動画広告の時代に最高のソリューションを提供するVirool - 共同創業者兼CEOのAlexander Debelovへのインタビュー



ベイエリアの起業家インタビューシリーズ。今回は、Viroolの共同創業者兼CEOのAlexander Debelov氏にインタビューを行った。Viroolはセルフサービス型のネイティブ動画広告向けプラットフォームである。著名アクセラレーターY Combinator出身のチームで、Plug & Play VenturesやMenlo Venturesなどの著名VCから資金調達を行っている。

時代は動画広告、もっと効果的なソリューションを



Q1. まずViroolの説明からお願い致します。
Viroolはネイティブ広告向けの動画マーケティングプラットフォームを提供する企業です。現在、Facebook, Twitterや Pinterestがネイティブ広告を利用していますが、それでもしっかりと効果的な広告戦略をしなければ、多くの動画が注目されずに広告としての存在が薄れてしまいます。

そこで顧客はVirooを使い、自分でキーワードを設定することで、そのキーワードを入力したターゲット層に効果的に自分の動画広告を見せることが出来ます。また、宣伝対象となる国・地域も設定可能です。このようにセルフサービス形式で動画広告を効果的にターゲット層に見せることが出来るというサービスがViroolです。


Q2. 最も特徴的な点はどこだとお考えでしょうか。
顧客の動画広告がインターネットでシェアされることに重きを置いている点です。多くの企業はテレビ向けとインターネット向けの2つのプラットフォーム向けに動画を作っていましたが、テレビ広告の効果は徐々に薄れてきています。これからはSNS(ソーシャルネットワークワービス)などのインターネットプラットフォームでシェアされてマーケティング効果を最大限に引き出すことを目標としなければいけません。Viroolの特徴はこのインターネット上でシェアされることを重要視している点です。


Q3.サービスを利用した場合のメリットを顧客に示すことが難しい立ち上げ期に、どのように顧客を獲得したのでしょうか。
確かに顧客にとって、Viroolを使ってどの程度広告効果が増えるのかは未知数でした。ですが、私達が集めたデータと市場予測を用いてピッチをしたら、積極的に使ってくれる姿勢を見せてくれたのが幸いしましたね。立ち上げ期に顧客が信頼してくれたため、そこから徐々に顧客数を増やしていくことが出来ました。


Q4. 顧客数はどの程度いるのでしょうか。
現在3万の顧客に使ってもらっています。大企業ばかりでなく、口コミでKickstarterなどでキャンペーンをやりたいベンチャー企業も参加してくれています。


Q5. どのケースが最も成功したのでしょうか。
トルコ航空の動画広告が成功例の1つです。2013で最も成功した動画広告であり、1億人以上の人に観られました。また、データを基に最もよく観られる部分をTVコマーシャル化したので、さらなる動画広告効果の向上につながっています。


Q6. 日本市場進出は考えているのでしょうか。
もちろんです。日本市場は世界で2番目に大きな市場であるため、日本市場市場進出は必須と考えています。すでに日本には数社の顧客がいます。


Q7. このビジネスアイデアをどのように思いついたのでしょうか。
元々動画制作関連の会社で働いていました。企業が動画広告作成を外注してきて、その動画を応募してきた動画製作者が作り、コンペ形式で企業が選ぶというプラットフォームを運営する会社でした。ほとんどの場合、学生が動画を制作し、応募してきます。そして多くの学生が15秒や30秒の長さではなく、比較的長い動画を作る傾向にあり、これを企業側はとても気に入っていました。

この長めの動画はインターネット向けであることを確信し、かつFacebookがようやく台頭してきた当時、長い動画が好まれてシェアされるということに気づきました。こうして長めの動画広告をインターネット上でシェアされるのを促進するようなプラットフォームを作るというアイデアに行き着きました。


Q8. セルフサービス型のビジネスモデルですが、Viroolを利用する際、どのような動画広告戦略を持てばいいのでしょうか。
なにかしらの仮定を持って動画広告を展開すべきでしょう。まずは小さなターゲットで実験を繰り返して、反応、そしてデータを集めるべきです。例えば、どんな人が見てるのか、どの程度の時間見るのか、どのくらいのシェア数などのデータを集めましょう。


Q9. ViroolはYコンビネータ(以下YC)に参加していましたが、YCに参加することの最も役立つ点は何でしょうか。
1つ目はネットワークです。同期のファウンダーとのネットワークは然り、シリコンバレーとのネットワークという意味では、新進気鋭の起業家にとっては最高のリソースとなるでしょう。また、いろんな投資家にコンタクト出来る取る点も有益でした。紹介してもらった投資家にピッチすれば、資金調達が出来ずとも、いろんなアドバイスをくれます。

2つ目は同期からのフィードバックです。自分でやるより圧倒的にすぐにビジネスモデルを改善出来ます。ずっと昔にビジネスに成功した人ではなく、今ビジネスをしている人からフィードバックをもらえる環境が良かったと言えます。


Q10. YCに入るための秘訣はなんでしょうか。
秘訣としては、YCに入るためだけにビジネスモデル、プロダクト、サービスを作るなということです。YCに入ったら成功するというのは大間違いです。そのような思考回路に陥らないことが秘訣と言えるでしょう。


Q11. 数多くの投資家から資金調達をされていますが、投資家が重視している点はなんでしょうか。
投資家達は2つのタイプの企業を待っています。1つは、既存の市場を打ち壊す企業。もしくはトレンドに上手く乗れる企業です。

Viroolの場合、多くの人が動画広告を見なくなり、特にTV動画広告効果は薄れてきている中、どうやってターゲット層にリーチするのかという企業側の問題に気づきました。これをモバイルやウェブ重視の動画広告形態に適応させて解決するというやり方で、資金調達に成功しました。言わばこれはモバイルという「トレンド」に乗る企業として投資家にアプローチしたのです。


Q12. Viroolはこれからどのように成長していくと思われますか。
広義で、デジタル動画広告市場はアメリカでは70億ドルの市場ですが、世界規模で言えば3000億ドルの市場です。この数字が表しているように、これからは世界展開を目指し、将来的には10万の顧客を抱える動画広告企業になり、広告市場を変える企業へと成長しているでしょう。

Viroolのページはこちらから

動画広告の時代に最高のソリューションを提供するVirool - 共同創業者兼CEOのAlexander Debelovへのインタビュー



ベイエリアの起業家インタビューシリーズ。今回は、Viroolの共同創業者兼CEOのAlexander Debelov氏にインタビューを行った。Viroolはセルフサービス型のネイティブ動画広告向けプラットフォームである。著名アクセラレーターY Combinator出身のチームで、Plug & Play VenturesやMenlo Venturesなどの著名VCから資金調達を行っている。

時代は動画広告、もっと効果的なソリューションを



Q1. まずViroolの説明からお願い致します。
Viroolはネイティブ広告向けの動画マーケティングプラットフォームを提供する企業です。現在、Facebook, Twitterや Pinterestがネイティブ広告を利用していますが、それでもしっかりと効果的な広告戦略をしなければ、多くの動画が注目されずに広告としての存在が薄れてしまいます。

そこで顧客はVirooを使い、自分でキーワードを設定することで、そのキーワードを入力したターゲット層に効果的に自分の動画広告を見せることが出来ます。また、宣伝対象となる国・地域も設定可能です。このようにセルフサービス形式で動画広告を効果的にターゲット層に見せることが出来るというサービスがViroolです。


Q2. 最も特徴的な点はどこだとお考えでしょうか。
顧客の動画広告がインターネットでシェアされることに重きを置いている点です。多くの企業はテレビ向けとインターネット向けの2つのプラットフォーム向けに動画を作っていましたが、テレビ広告の効果は徐々に薄れてきています。これからはSNS(ソーシャルネットワークワービス)などのインターネットプラットフォームでシェアされてマーケティング効果を最大限に引き出すことを目標としなければいけません。Viroolの特徴はこのインターネット上でシェアされることを重要視している点です。


Q3.サービスを利用した場合のメリットを顧客に示すことが難しい立ち上げ期に、どのように顧客を獲得したのでしょうか。
確かに顧客にとって、Viroolを使ってどの程度広告効果が増えるのかは未知数でした。ですが、私達が集めたデータと市場予測を用いてピッチをしたら、積極的に使ってくれる姿勢を見せてくれたのが幸いしましたね。立ち上げ期に顧客が信頼してくれたため、そこから徐々に顧客数を増やしていくことが出来ました。


Q4. 顧客数はどの程度いるのでしょうか。
現在3万の顧客に使ってもらっています。大企業ばかりでなく、口コミでKickstarterなどでキャンペーンをやりたいベンチャー企業も参加してくれています。


Q5. どのケースが最も成功したのでしょうか。
トルコ航空の動画広告が成功例の1つです。2013で最も成功した動画広告であり、1億人以上の人に観られました。また、データを基に最もよく観られる部分をTVコマーシャル化したので、さらなる動画広告効果の向上につながっています。


Q6. 日本市場進出は考えているのでしょうか。
もちろんです。日本市場は世界で2番目に大きな市場であるため、日本市場市場進出は必須と考えています。すでに日本には数社の顧客がいます。


Q7. このビジネスアイデアをどのように思いついたのでしょうか。
元々動画制作関連の会社で働いていました。企業が動画広告作成を外注してきて、その動画を応募してきた動画製作者が作り、コンペ形式で企業が選ぶというプラットフォームを運営する会社でした。ほとんどの場合、学生が動画を制作し、応募してきます。そして多くの学生が15秒や30秒の長さではなく、比較的長い動画を作る傾向にあり、これを企業側はとても気に入っていました。

この長めの動画はインターネット向けであることを確信し、かつFacebookがようやく台頭してきた当時、長い動画が好まれてシェアされるということに気づきました。こうして長めの動画広告をインターネット上でシェアされるのを促進するようなプラットフォームを作るというアイデアに行き着きました。


Q8. セルフサービス型のビジネスモデルですが、Viroolを利用する際、どのような動画広告戦略を持てばいいのでしょうか。
なにかしらの仮定を持って動画広告を展開すべきでしょう。まずは小さなターゲットで実験を繰り返して、反応、そしてデータを集めるべきです。例えば、どんな人が見てるのか、どの程度の時間見るのか、どのくらいのシェア数などのデータを集めましょう。


Q9. ViroolはYコンビネータ(以下YC)に参加していましたが、YCに参加することの最も役立つ点は何でしょうか。
1つ目はネットワークです。同期のファウンダーとのネットワークは然り、シリコンバレーとのネットワークという意味では、新進気鋭の起業家にとっては最高のリソースとなるでしょう。また、いろんな投資家にコンタクト出来る取る点も有益でした。紹介してもらった投資家にピッチすれば、資金調達が出来ずとも、いろんなアドバイスをくれます。

2つ目は同期からのフィードバックです。自分でやるより圧倒的にすぐにビジネスモデルを改善出来ます。ずっと昔にビジネスに成功した人ではなく、今ビジネスをしている人からフィードバックをもらえる環境が良かったと言えます。


Q10. YCに入るための秘訣はなんでしょうか。
秘訣としては、YCに入るためだけにビジネスモデル、プロダクト、サービスを作るなということです。YCに入ったら成功するというのは大間違いです。そのような思考回路に陥らないことが秘訣と言えるでしょう。


Q11. 数多くの投資家から資金調達をされていますが、投資家が重視している点はなんでしょうか。
投資家達は2つのタイプの企業を待っています。1つは、既存の市場を打ち壊す企業。もしくはトレンドに上手く乗れる企業です。

Viroolの場合、多くの人が動画広告を見なくなり、特にTV動画広告効果は薄れてきている中、どうやってターゲット層にリーチするのかという企業側の問題に気づきました。これをモバイルやウェブ重視の動画広告形態に適応させて解決するというやり方で、資金調達に成功しました。言わばこれはモバイルという「トレンド」に乗る企業として投資家にアプローチしたのです。


Q12. Viroolはこれからどのように成長していくと思われますか。
広義で、デジタル動画広告市場はアメリカでは70億ドルの市場ですが、世界規模で言えば3000億ドルの市場です。この数字が表しているように、これからは世界展開を目指し、将来的には10万の顧客を抱える動画広告企業になり、広告市場を変える企業へと成長しているでしょう。

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