卒業生はUberやDropboxへ、12週間で一流のグロースハッカーへと育て上げるTradecraft - 創業者Misha Chellamへのインタビュー




著名起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Tradecraftの創業者であるMisha Chellam氏にインタビューを行った。Tradecraftは、12週間でグロースハッカーとしての能力を習得するブートキャンプを提供している。卒業後に就職先が見つからない場合は学費が全額返金されることが特徴だ。卒業生は、UberやDropbox等の優良企業に就職している実績を持つ。日本からはProducTindの開発者のYusuke Matsumura氏が参加していた。また今回は、TradeCraftでグロースハッキングの講師を担当しているGraham Hunter氏へも合わせてインタビューを実施した。

12週間のプログラムでトラクションサイドのプロフェッショナルへ



Q1. まずTradecraftのプログラム紹介からお願いします。
はじめに、私たちのプログラムはエンジニア育成向けのものではないというのが前提にあります。ターゲットはユーザー獲得のプロフェッショナルを目指す人です。言い換えれば、ユーザー獲得もしっかりと考えることができ、かつエンジニアやプログラマーの持つ技術知識に関しても精通したいと考える人がターゲットです。

大きく分けて3つのプログラムを提供しています。1つは、セールス&ビジネスディベロップメント、2つ目がテクニカル•グロースマーケティング、3つ目がユーザーエクスペリエンス•プロダクトデザイン。

そして授業の内容は、各種のプログラムに関連する分野で10ー15年経験のあるインストラクターの講習と、実際の企業プロジェクトの受講で構成されています。実際の企業プロジェクトを行うことで、生徒は実際に企業で自分の知識、経験をどう活かせるかを知ることができます。


Q2. どういった経歴がTradecraftのアイデアにつながったのでしょうか。
Blumberg CapitalというVCの会社に勤めていたい時がきっかけでした。このVCはシードやステージAのスタートアップに投資をしていました。

そのVCに勤めていた時、2つのことに気づきました。1つは、多くのスタートアップがエンジニアやプログラマー中心のチームで構成されていること。2つ目は、問題解決型のビジネスモデルを持っていて市場を発掘出来ていたとしても、プロダクト自体が市場に適応できないというギャップがあること。言い換えれば、技術屋中心のチームだからこそ、ユーザーが好むプロダクトをなかなか生み出せない、もしくはマーケティングできないという問題があることに気付いたのです。

そこで、セールス、マーケティングやグロースハッキングの知識がある技術屋がスタートアップにいれば、この問題を改善することができるのではないかと考え、TradeCraft創設のアイデアに至りました。


Q3. LinkedInやUberで第一線の経験を積んだメンターが多数いますが、どのようにこの豪華なメンター陣を揃えたのでしょうか。
前述のようなTradeCraftのアイデアが固まった時に、シリコンバレーエリアのテック系の会社に声かけました。彼らは優秀なグロースハッカーらがTradeCraftから調達できるのであれば、ぜひセールス部門やマーケティング部門の中から何人か講師となる人材を紹介すると言ってくれました。そうしていまのメンター陣を揃えました。


Q4. 生徒候補者の選抜に関してどのような点を重視して見ているのでしょうか。
2点あります。1つ目は、過去に成功した経験を持っているのかどうか。例えば、有名な大学へ行ったことあるのかとか、有名コンサルや銀行への勤務経験があるかなどが挙げられます。2つ目は、野心的に学ぼうとする姿勢です。このプログラムを受けていく中で常にベストを尽くして結果を出していけるかを見ています。


Q5. このプログラムはどんな人にとって最適だと思われますか。
起業家にはあまり向いていないと思っています。私たちはプログラム終了後に、就職先企業のためにTradecraftで培ったグロースハッキングやマーケティング、ユーザーエクスペリエンスに関するスキル•知識を活用したい人向けにプログラムを提供しており、そういう心構えを持った人に最適なプログラムだと思っています。


Q6. 卒業後、就職先が見つからなかった生徒に対して返金システムをお持ちですが、どういう場合に適応され、それはTradeCraftに対してどう影響するのでしょうか。
過去に26人前後の学生が卒業して行き、1人だけが返金を要求しました。まず前提として、このプログラムに入ることができるのは、競争倍率の高い中、勝ち抜いてきたいわゆる勝者だけであり、プログラムをやり抜けた人はそれ以上の勝者です。そのような勝者の中で仕事をもらえずに返金を要求する生徒は、おおよそ態度の悪さから仕事をもらえない状態に至っていると考えています。

私たちのプログラムはそれほどまでに綿密に作られていると確信しています。言い換えれば、悪い態度の生徒が、就職活動の際にTradeCraftの名前を語られるのは絶対に嫌です。そのような生徒とTradeCraftが今後一切関わりを持たないようにするために、$12,000の返金額を払うのは安いと私たちは考えています。


Q7. 卒業した生徒のキャリアはだいたいどんな風になっているのでしょうか。
YouTube、Dropbox、Eventbriteなど、多くの素晴らしいスタートアップや、これから将来大企業になりうる会社に入ります。


Q8. 今後は、日本から生徒をもっと受け入れる予定でしょうか。もしそうなら、なぜそうお考えなのでしょうか。
もちろんです。理由としては、日本人の価値観がTradeCraftのそれと共通しているからです。素晴らしい製品を作るために全身全霊をかける精神や、自分たちが提供しているサービスに対するプライドなどは見習う点であり、そのような仕事観を持った日本人をぜひ迎え入れたいです。


Q9. アメリカ国外からは何人ほどの生徒がプログラムに参加しているのでしょうか。
10 - 15%がアメリカ国外からの生徒で、ポーランド、ドイツやカナダなどから来ています。これからも多くの国々から生徒を迎え入れたいと考えています。


Q10. 他のグロースハック向けのプログラムと比べて、どこがTradeCraftの特徴になるとお考えでしょうか。
2つあります。1つは質の高い生徒とメンターがいるコミュニティーです。2つ目が、セールス、グロースハッキング、ユーザーエクスペリエンスに強く、かつエンジニアやプログラマーの持つ技術知識にも精通している人を輩出できる点です。


Q11. これから生徒になるであろう日本人に対してメッセージがあればお願いします。
もしスタートアップで働いて、何かイノベーションを起こしたいけどエンジニア、プログラマーではない方がいたらまだ遅くはありません。私たちと一緒に変わりましょう。



今回は、TradeCraftでグロースハッキングのクラスを担当しているGraham Hunter氏にもインタビューを実施した。Graham氏はGoodaprilやMediasmithなどでの勤務経験を持っているグロースハッカーである。


Q12. 現在グロースハッキングの授業を担当していらっしゃいますが、どのようなスタイル、カリキュラムで授業を進めているのでしょうか。
グロースハッキングのフレームワークを教えるようにしています。従来の古典マーケティングはユーザー獲得の戦術を理論を使って考えたりするものですが、グロースハッキングは定量データを基にマーケティング戦術を考えるものです。そのため、私達は従来のマーケティング戦略以外に、データ解析のやり方などのフレームワークを教えています。


Q13. プログラム候補者はどのような基準で選定しているのでしょうか。
3つの点を見ています。1つは好奇心。私にとって、好奇心とは成功を後押しする最も大きな原動力と思っています。そして人間の最も核となる価値観であると思っています。具体的には、疑問が浮かび上がったらすぐにGoogleで調べたり、情報を知ってる人にメールしたりするような人です。そのような生徒を欲しています。

2点目は、学ぶ姿勢です。好奇心を持って、長期スパンの姿勢でずっと何かを学び続けられる姿勢を持っているかを見ています。

最後に3つ目は、思考力です。ものすごいスピード感を持って考えることができる思考力を持っているのかを基準として見ます。


Q14. どのような人がグロースハッキングのクラスを取るべきだと思われますか。
大きく4人のタイプの人に取って欲しいです。1人目が、シングルチャンネルマーケター。このタイプの人はSEOやメールマーケティングなどたった1つの分野だけで仕事をしてきた人です。このようなシングルチャンネルマーケターの人は他の分野の知識、スキルが身につくことでしょう。

2人目が、ブランドマーケターです。特にコンサル業の人は顧客企業のブランドやマーケティング戦略を考えていると思いますが、実行フェーズに まで関わることはないはずです。このようなマーケティングを実行したことのない人は、TradeCraftのプログラムを通じてどのようにマーケティング戦略が実行に移されていくのかを経験できるでしょう。

3人目が、最近大学を卒業して、1、2年のキャリアを持つ人です。大学ではケーススタディーを用いて勉強していたのでしょうが、それだけではほとんど足りず、通用しないことをプログラムを通じて知ることでしょう。

4人目として、個人的には起業家もグロースハックの授業をとるべきだと思います。例えばTechStarやYコンビネーター、500 Startupsなどのアクセレーターに入るとハッカーになれとよく言われますが、市場にフィットしたプロダクトを提供できなければ意味がありません。そのような市場戦略を学ぶためにグロースハックを学ぶべきでしょう。

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卒業生はUberやDropboxへ、12週間で一流のグロースハッカーへと育て上げるTradecraft - 創業者Misha Chellamへのインタビュー




著名起業家へのインタビューシリーズ。今回は、Tradecraftの創業者であるMisha Chellam氏にインタビューを行った。Tradecraftは、12週間でグロースハッカーとしての能力を習得するブートキャンプを提供している。卒業後に就職先が見つからない場合は学費が全額返金されることが特徴だ。卒業生は、UberやDropbox等の優良企業に就職している実績を持つ。日本からはProducTindの開発者のYusuke Matsumura氏が参加していた。また今回は、TradeCraftでグロースハッキングの講師を担当しているGraham Hunter氏へも合わせてインタビューを実施した。

12週間のプログラムでトラクションサイドのプロフェッショナルへ



Q1. まずTradecraftのプログラム紹介からお願いします。
はじめに、私たちのプログラムはエンジニア育成向けのものではないというのが前提にあります。ターゲットはユーザー獲得のプロフェッショナルを目指す人です。言い換えれば、ユーザー獲得もしっかりと考えることができ、かつエンジニアやプログラマーの持つ技術知識に関しても精通したいと考える人がターゲットです。

大きく分けて3つのプログラムを提供しています。1つは、セールス&ビジネスディベロップメント、2つ目がテクニカル•グロースマーケティング、3つ目がユーザーエクスペリエンス•プロダクトデザイン。

そして授業の内容は、各種のプログラムに関連する分野で10ー15年経験のあるインストラクターの講習と、実際の企業プロジェクトの受講で構成されています。実際の企業プロジェクトを行うことで、生徒は実際に企業で自分の知識、経験をどう活かせるかを知ることができます。


Q2. どういった経歴がTradecraftのアイデアにつながったのでしょうか。
Blumberg CapitalというVCの会社に勤めていたい時がきっかけでした。このVCはシードやステージAのスタートアップに投資をしていました。

そのVCに勤めていた時、2つのことに気づきました。1つは、多くのスタートアップがエンジニアやプログラマー中心のチームで構成されていること。2つ目は、問題解決型のビジネスモデルを持っていて市場を発掘出来ていたとしても、プロダクト自体が市場に適応できないというギャップがあること。言い換えれば、技術屋中心のチームだからこそ、ユーザーが好むプロダクトをなかなか生み出せない、もしくはマーケティングできないという問題があることに気付いたのです。

そこで、セールス、マーケティングやグロースハッキングの知識がある技術屋がスタートアップにいれば、この問題を改善することができるのではないかと考え、TradeCraft創設のアイデアに至りました。


Q3. LinkedInやUberで第一線の経験を積んだメンターが多数いますが、どのようにこの豪華なメンター陣を揃えたのでしょうか。
前述のようなTradeCraftのアイデアが固まった時に、シリコンバレーエリアのテック系の会社に声かけました。彼らは優秀なグロースハッカーらがTradeCraftから調達できるのであれば、ぜひセールス部門やマーケティング部門の中から何人か講師となる人材を紹介すると言ってくれました。そうしていまのメンター陣を揃えました。


Q4. 生徒候補者の選抜に関してどのような点を重視して見ているのでしょうか。
2点あります。1つ目は、過去に成功した経験を持っているのかどうか。例えば、有名な大学へ行ったことあるのかとか、有名コンサルや銀行への勤務経験があるかなどが挙げられます。2つ目は、野心的に学ぼうとする姿勢です。このプログラムを受けていく中で常にベストを尽くして結果を出していけるかを見ています。


Q5. このプログラムはどんな人にとって最適だと思われますか。
起業家にはあまり向いていないと思っています。私たちはプログラム終了後に、就職先企業のためにTradecraftで培ったグロースハッキングやマーケティング、ユーザーエクスペリエンスに関するスキル•知識を活用したい人向けにプログラムを提供しており、そういう心構えを持った人に最適なプログラムだと思っています。


Q6. 卒業後、就職先が見つからなかった生徒に対して返金システムをお持ちですが、どういう場合に適応され、それはTradeCraftに対してどう影響するのでしょうか。
過去に26人前後の学生が卒業して行き、1人だけが返金を要求しました。まず前提として、このプログラムに入ることができるのは、競争倍率の高い中、勝ち抜いてきたいわゆる勝者だけであり、プログラムをやり抜けた人はそれ以上の勝者です。そのような勝者の中で仕事をもらえずに返金を要求する生徒は、おおよそ態度の悪さから仕事をもらえない状態に至っていると考えています。

私たちのプログラムはそれほどまでに綿密に作られていると確信しています。言い換えれば、悪い態度の生徒が、就職活動の際にTradeCraftの名前を語られるのは絶対に嫌です。そのような生徒とTradeCraftが今後一切関わりを持たないようにするために、$12,000の返金額を払うのは安いと私たちは考えています。


Q7. 卒業した生徒のキャリアはだいたいどんな風になっているのでしょうか。
YouTube、Dropbox、Eventbriteなど、多くの素晴らしいスタートアップや、これから将来大企業になりうる会社に入ります。


Q8. 今後は、日本から生徒をもっと受け入れる予定でしょうか。もしそうなら、なぜそうお考えなのでしょうか。
もちろんです。理由としては、日本人の価値観がTradeCraftのそれと共通しているからです。素晴らしい製品を作るために全身全霊をかける精神や、自分たちが提供しているサービスに対するプライドなどは見習う点であり、そのような仕事観を持った日本人をぜひ迎え入れたいです。


Q9. アメリカ国外からは何人ほどの生徒がプログラムに参加しているのでしょうか。
10 - 15%がアメリカ国外からの生徒で、ポーランド、ドイツやカナダなどから来ています。これからも多くの国々から生徒を迎え入れたいと考えています。


Q10. 他のグロースハック向けのプログラムと比べて、どこがTradeCraftの特徴になるとお考えでしょうか。
2つあります。1つは質の高い生徒とメンターがいるコミュニティーです。2つ目が、セールス、グロースハッキング、ユーザーエクスペリエンスに強く、かつエンジニアやプログラマーの持つ技術知識にも精通している人を輩出できる点です。


Q11. これから生徒になるであろう日本人に対してメッセージがあればお願いします。
もしスタートアップで働いて、何かイノベーションを起こしたいけどエンジニア、プログラマーではない方がいたらまだ遅くはありません。私たちと一緒に変わりましょう。



今回は、TradeCraftでグロースハッキングのクラスを担当しているGraham Hunter氏にもインタビューを実施した。Graham氏はGoodaprilやMediasmithなどでの勤務経験を持っているグロースハッカーである。


Q12. 現在グロースハッキングの授業を担当していらっしゃいますが、どのようなスタイル、カリキュラムで授業を進めているのでしょうか。
グロースハッキングのフレームワークを教えるようにしています。従来の古典マーケティングはユーザー獲得の戦術を理論を使って考えたりするものですが、グロースハッキングは定量データを基にマーケティング戦術を考えるものです。そのため、私達は従来のマーケティング戦略以外に、データ解析のやり方などのフレームワークを教えています。


Q13. プログラム候補者はどのような基準で選定しているのでしょうか。
3つの点を見ています。1つは好奇心。私にとって、好奇心とは成功を後押しする最も大きな原動力と思っています。そして人間の最も核となる価値観であると思っています。具体的には、疑問が浮かび上がったらすぐにGoogleで調べたり、情報を知ってる人にメールしたりするような人です。そのような生徒を欲しています。

2点目は、学ぶ姿勢です。好奇心を持って、長期スパンの姿勢でずっと何かを学び続けられる姿勢を持っているかを見ています。

最後に3つ目は、思考力です。ものすごいスピード感を持って考えることができる思考力を持っているのかを基準として見ます。


Q14. どのような人がグロースハッキングのクラスを取るべきだと思われますか。
大きく4人のタイプの人に取って欲しいです。1人目が、シングルチャンネルマーケター。このタイプの人はSEOやメールマーケティングなどたった1つの分野だけで仕事をしてきた人です。このようなシングルチャンネルマーケターの人は他の分野の知識、スキルが身につくことでしょう。

2人目が、ブランドマーケターです。特にコンサル業の人は顧客企業のブランドやマーケティング戦略を考えていると思いますが、実行フェーズに まで関わることはないはずです。このようなマーケティングを実行したことのない人は、TradeCraftのプログラムを通じてどのようにマーケティング戦略が実行に移されていくのかを経験できるでしょう。

3人目が、最近大学を卒業して、1、2年のキャリアを持つ人です。大学ではケーススタディーを用いて勉強していたのでしょうが、それだけではほとんど足りず、通用しないことをプログラムを通じて知ることでしょう。

4人目として、個人的には起業家もグロースハックの授業をとるべきだと思います。例えばTechStarやYコンビネーター、500 Startupsなどのアクセレーターに入るとハッカーになれとよく言われますが、市場にフィットしたプロダクトを提供できなければ意味がありません。そのような市場戦略を学ぶためにグロースハックを学ぶべきでしょう。

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