ゲーミフィケーションで営業成果を最大化するAmbition - 共同創業者のBrian Trautscholdへのインタビュー





著名起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Ambitionの共同創業者であるBrian Trautschold氏にインタビューを行った。Ambitionは売上げデータなどを基にチームパフォーマンスを確認、かつチーム同士で競争できるセールス部門向けのプロダクトである。著名アクセラレーターのY Combinator出身のチームで、SV AngelやGoogle Venturesなどの著名VCから資金調達を行っている。

インテリジェンスとゲーミフィケーションの2つの点でチーム成果を最大化


Q1. まずプロダクトの説明からお願い致します。
製品名をAmbitionと言い、主に企業のセールス部門向けの製品です。Ambitionはチームベースで売上を競うことのできる、ゲーミフィケーションの概念を備えたプロダクトです。具体的には、各社員やチームの売上げデータなど、数値化出来るデータをいくつか集計し、チーム同士で競争できます。社員とチーム生産性を高めたり、経営の意思決定に活かしてもらうというのが最終的にAmbitionが提供できる価値です。


Q2. Ambitionはスタートアップ向けに作られたプロダクトなのでしょうか。
スタートアップに限定しているわけではありません。10 - 50 人の社員を持つ会社から、1000人以上の社員を抱える会社まで、幅広い顧客層がいます。


Q3. 現在の顧客数はどの程度なんでしょうか。
現在の顧客数は25前後です。直近の数ヶ月でここまで顧客数が伸びたので、なかなかいい伸び率だと思っています。ユーザー数としては、25の会社で、1000人以上のユーザーの方に使ってもらっている状況です。


Q4. どのような顧客獲得戦略をお持ちでしょうか。
自分達のネットワークの中から、特にセールス部門の成果を伸ばしたい会社に直接売り込むという形をとっています。


Q5. アメリカ国外には顧客はいるのでしょうか。
アイルランド、イギリス、シンガポール、マレーシア、アラブ首長国連邦にいます。これから日本や中国でも顧客を獲得したいと思っています。


Q6. 国外向けにローカライズをしているのでしょうか。
言語面で言うとローカライズされていません。ですが、各国でどのようなセールスの文化が持たれているかなどのリサーチや、現地の人との意見交換はしました。そのため、セールスに関する各数値データが、どのようにチーム成果に影響するかなどのシステム上のロジックは各国ごとに違っており、ローカライズされています。


Q7. 競合はいるのでしょうか。
全く同じ市場を取り合うような競合はいません。ですが、私達のようにゲーミフィケーションの概念を使って売上高を競うようなプロダクトは多数存在しており、広義では競合と言えます。


Q8. どのようにこのゲーミフィケーションという考えに至ったのですか。
顧客からフィードバックを受けながら、かつ顧客がどのような製品を欲しているのかを考えている内に行き着いたのがゲーミフィケーションです。


Q9. Ambitionというビジネスアイデアはどのように思いついたのでしょうか。
共同創業者それぞれのバックグラウンドが組み合わさって出来ています。ゲーム会社でのバックグラウンド、エンジニアなど技術面のバックグラウンドなどが合わさって思いついたといえるでしょう。


Q10. どのような理由でビジネスを始められたのでしょうか?
自分達のプロダクトを通じて、顧客の生活をもっと豊かにし、大きな価値を与えたいという思いが大きな理由ですね。


Q11. Yコンビネーターでの経験をお伺いさせてください。
実際、Yコンビネータに入る前からチーム全員で、本当にYコンビネータに入る価値があるのかどうかはすごく議論しました。最終的には、シリコンバレーのネットワークに多くアクセスできますし、多くの事を学べると考え入学を決めました。

プログラム中は、毎週1回のディナーとミーティングをパートナーかメンターと持ちます。言い換えればそれ以外はほとんど自分のプロダクトに時間を割けるのです。しかし毎週ある、たった1時間の ミーティングがものすごくプレッシャーのかかるものでしたね。


Q12. Yコンビネータに受かるための秘訣があれば教えてください。
まずYコンビネータのパートナー達は数百、数千のスタートアップをチェックしています。そのため、すぐに自分達のサービスを簡潔に言えるようにして、どこがユニークポイントなのかを説明できるようにしておくべきでしょう。

また、Yコンビネータに応募する前からでもネットワークは大事です。常にYコンビネータの人たちとコミュニケーションを取ることは非常に大切です。なぜなら、応募前からフィードバックをもらえたりするからです。

そして、Yコンビネータのアプリケーションに書いてある問題は示唆に富む物が多く、このような問いを練習がてら答えておくのもためになるでしょう。


Q13. トップティアVCから資金調達する上で大事なことはなんでしょうか。
VCが見ている点は2つあります。1つは成長率です。具体的には売上やダウンロード数、ユーザー数などの具体的な数値に彼らは興味があり、そこから分かる成長率が良ければ投資を真剣に考えるでしょう。

2つ目が、インパクトです。各スタートアップのアイデアが市場に出て、どのように私達の生活にインパクトを与えるのかを見ています。もしインパクトを与えられるようなサービス・プロダクトであれば投資をしたがるでしょう。


Q14. トップティアのVCから資金調達を行ったことは、どのような面で役立ちましたか。
これも2つあります。1つは信頼です。いい投資家から投資されていれば、言い換えればそれだけ信頼されている証拠です。これはビジネスをしていく上で非常に役立ちます。

2つ目は、ネットワークです。ビジネスをスケールする際や、何か問題が起きた時に相談できる人をすぐに紹介してもらえるので、この点も非常に助かります。


Q15. 拠点をアメリカ南部のテネシー州においていますが、何か理由があるのでしょうか。
環境面で非常に優れているからです。自然が多く、働きやすいというのはもちろん、NASA、MIT、Harverd、CiscoやGoogleなど、著名大学、政府機関、企業出身の優秀なエンジニア集まる環境があるのがテネシー州です。このような自然、人材の「資源」にアクセスできる点を気に入っており、テネシー州に拠点を持っています。


Q16. 最後の質問です。これからAmbitionはどのようになっていくと思われますか。
集計されたデータを基に、チーム成果を最大限活かすという言わば「インテリジェンス」なやり方。このようなデータを使ってチームマネージメントするやり方はこれからトレンドとなっていくでしょう。

一方で、上記のようにデータを駆使しながらも、「ゲーミフィケーション」の考えを使いながら、チームで売上を競うことができるのがAmbitionです。「インテリジェンス」なやり方と、「ゲーミフィケーション」というユニークポイントで、今後は経営の意思決定の手助けになれるのが私達のAmbitionだと考えています。

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ゲーミフィケーションで営業成果を最大化するAmbition - 共同創業者のBrian Trautscholdへのインタビュー





著名起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Ambitionの共同創業者であるBrian Trautschold氏にインタビューを行った。Ambitionは売上げデータなどを基にチームパフォーマンスを確認、かつチーム同士で競争できるセールス部門向けのプロダクトである。著名アクセラレーターのY Combinator出身のチームで、SV AngelやGoogle Venturesなどの著名VCから資金調達を行っている。

インテリジェンスとゲーミフィケーションの2つの点でチーム成果を最大化


Q1. まずプロダクトの説明からお願い致します。
製品名をAmbitionと言い、主に企業のセールス部門向けの製品です。Ambitionはチームベースで売上を競うことのできる、ゲーミフィケーションの概念を備えたプロダクトです。具体的には、各社員やチームの売上げデータなど、数値化出来るデータをいくつか集計し、チーム同士で競争できます。社員とチーム生産性を高めたり、経営の意思決定に活かしてもらうというのが最終的にAmbitionが提供できる価値です。


Q2. Ambitionはスタートアップ向けに作られたプロダクトなのでしょうか。
スタートアップに限定しているわけではありません。10 - 50 人の社員を持つ会社から、1000人以上の社員を抱える会社まで、幅広い顧客層がいます。


Q3. 現在の顧客数はどの程度なんでしょうか。
現在の顧客数は25前後です。直近の数ヶ月でここまで顧客数が伸びたので、なかなかいい伸び率だと思っています。ユーザー数としては、25の会社で、1000人以上のユーザーの方に使ってもらっている状況です。


Q4. どのような顧客獲得戦略をお持ちでしょうか。
自分達のネットワークの中から、特にセールス部門の成果を伸ばしたい会社に直接売り込むという形をとっています。


Q5. アメリカ国外には顧客はいるのでしょうか。
アイルランド、イギリス、シンガポール、マレーシア、アラブ首長国連邦にいます。これから日本や中国でも顧客を獲得したいと思っています。


Q6. 国外向けにローカライズをしているのでしょうか。
言語面で言うとローカライズされていません。ですが、各国でどのようなセールスの文化が持たれているかなどのリサーチや、現地の人との意見交換はしました。そのため、セールスに関する各数値データが、どのようにチーム成果に影響するかなどのシステム上のロジックは各国ごとに違っており、ローカライズされています。


Q7. 競合はいるのでしょうか。
全く同じ市場を取り合うような競合はいません。ですが、私達のようにゲーミフィケーションの概念を使って売上高を競うようなプロダクトは多数存在しており、広義では競合と言えます。


Q8. どのようにこのゲーミフィケーションという考えに至ったのですか。
顧客からフィードバックを受けながら、かつ顧客がどのような製品を欲しているのかを考えている内に行き着いたのがゲーミフィケーションです。


Q9. Ambitionというビジネスアイデアはどのように思いついたのでしょうか。
共同創業者それぞれのバックグラウンドが組み合わさって出来ています。ゲーム会社でのバックグラウンド、エンジニアなど技術面のバックグラウンドなどが合わさって思いついたといえるでしょう。


Q10. どのような理由でビジネスを始められたのでしょうか?
自分達のプロダクトを通じて、顧客の生活をもっと豊かにし、大きな価値を与えたいという思いが大きな理由ですね。


Q11. Yコンビネーターでの経験をお伺いさせてください。
実際、Yコンビネータに入る前からチーム全員で、本当にYコンビネータに入る価値があるのかどうかはすごく議論しました。最終的には、シリコンバレーのネットワークに多くアクセスできますし、多くの事を学べると考え入学を決めました。

プログラム中は、毎週1回のディナーとミーティングをパートナーかメンターと持ちます。言い換えればそれ以外はほとんど自分のプロダクトに時間を割けるのです。しかし毎週ある、たった1時間の ミーティングがものすごくプレッシャーのかかるものでしたね。


Q12. Yコンビネータに受かるための秘訣があれば教えてください。
まずYコンビネータのパートナー達は数百、数千のスタートアップをチェックしています。そのため、すぐに自分達のサービスを簡潔に言えるようにして、どこがユニークポイントなのかを説明できるようにしておくべきでしょう。

また、Yコンビネータに応募する前からでもネットワークは大事です。常にYコンビネータの人たちとコミュニケーションを取ることは非常に大切です。なぜなら、応募前からフィードバックをもらえたりするからです。

そして、Yコンビネータのアプリケーションに書いてある問題は示唆に富む物が多く、このような問いを練習がてら答えておくのもためになるでしょう。


Q13. トップティアVCから資金調達する上で大事なことはなんでしょうか。
VCが見ている点は2つあります。1つは成長率です。具体的には売上やダウンロード数、ユーザー数などの具体的な数値に彼らは興味があり、そこから分かる成長率が良ければ投資を真剣に考えるでしょう。

2つ目が、インパクトです。各スタートアップのアイデアが市場に出て、どのように私達の生活にインパクトを与えるのかを見ています。もしインパクトを与えられるようなサービス・プロダクトであれば投資をしたがるでしょう。


Q14. トップティアのVCから資金調達を行ったことは、どのような面で役立ちましたか。
これも2つあります。1つは信頼です。いい投資家から投資されていれば、言い換えればそれだけ信頼されている証拠です。これはビジネスをしていく上で非常に役立ちます。

2つ目は、ネットワークです。ビジネスをスケールする際や、何か問題が起きた時に相談できる人をすぐに紹介してもらえるので、この点も非常に助かります。


Q15. 拠点をアメリカ南部のテネシー州においていますが、何か理由があるのでしょうか。
環境面で非常に優れているからです。自然が多く、働きやすいというのはもちろん、NASA、MIT、Harverd、CiscoやGoogleなど、著名大学、政府機関、企業出身の優秀なエンジニア集まる環境があるのがテネシー州です。このような自然、人材の「資源」にアクセスできる点を気に入っており、テネシー州に拠点を持っています。


Q16. 最後の質問です。これからAmbitionはどのようになっていくと思われますか。
集計されたデータを基に、チーム成果を最大限活かすという言わば「インテリジェンス」なやり方。このようなデータを使ってチームマネージメントするやり方はこれからトレンドとなっていくでしょう。

一方で、上記のようにデータを駆使しながらも、「ゲーミフィケーション」の考えを使いながら、チームで売上を競うことができるのがAmbitionです。「インテリジェンス」なやり方と、「ゲーミフィケーション」というユニークポイントで、今後は経営の意思決定の手助けになれるのが私達のAmbitionだと考えています。

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