雇おうと思ったのですか?

彼の「情熱」の一言につきるね。自分のやっていることに夢と野心を持ち、自分の仕事をこよなく愛している人ほど、発揮するアウトプットも並はずれている。当時僕はそういった人間を集めたいと願っていたからね。


Q11. スティーブをはじめ、アタリはどのようにして才能あふれる社員を集めたのですか?
本当に情熱を持って何かを成し遂げたいと思っている人間は、彼らから私たちを見つけてコンタクトをとってくるんだよ。僕たちが彼らを見つけたんじゃない。


Q10. あなたやスティーブにとっての起業家としての成功哲学は何ですか?

何か新しいものを作ろうすると、まわりがすぐ「そんなアイディアは受け入れられない。」「馬鹿みたいだ。」と言う。まずそれ自体が間違いだと気付くこと。新しいものをつくるということはいくつかのルールをこわしていくということ。僕がアタリをはじめようとした時、母は「そんなに良い仕事についていながら何故やめるだなんて言うの!?」と何度もせめられたよ。自分が夢をもっているのなら、その夢の実現のために人はリサーチをするよね。自分の夢について誰よりも詳しくなっていたいから。そのリサーチを終えた上で、その夢の中に確信を得られた時、周りがとやかく言う事に耳を傾ける必要があるかどうかを考える必要があるね。 そしてもう一つは、最近の起業家は「皆が求めているもの」をつくる傾向にある。でもこれはすごくリスキーなんだよ。なぜなら皆が求めているものが分かっているのであればそれを何らかの手段で満たすことは難しくはないからだ。アイディアは新しいマーケットをつくるというところにフォーカスして練るというのも大事だね。

リタイアは自分にとって死ぬのも同然



Q11. ノーランさんと同年代の方のほとんどはすでにキャリアからリタイアしています。あなたが挑戦し続ける理由は何ですか?
僕は死ぬまでにあと12個のビジネスをつくりあげると決めている。今までに22のビジネスに携わり築き上げてきた。4つのビジネスに失敗し利益のでないビジネスも他にいくつかあった。それでもキャリアからのリタイアは僕にとって死ぬのも同然なんだ。まだまだやりたいことがありすぎる。将来何十年先にくるであろう未来をもっとはやく実現したいし、常に未来を生きていたいからね。


Q12. あなたが次に成し遂げたいことは何ですか?
もしそれを教えたら僕は君を殺さないといけないね。(一同笑) そうだね。あまり詳細を話すつもりはないけれど、新しいエンターテイメントを提供するシアターや新しいシリーズのゲーム、パーソナルロボットや新しい時間の使い方なんかを考えているよ。もし何かに挑戦して失敗したも、それであきらめてしまえばそれは本当の意味で失敗になるけれど、それはテストだったと言えれば次に進めるよね。今は随分とテクノロジーが発達した分新しい何かを産むということが以前よりずっと簡単になっているんだよ。

BrainRushのページはこちら

前編の記事はこちら。ゲーム学習やNintendoの今について言及されています。

『僕がジョブズを採用した理由と死ぬまで事業をやめない理由』ATARI、BrainRush創業者Nolan Bushnellへのインタビュー(後編)



ベイエリアの起業家へのインタビューシリーズ。今回は、ATARIの創業者で『ビデオゲームの父』と称されるNolan Bushnell氏にインタビューを行った。ATARIは世界ではじめてビデオゲームを作るために設立された会社で、Appleの創業者であるSteve Jobs氏が40人目の社員として採用されたことで有名。また、Appleの共同創業者であるウォズニアック(Stephen Wozniak)氏を巻き込んでBreakout(ブロックくずし)を改良した物語もよく知られている。現在、BrainRushというゲーム教育のプロダクトを開発中。前編はこちら

ジョブズは誰よりも情熱的で成功に飢えていた



Q9. 今年、「ぼくがジョブズに教えたこと」というタイトルでノーランさんの本が日本でも出版されました。当時アタリで共に働いていたスティーブはどんな人でしたか?
スティーブは当時のアタリの社員の中でも仕事に対して一番情熱的で、一生懸命な社員だったよ。そして誰よりも成功に飢えていた人間だったね。なにせ人あたりも態度もすごくキツいやつでね、彼は話している相手が馬鹿だと思えば「お前はどうしようもない馬鹿だ」とすぐにはっきり言うやつだったよ。だから友達もすくなかったね。


Q10. クレイジーかつ人あたりもきつい。そんな彼をどうして雇おうと思ったのですか?

彼の「情熱」の一言につきるね。自分のやっていることに夢と野心を持ち、自分の仕事をこよなく愛している人ほど、発揮するアウトプットも並はずれている。当時僕はそういった人間を集めたいと願っていたからね。


Q11. スティーブをはじめ、アタリはどのようにして才能あふれる社員を集めたのですか?
本当に情熱を持って何かを成し遂げたいと思っている人間は、彼らから私たちを見つけてコンタクトをとってくるんだよ。僕たちが彼らを見つけたんじゃない。


Q10. あなたやスティーブにとっての起業家としての成功哲学は何ですか?

何か新しいものを作ろうすると、まわりがすぐ「そんなアイディアは受け入れられない。」「馬鹿みたいだ。」と言う。まずそれ自体が間違いだと気付くこと。新しいものをつくるということはいくつかのルールをこわしていくということ。僕がアタリをはじめようとした時、母は「そんなに良い仕事についていながら何故やめるだなんて言うの!?」と何度もせめられたよ。自分が夢をもっているのなら、その夢の実現のために人はリサーチをするよね。自分の夢について誰よりも詳しくなっていたいから。そのリサーチを終えた上で、その夢の中に確信を得られた時、周りがとやかく言う事に耳を傾ける必要があるかどうかを考える必要があるね。 そしてもう一つは、最近の起業家は「皆が求めているもの」をつくる傾向にある。でもこれはすごくリスキーなんだよ。なぜなら皆が求めているものが分かっているのであればそれを何らかの手段で満たすことは難しくはないからだ。アイディアは新しいマーケットをつくるというところにフォーカスして練るというのも大事だね。

リタイアは自分にとって死ぬのも同然



Q11. ノーランさんと同年代の方のほとんどはすでにキャリアからリタイアしています。あなたが挑戦し続ける理由は何ですか?
僕は死ぬまでにあと12個のビジネスをつくりあげると決めている。今までに22のビジネスに携わり築き上げてきた。4つのビジネスに失敗し利益のでないビジネスも他にいくつかあった。それでもキャリアからのリタイアは僕にとって死ぬのも同然なんだ。まだまだやりたいことがありすぎる。将来何十年先にくるであろう未来をもっとはやく実現したいし、常に未来を生きていたいからね。


Q12. あなたが次に成し遂げたいことは何ですか?
もしそれを教えたら僕は君を殺さないといけないね。(一同笑) そうだね。あまり詳細を話すつもりはないけれど、新しいエンターテイメントを提供するシアターや新しいシリーズのゲーム、パーソナルロボットや新しい時間の使い方なんかを考えているよ。もし何かに挑戦して失敗したも、それであきらめてしまえばそれは本当の意味で失敗になるけれど、それはテストだったと言えれば次に進めるよね。今は随分とテクノロジーが発達した分新しい何かを産むということが以前よりずっと簡単になっているんだよ。

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前編の記事はこちら。ゲーム学習やNintendoの今について言及されています。